近年、平地ではやたら目につくケシ科の一年草があります。名前をナガミヒナゲシと言いますが、
この植物は、皆さんの家の近くでもきっと見られると思います。
下の画像にありますように、花の色は少しくすんだオレンジ色で、道路の端や荒れ地、それに歩道の街路樹の
植えてある土の部分などにもよく生えています。
ヨーロッパ原産の帰化植物で、1960年に東京で発見されたのが最初で、その後は急速に分布を広げ、
現在では、ほとんど全国どこででも見られるほど繁殖しています。
花の雰囲気からは、同じケシ科の園芸種アイスランドポピーなどとよくにていますが、園芸植物として移入された
という記録はなく、何か別の植物の種に混入しての上陸と思われます。
乾燥やコンクリートによってアルカリ化した土壌や都会的環境にも強く、小さな種子を大量に作ることから、
今後もかなりの速度で増え続けることが予想されます。
今のところ、生態系への影響などはないようですが、注意深く見守る必要がありそうです。
ナガミヒナゲシ<ケシ科 ケシ属> 帰化植物 一年草