まろの陽だまりブログ

顔が強面だから
せめて心だけでもやさしい
陽だまりのような人間でありたいと思います。

年暮る

2023年12月31日 | 日記

いよいよ大晦日です。
今年も最後はまた東山魁夷の名作「年暮る」です。
大晦日になると決まってこの絵をブログに掲載してもう何年か・・・
国立近代美術館が所蔵する風景画の傑作。
単なる風景を超えて深い精神性さえ感じさせる世界です。

京都は鴨川沿い、東山三条あたりの風景です。
低く連なる町家の瓦屋根、音もなくしんしんと降り積もる雪。
空もなければ人の姿もない寂寥の風景ですが
目を凝らすと手前の民家の窓にうっすらと灯りが点っています。
学生時代を京都で過ごした私は
この風景に名状しがたい郷愁を覚えてしまうのです。
当時、交流があった作家の川端康成から
「いま描かないと京都が消えてしまう」と強く勧められ
東山が渾身の思いで描いた古い町屋の風景。
今はこんな風景はもうどこを探してもありません。
いつかは京都で年越しをしたいと思いつつ
そんな機会もないまま・・・
いつしか半世紀の歳月が流れてしまいました。
 
忙しいという字は「心」が「亡ぶ」と書きますが
日々に追われて生きていると
心が錆びついて軋んでくるような気がしますね。
たまには旅に出たいものです。
京都のセンチメンタルジャーニーなんかいいですねえ。

皆様、どうかよいお年を・・・
 

墓碑銘

2023年12月29日 | 日記

今年もいよいよ押しつまって来た。
O・ヘンリーに「最後の一葉」という短編小説があるが
残すところあと一日、まさに一葉の心境である。
と思いつつ、今年もいろいろあったなあと思いを馳せる。
言われみてみれば亡くなった人も多かった。

今年も多くの人が鬼籍に入った。
思い出深い人、突然の訃報に驚いた人、存在すら忘れていた人・・・
人の死には少なからず「無念」は付きものだが
自分は死に臨んだ時にどんな感懐を抱くのかと考える。
後悔か、諦めか、それとも歯噛みするような無念の思いなのか。
せめて「生きて来ただけで儲けものよ」と
さっぱり笑い飛ばせる心境になれたらいいのだが・・・


 


有馬記念・的中

2023年12月24日 | 日記

今年も有馬の季節がやって来た。
Xmasではなくて競馬の有馬記念である。
最近は大好きな競馬ともすっかり縁遠くなって
馬券を買うこともめったになくなったが
一年最後のドリームレースだけにやはり思い入れがある。
泣いても笑っても一年の掉尾を飾るレースだ。

ディープインパクト、オルフェーブル、キタサンブラック・・・
有馬の歴史を飾る名馬は数あれど
今ではすっかり「競馬初心者」に逆戻りしてしまった私だけに
新聞を見てもチンプンカンプンで知らない馬名ばかり。
ルメールのスターズオンアースからと思ったが有馬の大外枠はいかにも不利。
その点、落馬負傷の事故から最近復帰したばかり武豊は
淡々とした中にも闘志を秘めているように見えるし馬の実力もも申し分ない。
よし、今年最後の競馬は武豊の復帰祝いだ!

レースの結果はご覧の通り・・・
武豊のドウデュースは一瞬手出遅れたように見えて
万事休すと思ったが最後方から徐々に進出。
大外から抜群のスタートを切ったルメールのスターズオンアースを
ゴール寸前で計ったように差し切った。
うーん、お見事、まさに職人芸!
配当は安かったけれど、久しぶりの的中馬券に快哉を叫んだ。
さすがベテラン、豊の親父は邦彦だった。

 


♬ 枯れ葉よ~

2023年12月19日 | 日記

あれほど賑わった目黒川の桜並木も
今ではすっかり枯れ果てて寒風が吹き抜ける。
風が吹くたびに枯れ葉が舞いあがり
カラコロ、カサコソと足もとにまとわりつく。
ああ、この木もすっかり裸ン坊になっちまったなあ・・・

今年はじめて「股引」を履いてみた。
情けないとは思うがヒートテックなど持ってないし
この際、背に腹は代えられない。

  ♬ 枯れ葉よ 枯れ葉よ~

歌うともなしに口ずさんでみる。
毎年のことながら「今年もいいことなかったなあ」う思う。
いいことがあった年などついぞ記憶にない。(笑)
世の中も呆れるニュースや眉をひそめる出来事ばかりだった。
来年はもうちょっとマシな年であって欲しい。
今年も残すところ十日あまり。
いよいよ押し詰まって来た。


ヘルプマーク

2023年12月17日 | 日記

最近、このマークをよく目にする。
朝夕の満員電車の中で、運よく優先席が空いて
やれやれ助かったな!と呟きながら
ホッとして座った時にこのマークが目に入ったりする。
街でこのマークをバッグにつけた人もよく見かけることもあって
何のマークだろうとずっとナゾのままだった。

正式には「ヘルプマーク」と言うらしい。
体の不自由な人や障害を持った人は見て分かるので
すぐに座席を譲ったりするのだが
世の中にはそうでない人や外見上は気づかない人も多い。
例えばパニック障害など内的な疾患を持つ人や妊婦さんなども
周囲の介護や特別な配慮を必要とする人たちで
そういう人たちへの気遣いを求めるマークであるらしい。
かく言う私も最近は持病の膝痛が悪くてビッコを引くこともあって
満員電車の中で辛い思いをすることも多いのだが
世の中にはそういう人も意外に多いのでは多いのではなかろうか。
ああ、それなのにそれなのに・・・
お年寄りや障碍者にやさしい社会どころか
車内の優先席に堂々と陣取って愚にもつかない音楽を聴いたり
スマホゲームに血道を上げる若者が何と多いことか・・・
ヘルプマークが泣いている。