仕事帰りにちょっと寄り道。
東武デパートの地下食品売り場である。
酒飲みのくせに無性に甘いものが食べたくなる時があって
そんな時は決まってここに足が向いてしまう。
昔ながらの大判焼きと言うのか・・・
実際に目の前で焼き上げる実演販売の店である。
その名も「御座候（ござそうろう）」と言う。
北海道産の大納言小豆をふっくら焼き上げた回転焼きは
飽きの来ないやさしく上品な甘さで
ファンになって以来もう何十年も通い続けている。
鉄板相手だから夏場は大変だが
この寒い最中でも店員の皆さんはご覧の薄着である。
次々と焼きあがっていく美味しそうな御座候を
生唾をこらえながら見るうちに・・・
わが家のぶんもやっと完成でござそうろう！
あんこのギッシリ詰まったアツアツが一個８０円ほどだから
実にリーズナブルでお得ではないか。
家人も息子も昔からこの御座候が大好物だけに
喜ぶ顔が見えるような気がする。
うーん、熱い茶でも淹れて食べたら最高でござそうろう。
日曜日。
いつもの公園散歩。
雲一つない冬晴れの一日でした。
その冬晴れの空を切り裂くように突っ切る
ジェット機雲を見つけました。
轟音を響かせて・・・
と言いたいところですが音は聴こえません。
数千メートルの上空がどれだけの気温かは知りませんが
間違えなく氷点下の世界でしょうか。
最近は地上も氷点下ばかりで低温注意報が発令中とか。
心底、温もりが欲しくなって来ますねえ。
おお、梅の花が咲き始めていますよ。
一つ、二つ、寒中ながら紅梅がもうこんなに咲き始めてます。
梅一輪 一輪ほどの あたたかさ
確か芭蕉の弟子の服部嵐雪の句でしたか・・・
梅一輪と言いながらこれだけ数が多いと
ちょっと風情に欠けるなんて言うと叱られるでしょうか。
でも、やっぱり散歩はしてみるものですねえ。
今日は久しぶりにヒコーキ雲も見たし梅の花も見つけました。
春近し・・・と言いたいところですが。
大寒を過ぎて連日の寒さが続く。
公園の池には氷が張って午後になっても氷点下の世界。
じっとしていると底冷えで震えあがる。
歯の根が合わないという表現がピッタリだが
そんな寒さの中で肩をすぼめる初老のオジサンがいた。
どうやらホームレスの人らしい。
自転車に山のような家財道具をくくりつけている。
このへんではホームレスを見かけることはめったにないから
どこからか遠征（？）して来たのだろうか。
公園には水道やキャンプ施設はあるが基本的に火気厳禁。
焚火で火をおこして温まることもできないからさぞ寒かろうと思う。
暖かい飲み物の自販機はあるがそんな金もなさそうだ。
どこから来てどこへ行こうとしているのか・・・
私はホームレスを見ると痛ましいような思いで直視できない。
自分もいつ同じような境遇になるかも知れないという怖れが脳裏をよぎる。
長年フリーランスとして生きて来た悲しい性だろうか。
１２月、１月、２月・・・
ホームレスには厳しい受難の季節が続く。
せめて雪は降らないで欲しいと思いつつその場を離れた。
南海ホークスなどで活躍した
プロ野球選手の門田博光さんが亡くなった。
門田さんと言えば何よりも豪快なホームランのイメージで
いかにも職人肌を思わせる一徹な人柄と
高々と放物線を描く華麗なフルスイングが魅力だった。
もちろん大のホークスファンでもあった。
南海ホークスの本拠地は難波の大阪素球場だった。
当時の私も大坂のミナミの盛り場を本拠地としていたため
酔った勢いでよく試合を見に出かけたものだった。
確か夜の９時を過ぎると入場料が無料になったのではなかったか。
試合はむしろ終盤戦の手に汗を握るシーンが多く
そんなとき決まって飛び出すのが門田の逆転ホームランだった。
阪急の山田久志、近鉄の鈴木啓示、ロッテの村田兆治、西部の東尾修・・・
セリーグに比べてパリーグは閑古鳥の鳴く日が多かったが
各チームの投手陣はキラ星のこどとき名投手ばかりで
門田選手との対決が何よりの楽しみだった。
先日、不幸にも亡くなられた村田投手との対決も見ものだった。
マサカリ投法で力いっぱい投げる村田のフォークを
見事に打ち返して豪快にスタンドに運ぶ門田のホームラン。
ワクワクするような瞬間で酔いも吹き飛んだ。
そんな一時代を築いたプロ野球の名選手たちがこのところ
次々と亡くなってしまうのは何とも淋しい。
享年７４歳、もう一度あの渾身の放物線を見たかったと思う。
深夜２時です。
今晩は眠れるかなと思ったのに
うーん、また夜中に目が覚めてしまいました。
やはり晩飯に飲んだビールいけなっかったのでしょうか。
最近は二度、三度と目が覚めてしまいます。
ベランダのカーテンを開けると
ビュービューと激しい風が窓に吹き付けて来ます。
昨日の帰宅時、乗っていた自転車が
危うく吹き飛ばされそうになったあの凄まじい風です。
明らかに氷点下の世界ですねえ。
幸い雪はまだ降っていないようですが・・・
慌ててベッドにもぐりこんだもののやはり寝つかれません。
まんじりとも出来ず朝を迎えるのでしょうか。
眠れぬ夜、不気味な風の音を聴きながら息をひそめています。
