アイルランドの国民投票ー二度あることは三度ある？

　リスボン条約の賛否を問う二度目の国民投票がアイルランドで１０月初めに行われた。予想通り可決。昨年５月に否決された時、どうせまたやるのだろう、と思ったらその通りだった。前にニース条約を国民投票で否決したことがあるが、そのときも一年後に再度投票して可決した。全く同じ。最初は高をくくっていて、ろくに説明もせず、否決されると、とたんに「ＥＵのなかでアイルランドが孤立したら、今繁栄をもたらしている外国資本が外に逃げてしまって、アイルランドはまた資本不足の惨めな農業国に転落してしまう」と政府が大声で宣戦し始めた。
　知り合いのアイルランド政府高官によると「何度でも、いい結果（＝政府の望む結果）が出るまで国民投票を繰り返す」つもりだそうだ。いくらなんでも３回否決されたら終わりだろうが、ひどい話だ。日本でも、来年から国民投票法が施行されるという。あれには、同じ内容の議案を二度投票にかけてはいけない、てな文言はない。どうなるんだろう。