敦賀市東部の標高300mの山間にある池河内(いけのこうち)湿原は、北方系、南方系の植物が見られ、県の自然環境保全地域にも指定されている貴重な湿原です。
なかでも珍しいヤナギトラノオ:柳虎の尾(サクラソウ科オカトラノオ属)で、わが国では北海道や本州北部の山地湿原にまれに見るサクラソウ科の多年草、池河内湿原は、わが国の自生地としては南限になっています。
地下茎は地中を長くはい、5月下旬に多数の小さい黄金色の花を密につけます。花冠は深く5裂して、裂片は広線形、花冠から長く突き出したブラシ状の雄蕊が目立ちます。
名前の由来は、葉を柳に、花序の形を虎の尾に見立てたものです。