そのなかに、白い杯状の花を上向きにつけた草がありました。名前を聞くとギンパイソウということでした。よく似た名前に、ユキノシタ科のギンバイソウ(銀梅草)、フトモモ科のギンバイカ(銀梅花)キンポウゲ科のキンバイソウ(金梅草)などがあるので、おもわずパ(半濁音)イですか、バ(半濁音)イですか、どんな字を書くのですかと訊ねました。
答えはギンパイ(半濁音)で、銀杯草と書くと知りました。
ナス科の多年草でニーレンベルギアの名でも知られ、ギンサカズキの別名があります。アルゼンチン、チリの原産で、葉は長楕円(ちょうだえん)状のへら形、葉身は長さ2、3センチメートルで長い柄があります。花は6~9月、葉と対生し高坏(たかつき)状に1個つき、乳白色、花径は2、3センチメートルで芳香があります。地表下の走出枝がよく発根し、分枝して地面を覆って茂るので、地被植物として庭や公園に植えられます。栽培は容易で3~4月、走出枝を切り取って植え付けるとよく活着するそうです。