思惟石

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森福都『十八面の骰子』中国ファンタジー&ミステリー

2019-10-28 15:26:27 | 日記
舞台は中国・宋の時代。
全国を行脚しながら地方役人の不正を監察する
「巡按御史(じゅんあんぎょし)」の趙希舜(ちょうきしゅん)が
お供と旅して当地の事件を解決する中篇連作。

歴史上の中国といえば三国志やら水滸伝やら何やら、
ともかく「鬼畜の所業!」的なエピソードに事欠かないですが。
グロさやエグさはなく、とはいえ古代中国らしい摩訶不思議感があり
良い雰囲気です。

童顔・小柄の趙希舜(ちょうきしゅん)と、
良い声で器用貧乏感あふれる傅伯淵(ふはくえん)と
護衛役の怪力オッサン賈由育(かゆいく)の三人の、珍道中。

皇帝の名代という身分を隠し持ちつつ、
地方で起きた謎やら事件やらに首を突っ込むというフォーマット。

この作者は古代中国がお得意らしく、
古き良きって感じの中華な街並みや文化、暮らしぶりなども楽しめます。

希舜の求める「正しさ」が、ちょっと正論すぎるというか、
現実的ではない気もしましたが、彼には意味深な過去もありそうなので
続編があるなら読んでみたいところです。

と思ったら出てました。
第2弾は『肉屏風の密室』…って、すごいタイトルだな。
フリーダムだった時代の志村けんのバカ殿さまを思い出すな。
文庫化はしてないんですね。
単行本は電車で読むと疲れるんだよなあ、うーむ…。

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