ファミリーアシスト あすなろ教室(輝く瞳と素敵な笑顔を求めて)

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強い人

2008-10-31 | 育児
 「強い人になりたい。」と思ったことはないだろうか。昔は、大木のようにしっかり根を張り、嵐が来てもびくともしない姿に強さを感じた。しかし、今は、柳のように嵐がきたら風にあおられながらも、もとに戻るしなやかさをもっている姿に強さを感じている。
 どちらも嵐に耐えうる強靱さをもっている。違いは、嵐を受け入れるか受け入れないかように思う。私たちが願う生きるたくましさとは、どんな強さを求めているのだろう?
 社会の変化に適応しながらも粘り強く生きていく力だとすれば、それは柳のような強さなのかもしれない。
 批判からは柳のような強さは生まれない。まず、受け入れて初めて自分の力が試される。
 育てる側が考えている子育ても、授業も、学級経営もすべて同じように見えてくる。一方的にこちらの願いを押しつけ、子どもの意見を無視したり、跳ね返したりしていく姿は大木の強さに見えてくる。子どもを受け入れ、何とかそれを生かそうとする姿は柳のような強さが見えてくる。嵐に振り回されて自分を見失いそうになっても、必ず戻ってくるしなやかさは育てる側としてもっていたい力だ。まして、力尽くで押しつけることはしたくない。それは育てる力がないことを自ら示しているようなものだ。
 最近は、子どもだけでなく、保護者からもいろいろな意見が飛び込んでくる。まずは、教師自身が変化に対応しながらも粘り強く生きていく力を身に付ける必要がありそうだ。

共に生きる

2008-10-30 | 育児
 人の嫌なところ、汚いことなどに触れてほしいと思っている人は少ない。まして、それを見せたいという人はいないだろう。できれば、避けたいし、そんな所を見つけると、軽蔑されたり、非難されたり、排斥されたりすると思い、隠そうとする。しかし、これが自分のことではなく、他人となると違う。面白くうわさ話のように扱う人を見かける。また、面白いネタだと言って記事にして儲ける人もいる。そんな姿を見ると心が痛む。
 もし、隠したいと思っていることを見つけられたとき、「それでも、あなたは友だちだ。」と言われたらどれほど嬉しいだろう。また、自分に負い目があっても「それでもあなたは大事な人だ。」と言われたら、どれほど安心できるだろう。
 暴力を振るわれながらも、逃げることなく注意する子、怪我をさせられても仲直りをしていつものように遊べる子など嬉しい子どもの姿がある。質問すると「だって、友だちだから。」と返事がくる。
 「そんな暴力を振るう子の傍にうちの子をおいて欲しくない。」とか、「粗暴な子は排斥して欲しい。」などと平気で言う保護者もいる。これは、今の世の中にミスを許さない風土があるためだろうか。とても生きづらくなっている。
 完璧な人間などいない。至らない所を補い、助け合いながら一緒に生きていきたい。

意識の流れ

2008-10-29 | 育児
 教師が一方的に進める授業では、子どもの力を十分伸ばすことはできないから、授業は、子どもの意識の流れに沿って組み立てられなければならない。だからと言って、発表する子だけの意見で授業が流れている授業でもない。現実一斉授業では、発表していない子の方が発表した子より多くいる。しかし、発表していない子が悪いというわけではない。これは、発表していない子を授業の流れに乗せない教師側の問題だ。
 1時間中、子ども一人一人が考え続ける授業にしたいのだ。子ども一人一人の考えを子どもの意識としてとらえ、生かす授業を考えるとき、ここでは「一人一人」がポイントとなる。
 全員が同じ考えをもつことはない。それをどのように生かすかということだ。ここに丁寧さが生まれてくる。全員が同じでないと言っても課題が決まっている以上、それほど多くの考えが出てくるものでもない。似ていることや言葉足らずで不足していることなどがあり、違って見えることも多い。
 そこで、大切なのが教師の整理や確認。子どもの発言をもとに、子どもたちの考えをまとめ、「これでいいかな?」と整理し、子どもたち全員に確認をとる。この確認の取り方が授業の丁寧さになり、子ども一人一人がわかる授業につながる。そして、これが教師の教材研究の深さを問うことにもなる。
<子どもたちの意識を確認するために>
 どの子も逃さないという強い構えをもつことが重要。
・必ず意思表示させる。(同意の合図→返事をする、挙手する等)
・確認したことを話させる。(隣の子同士確認させ、同じならばOK)
・記録させる。(課題を書く、わかったことをまとめる等の机間指導)
<いつ確認するか>
 キメの細かさはこれで決まる。
・最低3回(課題把握、課題追求、成果の確認)は必要。
・一人一人の発言についての確認・・・オウム返しではない。
 (もう一度話してご覧、同じ違うの合図で、わかった?)
・文節毎の確認
 (ここまでを整理すると、みんなの考えはこれだけかな、他の子は)
 オウム返しは、発言した子どもを教師が認めているということを示していることや教師のわかってほしいという願いを伝えていることにはなるが、子どもの理解を助けることにはならない。わかっている子にはわかるがわからないこにはわからない。子どもが自分の力で自分の論理で話すことができて、初めて「わかった。」と言える。だから、子ども自身に問う必要がある。「あなたはそれでいいの?」「本当にわかったの?」という問い返しをしながら、子どもに迫らなければ子どもは本気で考えない。わかろうと本気で取り組ませるために確認をするのだ。どの子もその気になったときに子どもの意識の流れにそった授業が見えてくる。

負を受け入れる

2008-10-28 | 育児
 自分にとって嫌なことは、なかなか受け入れられないことがある。それでも受け入れなければならないことならば、我慢をして受け入れる。しかし、我慢をすると必ず反動が出る。
 「本当は受け入れたくなかったんだ。」「仕方なしにやったからこの程度だろう。」と受け入れてしたことの質の低さとなって現れたり、相手との関係がぎくしゃくしたりしたりすることになってくる。
 我慢ではなく、自分にとって何かプラスになることはないだろうかと探ると必ず見えてくる。「何故、私なのだろう。」「どういう意味があるのだろう。」「このことの肯定的な意図は何だろう。」などと自問自答する。なかなかすぐには受け入れられないこともあるが、この前向きさがあれば、嫌なことではなくなってくる。時々、受け入れた後に新たな発見があるのもそのためだ。
・「ありがとう。本当に助かったよ。」と、相手がこちらが思う以上に喜んでくれた。
・やったあとに思った以上の充実感があった。
・関わった人との人間関係が今まで以上に深まった。
・やったことへの評価が他に波及して、新たな信頼関係が生まれた。
 どこで、どのようになるかを想定したわけではないが、そんな結果を招くことがある。
 嫌だという感情は、今の自分の状態が作り出していることに過ぎない。今の自分から少し離れて、未来を見る自分に置き換えると嫌だと思う気持ちは離れていく。そして、素敵な行動する自分になっている。イメージを膨らませ、可能な限り素敵な自分でいよう。

目標の大きさ

2008-10-27 | 育児
子どもたちに目標をもたせて生活させることは、自ら考えて、判断して生きていく上でとても重要なことだ。しかし、子どもの発達を考えてどの程度の目標をもたせることが実現可能なのか十分見極めてたい。
 目の前のことしか見えない子どもに1週間や1ヶ月を見通して生活することは無理である。目標の大きさによって実現までの時間が大きく左右される。
 そこで、短い時間で達成できる目標(小さな目標)をもって生活することを繰り返しながら少しずつ長い時間で達成できる目標(大きな目標)をもった生活に慣れさせていく。
○1時間の目標
 (1回は発表をする。友だちの話を最後まで聞く。よい姿勢で勉強する。等)
○1日の目標
(友だちと仲良く遊ぶ、係の仕事をする。集合時刻を守る。休み時間に準備する。等)
○1週間の目標
(九九を言えるようにする。漢字を書けるようにする。丁寧な字で書けるようにする。等)
○1ヶ月の目標
(時間を大事に使う。整理整頓ができるようにする。計画通りに生活できるようにする。等)
○1学期間の目標
(友だちに優しくできるようにする。積極的に話せる自分にする。等)
 これらの目標をすべてもって生活するということではない。目標を達成するための行動は一度に1つしかできない。だから、たくさんの目標を作るのではなく、1つの目標を実現させるためにどのような行動をするのかと考えて取り組ませたい。つまり、
・1時間の目標ならば、1時間の中で何をするのかを決める。
・1日の目標ならば、1時間1時間に何をするのかを決める。
・1週間の目標ならば、1週間の目標を1つにして、1日毎に何をするのか、そして、1時間毎に何をするのかを決める。
・1ヶ月の目標ならば、1ヶ月の目標を1つにして、1週間毎に何をするのか、そして、1日毎に何をするのか、そして、1時間毎に何をするのかを決める。
 このように目標を1つにし、そのために何をするのかを期間の長さに応じて決めていく。そして、目標と目標達成のための行動を決めて実現できれば、それが目標達成することの自信につながる。小さな目標1つ1つの目標の実現が大きな目標の実現につながっていくのである。いきなり大きな目標を設定しても小さな目標達成ができなければ、大きな目標を達成することはない。
 与えられた目標ではなく、自ら考えた目標は自分にとって必要な目標だから、目標達成への意欲も高い。だからこそ、自分で目標を決めて、毎日の生活を送らせたい。
(※学校生活でいくつかの目標を設定するが、意識できるのは、その時々に振り返った時が多い。複数の目標を意識して生活することはない。また、長期になればなるほど忘れることが多くなる。メモや掲示などは忘れないためには有効になるのはそのためだ。)
 実現したい目標を書かせたときにどの程度の大きさの目標を作るのかを探ると子どもの実態を知ることになる。
(ちなみに私の実践では、高学年でようやく「自分の性格を直したい。」という目標を設定する子どもが現れた。)

沈黙

2008-10-25 | 育児
 質問した後の沈黙は、いやな時間だと思う教師は多い。不安を感じ、「何かしなくては。」と考え、次の手を打とうとする。しかし、この沈黙は質問した側だけでなく、質問された側も同じようにいやな時間なのだ。「何とかしなくては。」と頭をフル回転させながら、必死で答えを見つけようと考えている時間である。答えがでないまま、新たな質問や視点を変えた質問が出されると混乱してしまう。
 ここはじっと我慢をし、何か子どもから出てこないか待つことが大事。
スケジュール通りに進めたいという教師側の思いが強いと安易に教師が自分で回答してしまう。これでは、子どもは知るだけで考えていない。自分で考えて出した回答ならば、強い印象として記憶に残るが、単に教えてもらった程度の回答ならば、印象も薄い。これでは、十分な学習の成果が上がらない。
 自ら考え、判断することの面白さは、ここにある。つまり、沈黙の時間は、自ら考えている時間だ。この時間を大事にしたい。こんなときは、一緒に答えを考える時間にする。
「困ったなあ。どうしよう。」「前に勉強したことはヒントにならないだろうか。」「似たことはないだろうか。」等と回答を探すため窓を広げてみる。つぶやきを拾って、「そうか。」「それもいいかもしれないな。」「よく、そんなことが考えられるなあ。」などと一緒になってつぶやいてみる。先生に頼れないから何とかしなくてはと思わせるところに面白さがある。こんな取り組みをしていると沈黙はその子らしさを発見できる素晴らしい時間となる。

見えないものを見る

2008-10-24 | 育児
 子どもたちはいろいろな行動をする。そして、その行動を私たち教師の色眼鏡でその価値を決めている。「それは素晴らしい行動だ。」「そうだ。それは、ねうちがある行動だ。」「それはよくない行動だ。」「やめなさい。」などといろいろと価値付ける。
 しかし、子どもが何故その行動をしようとしたのか、その行動にはどんな意味があるのかを探らないで勝手に教師が決めていると、痛い目にあうことがある。子どもの思いとズレがあると「先生は、私のことをわかってくれていない。」「勝手に決めつけている。」などと子どもとの信頼関係を失うことにもつながるおそれがある。
 表面だけでなく、その裏には何があるのだろうと探る努力が子どもを理解することにつながる。
・その行動は、いつもの行動なのだろうか。
 「いつも、~するけど、何故するの?」「続けられるのは何故?」「どんな思いでしているの?」
・いつもと違いはないだろうか。
 「いつもと違うけど、今日は、どうしたの?」
・その行動の後の気持ちを探る。
 「それをして、どんな気持ちだった?」「感想は?」
・その行動をする前に何があったのだろう。
 「何があったの?」「どうして、そうなったの?」
 そして、価値付ける時は、必ず教師が話すことは教師の思いであることを伝えたい。「先生は、こうだと思うよ。どう?」「あなたはそう思わない?」「きっとみんなもそう思うよ。あなたはそう思わない?」等と自分の行動を自分で価値づけることができるという思いにさせることが大事だ。そうすると、子どもの見えない裏が見えてくる。そして、裏が見えれば、安心して表面を見ることができる。
「あの子がそうするのは、こんな思いがあるからだ。」「こんなことを願っているのだ。」
 見えないものが見えるようになれば、安心して指導ができる。そして、指導に自信がもてる。

トラブルから学ぶ

2008-10-23 | 育児
 子どもたちが落ち着いて生活している姿を見ているとほっとする。それは、トラブルが発生すると、事実を確認したり、言い分を聞いたり、原因を探ったり、今後の対策を考えたりと頭を働かせなければならないからだ。しかし、見方を変えると頭を働かせているのでトラブルは自分を鍛えるよい機会と言えよう。
 私たちは、経験不足から不安を抱いたり、問題解決を長引かせたりすることがある。しかし、トラブルをうまく解消する力が付けば、何も慌てることもない。 気持ちを高ぶらすことなく、冷静に的確に判断できるようになれば、これはすごい力だ。
 一番大事にしたいのが、トラブルに巻き込まれた自分のあり方だ。
トラブルをどのように見、どのように扱おうとしている自分なのかが一番大事だ。面倒なことに巻き込まれたと思う自分ならば、その気持ちが問題解決を長引かせてしまう。逆にこのトラブルから学ぶチャンスを作ろうとする自分ならば、挑戦する構えで問題解決にあたることができる。
<トラブル解決に向けての自分>
1 学びの機会と捉える自分の立場を明らかにする。
2 何を学ぼうとしているのか明らかにする。
3 どんな力をつけたいのか明らかにする。
4 どんな行動をとりたいか明らかにする。
5 学びが周りにどんな影響を与えるかを明らかにする。
<例 けんかをした子どもたちと関わる自分>
1 本気で仲良くなって欲しいと思っている自分だ。
2 けんかが起きることは問題ではない。けんかは相手を理解するチャンスだ。
3 相手を理解をしようとしていることに気づかせる指導力を身に付けたい。
4 相手を理解したことを伝えたい。
5 相手の立場になって考えることが増え、相手を理解しようとする子どもが増える。
 このように考えると、本当は「目の前のトラブルの解決をしている自分は、周りに影響を与え、これから起こるであろうトラブルにも影響を及ぼしている自分なんだ。」ということに気づく。だから場当たり的な対応をしている自分ではいられない。本気になって些細なトラブルでも立ち向かう姿勢が自分を作る。

芯のある生き方

2008-10-22 | 育児
 「この人の大切にしていることは、きっとこれだろう。」と分かると安心して対応することができる。一番安心して対応できるのは、「私のことを愛してくれている。」と感じることができたときだろう。そんな安心を子どもたちに提供できるために何を考え、何をすることなのかが明らかになっていると自分の指導に自信をもつことができる。芯がぶれるのは、それが明らかになっていないからではないだろうか。
 変化させたい1つの内容について
1 どんな自分でいたいのかがはっきりしている。
2 そのためにどんな考えをもっているのかを示すことができる。
3 そのためにどんな力が必要なのかが分かっている。
4 そのために何をすればよいのかが分かっている。
5 そのための条件を整えることができる。
この5点が明らかになっていると変化させることができる。

 例 挨拶ができる子どもにしたい
1 挨拶が本当に大事だといつも思っている。
2 挨拶をすれば、人間関係の改善ができると考えている。
3 挨拶のねうちを語る事ができる。挨拶に関する指導力がある。
4 自分から挨拶を積極的に行う。挨拶に関わる働きかけをする。
5 共感できる仲間を作る。挨拶のよさが広がる環境を作る。

「ああ、この人は本当に挨拶が大事だと思っているんだ。」「そこまで、挨拶を大事にするのか。」などと周りが感じ始めたら本物だ。
 その時には、この5つが揃い、どこでも、誰にでも、いつでも、どんな状況でもできる自分になっていると思う。そして、周りの人々が、「私を心から大事にしてくれているんだ。」と愛情を感じたとき、挨拶も伝わり、広がり始める。

出逢い

2008-10-21 | 育児
 子どもたちは私たちと違って、人との出逢いは偶然が多く、意図的に場を作って出会う人は少ない。それは、私たち大人よりも不安を抱えて生きていることが多いということになる。体験が少ない分、私たちと同様にうまく人と関わる能力を身に付けているとは言いにくい。子どもたちは当然、失敗しながら、経験を積み、人とうまく関わる能力を身に付けていくことになる。
 「うちの子は、内弁慶で。」「人の輪になかなか入れなくて。」「あの子は内向的だ。」などと言ったところで仕方ない。それは、育っていく過程にある子どもだから、そういう面があるのも当然だ。そして、それは本当の姿なのだろうかと疑ってみたい。変化する可能性を秘めた素敵な子どもたちだ。まだまだ変わる可能性があるはずだ。今の姿だけで、決められない。そして、伸ばすためにまだまだできることが一杯あることに気づくだろう。
・人とうまく関わる環境が揃っていないのかもしれない。
・関わり方を知らないのかもしれない。
・人と関わったときに気もちよくなった経験が少ないのかもしれない。
・今は、人と関わりたいと思っていないのかもしれない。
・うまく関わる人が傍にいないのかもしれない。
・自分はうまく人と関わる人ではないと思わされているのかもしれない。
 このように考えたら、今、子どものためにできることがまだまだあることに気づく。
・うまく関われる環境を整えてあげたい。
・もっと周りに関心をもたせてやりたい。
・関わり方をもっと教えてやりたい。
・つまずいても「大丈夫だよ。」と励ましてやりたい。
・関わったときの楽しさを味わわせてやりたい。
・見本となって人とうまく関わる自分を見せてやりたい。
・「あなたは、人とうまく関われない子だ。」と決めつけないでいよう。
・「あなたは、もっとうまく人と関われる子だ。」と言おう。
 未来に生きる素晴らしい子どもだ。目の前だけを見て決めつけてはもったいない。せっかく伸びようとしている芽を摘み取ってはいないだろうか。素敵な出逢いがたくさんできるように今出逢っている人との関わりの中でいろいろな体験をさせてやりたい。

みんな素敵

2008-10-20 | 育児
 「誰とでも仲良くしましょう。」と子どもたちに投げかけることはよくある。しかし、この誰とでも仲良くするという裏には、人の好き嫌いをしないという思いがある。
 誰でも好き嫌いがあるのに?というが本当にそうだろうか。
自分にとって都合のよい面だけを捉えて、好きな人としていないだろうか。誰も完璧ではない。いいところも悪いところも持ち合わせている。教師自身も子どもたちを「都合よく動いてくれる。」「発表をよくしてくれる。」「私の思いをよくわかってくれる。」などと自分の都合で子どもの色分けをしていることはないだろうか。「問題行動を起こす子どもは嫌いだ。」「できれば、傍に置いておきたくない。」「特別に支援が必要な子は担当を作り、その方に任せればよい。」などと差別をしていることはないだろうか。
 子どもを不幸にしたいと思って育てている親はない。愛情のかけ方は人それぞれ違うが、決して不幸にするためにそうしているわけではない。教師はどの親の思いも受け止め、足りない所は補い、十分だと感じれば応援し、広い心をもち、子どもを親以上に愛せる存在でいたい。親との関係がうまく作れない教師は子どもへの愛情不足だと考えたい。子どもを幸せにしたいと思う気持ちは親と同様だ。
 子どもの背景にいる親を巻き込み、子どもの未来を見据え、その子と向き合えば素敵な存在として見えてくるはずだ。子どもたちをもっと好きになって子どもと関わることができれば、素敵な子どもばかりになっていく。これは、教師の構えだ。本気でそう思えば、どの子も本当に大事なクラスの一人だと心から子どもに伝えることができる。

願いと行動

2008-10-19 | 育児
 私たち教師が子どもたちに働きかけるとき、必ず求める行動の裏には願いがある。しかし、口から発せられるのは、「行動」に関わる言葉が多い。受け取った子どもが、「なぜそうするの?」と疑問をもったり、「先生が言ったから」と他の子どもに説明したりするようであれば、教師の願いは子どもに届いていないことになる。また、子どもなりの解釈をするとしたら、間違っていた場合、問題は複雑になっていく。時には、教師との信頼関係を崩していくことにもなる。
 活動し始めると、時間に追われ、行動の指示に追われている自分に気づけばよいが、多くの場合、それに気づに子どもを操っていることが多い。
 私たちが育てたい子どもは、自ら考えて行動できる子どもだから、「行動だけ示せば、あとは自分で考えるだろう。」というものではない。自らの意思で行動させるものとは別だ。教師が働きかけたのであるならば、その意図は子どもに任せるのではなく、教師が責任をとらなけばならない。
・「こうすることは、こんなねうちがあるよ。」
・「~のためにこうしてごらんなさい。」
・「あなたは~だから、こうしてごらん。」
・「あなたは~だから、こうすべきだ。」
・「なぜ、こうするのかわかる?それは、~だからだよ。」
・「これをしているのは、このためなんだ。」
・「~ができてよかったね。こんな思いにならない?」
・「こんな願いがあると、こんなことができるんだね。」 など
 願いと行動を一致させる機会は多く、言い方も様々だ。行動を起こす前に子どもたちに願いを伝えることは効果的ではあるが、事前に言えばそれでよいというものではない。活動し始めると願いを忘れてしまうことも多い。常に意識し続けて働きかけることが大事だ。なぜなら、願いにこだわる教師の生き様(願いへの思い入れの強さ)が子どもに映っていくからだ。まさに教育は人なり。 

子どもの願いを受け取る

2008-10-18 | 育児
 子どもたちは、「私は、こうして欲しいと思っている」という先生への願いをいろいろな形で教師に訴えている。私たちは、そのサインをしっかりと受け取っているだろうか。また、思い込みから間違った受け取り方をしていることはないだろうか。子どもの本当の願いを見落としたり、見逃していると次第に信頼を失うことになる。
<言葉>
・素直な言葉で教師に訴える。
 言った言葉をそのまま返して確かめる。
・言葉足らずで教師に訴える。
 補足して尋ねる。
・反発を買う言葉で教師に訴える。
 本当にそうなのか疑い、言葉の裏を読み取る。
<態度>
・近くに寄ってくる。
 何か言いたいことがあるはずだと思い、笑顔で対面する。
・時々ちょっかいを出す。
 素直に反応し、声をかける。
・遠めから眺めている。
 近づいていき、声をかける。
・反発した態度をとる。
 原因を考えたり、状況の変化を見つけたり、本人に質問したりする。
 どの子も「大切な私の先生」という気持ちをもっている。ただし、うまくそれを表現できる子もいれば、うまく表現できない子もいる。
 表現できないから悪いのではない。表せないからこそ手助けが必要なのだ。何かを言いたがっているとアンテナを張り、子どもから目を離さないでいることが子どもの願いを受け入れられる自分になっている。
 いつも笑顔でいることは、心を開いている状態だ。気軽に声をかけやすい状態にしておくことが子どもの安心につながる。
 「先生は忙しいから。」と子どもに思わせる教師では、子どもは心を開かない。幼い子どもが心を痛めながら必死で教師に訴えたいと思っているのだと考え、「いつ話してもいいんだよ。」と受け入れられる構えでいたい。

可能性があるから

2008-10-17 | 育児
 今の姿だけで子どもを見ていると好き嫌いが生まれてくる。しかし、この子には、伸びる可能性があると思えば、嫌いな気持ちは消え、好きになれる可能性が広がってくる。離れないないで生かそうという思いが強ければ、好きになれる可能性はもっと高くなる。
苦手意識をもつ可能性は誰にでもある。よく自分を観察してみると苦手だと感じる時には、あるパターンがある。
・自分の思いが相手に伝わらないと感じた時
・相手が思い通りに動かなかった時
・したいことを制限された時
全て自分次第だ。子どもはそんな苦手だと反応する教師の姿に敏感に反応する。そんなとき、子どもを見て「まだ、思いが届いていないんだ。」「わかっていないんだ。」と思えば、気持ちを切り替えることができる。すべて子どもを見る側の見方次第だ。駄目だと諦めてしまえば好きになれる可能性も薄くなる。

意図的指名

2008-10-16 | 育児
 質問し、挙手している子がいるとすぐに指名する教師をよく見かける。「どの子も考えたかな?」「手を挙げていない子は何を考えているのだろう。」「もう少し、時間をかければ挙手できるかもしれないな。」「何か、分からないことがあるのだろうか?」などと考えるとすぐには指名できない。挙手している子だけで授業を進めていれば、挙手しない子を授業に参加させていないことになる。逆に、「誰か私の願っている事を早くいってくれないかな。」と教師の都合のよい回答を待っているようならば、挙手している子を頼りにしているので、探し当てたいため早く指名する。
 これでは、子どもが主体的に学習を進めることにならない。挙手していようがしていまいが、「あの子は何を考えているのだろう。」と気にして、指名し発言を求めなけば一人一人の主体的な学びはない。こちらの都合のよい意見を求めるための意図的指名ではない。いつでも自分の考えをもって授業に向かわなくてはならないことを体得させ、自らの学びの質を高めるための意図的指名だ。この意図的指名をすることで、いつ指名されるか分からないという気持ちから授業に向かう緊張感も高まる。これは授業の質を高める上で大切なことでもある。
 指名した子どもに「手を挙げていない子は、何を考えているのだろうね。心配にならない?気になる子がいたら、指名して!」と言って教師の替わりに子どもに指名させてみる。指名する姿を見ていると「この子は、あの子のことを心配しているんだ。」「あの子を気にしているんだ。」などと子どもの思いが見えてくる。仲間のことを思いやりながら「みんなで学習を進めようという子どもを育てることができる。
 「指名されてよかったね。」「君のことを心配してくれる優しい友だちがいてよかったね。」などと子どもに話すと指名した子も指名された子も悪い気にはならない。(突然指名されて困ってしまわないように、事前に子どもたちには、困っているときには、「困っています。もう少し時間を下さい。」とか、「まだ考え中です。もう少し友だちの意見を聞きたいです。後にしてください。」などと回答できないこともOKにしておく。但し、必ず後から指名する。)