カキドオシは4~5月に林縁や土手の半日陰の場所で群生しているのが見られます。
シソ科のこの類の植物としては、ホトケノザやヒメオドリコソウなどと比べて、比較的大きな花を咲かせます。
色が少し地味なため、歩いていてあまり目に付く花ではありませんが、近くで見ると唇形の花は中々立派で、
どこか蘭の花に似た趣と、人形のような愛らしさを兼ね備えています。
和名の「垣通し」は、垣根を通り越してその向こうまで蔓が延びていくことからで、
実際、夏になると1㍍以上になるものもあります。
別名のカントリソウは昔、子供の癇の虫にに効く民間薬として使われたことによるものです。
生薬名では「連銭草(れんせんそう)」と呼ばれ、血糖値の降下や体脂肪を減らすのに効果があるとして
カキドオシ茶などの健康食品も市場に出回っています。
葉や茎はシソ科特有の芳香があり、身近でとれるハーブとして、少量を野菜サラダなどに混ぜて
香りを楽しむこともできます。
カキドオシ<シソ科 カキドオシ属> 別名カントリソウ