簾 満月「バスの助手席」

歩き旅や鉄道旅行のこと
そして遊び、生活のこと
見たまま、聞いたまま、
食べたまま、書いてます。

四国遍路 宇和の宿

2011-12-12 | Weblog
 遍路旅の途中で無ければ、少し時間を割いて色々と立ち寄って見たいところの多い、
ゆっくりとしていたい卯の町に後ろ髪引かれながら、国道56号線に出て、宿を目指す。

 途中コンビニの前にいた男性が「カキを持っていけ」と声を掛けてくれた。
「今、取ったところ」と言う、やや小ぶりのカキが、レジ袋に一杯入れられている。
 カキは大好物なので、いくつでも欲しいところだが、欲張ればザックが重く成るので、
「二つほど・・」と色付きの良さそうなのを頂いた。



 国道56号線は、夕方のラッシュを迎えている。
自転車ですれ違う学校帰りの学生は、決して挨拶を忘れないし、町の人に道を訪ねれば
親切に教えてくれる。四国は本当に遍路に優しい町である。

 激しく行き交う車の流れを見やりながら、2キロ半程歩くとJR上宇和が有り、その少
先にある宿には、5時少し過ぎに到着した。





 チェックインをしていたら、見慣れた男性と顔が合った。
病を克服しての遍路と言う、内海の旭屋で同宿だった東京の男性である。
 雨を気にして早立ちをした我々や、峠越えを目指した古希を過ぎた男性を、「ユックリ
発つから」と見送ってくれた。 すでに風呂上がりの浴衣掛けで、洗濯中だと言う。



 明石寺の裏山越えで少し前を歩いていた夫婦遍路を、卯の町の古い町並みの辺りで
追い越していた。その二人と夕食時、テーブルが隣合わせになった。
話し言葉に懐かしい香りがするので、「名古屋ですか」と問うと「そうだ」とのこと。
一国の区切り打ちで、今回は二十日間ほどの予定で、伊予路を巡るとか。(続)


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