しらの風景

自然と野鳥や生き物が大好き!自然の中には学びがいっぱい。
デザインの仕事をしながら、楽しく生きる智慧を探します。

『戦争とフォト・ジャーナリズム』(8/19*土)

2006-08-19 | 読書大好き!
NGOの活動を入り口に、地球環境や平和をテーマにいろいろ学んできた。
石川では、それぞれのグループを越えてピースをテーマに
メーリングリストがある。私もお誘いを受けてそのMLのメンバーの一員
になっているので、リアルな日本や世界の状況がMLを通して送られてくる。
その情報は時として、政府やマスコミの情報と異なっている事も多い。

真実はどこにあるのか?そして、国家や社会のからくり。
それがこういう活動をしていると見えてくる。
そして、その中でも私が情報源として最も信頼しているのは
フリーのフォト・ジャーナリストからのメッセージかもしれない。

先日図書館で借りて来た世界の戦場シリーズの中の一冊。
広河隆一さんの『戦争とフォト・ジャーナリズム』。
その中には大切なメッセージがたくさん込められていた。
命をかけて真実を伝えようとする情報を
私たちはどこまで受けとめる事が出来るのだろうか。
・・・被害者、犠牲者のことを伝えることこそがフォト・ジャーナリスト
の仕事。しかし、今は従軍記者として加害者側に取り込まれた戦争報道が
大方を占めてしまっている・・・と広河さんはこの本の中でも書いている。
ごまかされた情報が流され正当化されて行く戦争。
被害者側の真実を闇に葬ろうとする戦争。
以下、『戦争とフォト・ジャーナリズム』からの抜粋。

今、「日本では戦争に反対」というなんでもない言葉を、口にしにくい時代が来ようとしている。今、戦争は暴力の顔をしていない。人道支援とか復興支援という顔をしているのだ。世界は今、「正義」という名の暴力にさらされている。爆弾を落とす側が「正義」という言葉を使い、爆弾を落とされる側は「テロリスト」と呼ばれている。復興支援という言葉を考えてみよう。復興支援しなければならない橋や道路や発電所や浄水場を誰が壊したのだろう。それらはアメリカとイギリスの爆弾で破壊され、日本はそれらの破壊の後押しを行った。だとしたらこれは復興支援などという綺麗事ではなく、戦後補償なのではないか。