子どもが拾ってきたひな。ひなの飼い方もわからない。あちこち問い合わせをし、「元の巣に帰してください。」との答えをもらう。しかし、手の届かない所の巣。どうしようもない。鳥のえさを用意した職員と世話を始めた。必死でなき声をあげ、口を思いっきり大きく開けてえさを欲しがる。なき声をきくと「何とかしてやらなくては」という気持ちに駆られる。死ぬことは分かっていてもせめてできることはないかと注射器で鳥のえさをつぶした汁を口に入れる。何度もやる内にひょっとしたら生き続けるのではとの思う。必死に生きているひなが可愛くなる。何度も何度も声をあげる。その度に汁を口に入れる。ひなの親になった気分。
別の仕事をしているうちにふとなき声がないことに気づく。「ひなは大丈夫かな。」と気になり見に行く。衰弱している。弱々しい体の動き。近づいたのに気づき、最後の力を振り絞って口を開ける。もうなき声はない。体をばたつかせ、何度も口を開けようとする。汁を入れる。その口も段々と開かなくなっていく。
私の力ではどうしようもない。「おい、元気を出せ。」と思わず声をかけてしまう。もう動かない。ひなの最期を初めて看取った。
別の仕事をしているうちにふとなき声がないことに気づく。「ひなは大丈夫かな。」と気になり見に行く。衰弱している。弱々しい体の動き。近づいたのに気づき、最後の力を振り絞って口を開ける。もうなき声はない。体をばたつかせ、何度も口を開けようとする。汁を入れる。その口も段々と開かなくなっていく。
私の力ではどうしようもない。「おい、元気を出せ。」と思わず声をかけてしまう。もう動かない。ひなの最期を初めて看取った。