某年金生活者のぼやき

まだまだお迎えが来そうに無い

まだ決まらないアイルランドの新内閣。

2016-04-10 16:45:55 | 信じられない本当の話
 去る2月26日にアイルランドで総選挙が行われ、一週間後にその結果が確定した(遅いね、日本なら遅くとも翌日だ)。政権党のFG(統一党)50(26減)FF( 共和党)44(24増)SF(シンフェィン)23(9増) 無所属23(9 増) LAB(労働党)7(30減)など。定数削減で議席数158になったが、大変な議席の変化だった。問題はどの政党も過半数ではなく、しかも連立を組んで過半数になれる政党がないこと。お陰で、投票から一ヵ月半もたった今日、4月10日になっても首相選出が出来ない。前回は統一党が労働党と汲んで113と言う大勢力を形成したから何でもできた。今度、もしそうした大勢力を作るとしたら、共和党と組むしかない。しかし、これらは政党結成以来の敵味方。どちらも少し保守的な共和主義で、ご先祖は百年近く前の内戦の敵味方。負けた側が共和党を作った。これらが連立を組んだら、94の絶対多数で何でも出来ちゃうが、議会政治の根本に反する独裁政治になりかねない。呉越同舟で理念も何もない。日本で前に小沢が(読売の渡辺?)提案した自民と民主の連立内閣みたいなものだ。
 SFが凄い勢いで議席を伸ばしている。1997年に初めて一人当選したと思ったら、その後4 回の選挙で23議席にまで増えた。日本共産党以上の正論派で貧困層救済と社会的正義の貫徹を主張する社会主義的政党。多分基本はマルクス主義だろう。北アイルランドで1970年以来活動していたが、北アイルランド問題の落ち着きを期に南の「共和国」議会に出てきた。前にも書いたように、南の大統領選挙にも立候補し、得票率15%以上、第三位と言う健闘をした。勿論、これと連立を組む政党はない。FGはどうやっても少数派内閣になる。殆ど何も出来ない政権が出来るだろう。そして、あまり間をおかずにまた選挙だろう。
 しかし、世論調査では同じ投票をすると言う人が多いから、また同じことになりかねない。大変だな。 
コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 北朝鮮からの亡命者たち | トップ | また失われたカラヴァッジオ... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ciar.k)
2016-04-12 18:50:55
その状況にしては、現地は落ち着いていると言うか、のんき早でしたよ。結局EUのレギュレーションの範囲でしか
政策決定の幅が無いせいなのか、よく分かりませんが。

イースターマンデーから暫くアイルランドにいましたが、何はともあれ祝賀行事を、と言う印象を受けました。
アンバサダーシアターでの記念展示の中に、他の方たちと一緒に、前にブログでご紹介になられたスキニダーさんの大きな写真と紹介文がありました。
彼女が使用したのと同じだと見られる銃を、ガイドの人に持たせて貰いましたが、かなり重い物でアイルランドの女性の強さを感じました。

議員の人たちのほとんどが、再選挙は勘弁と言うことでしょうから(金が無さそう)、何とかするのではないでしょうか。
水道代はどうなるのか。
アイルランドはまだ平和ですね。
オコンネル通りは観光客で溢れてました。
返信する
情報有難う (ブログ書きの爺)
2016-04-12 23:43:38
百周年を記念するアイルランドに行かれたとは羨ましい。コメントを有難うございました。アイルランドはミミズのような国だと言った人がいました。背骨がないから切ってもそれぞれが生きてゆける、と。中央政府などなくとも、庶民は生きて行ける。ダブリン市民?が老いも若きもパトリクス・デイの延長みたいに祝って歌い踊っているビデオを見ました。百年記念の年に行政府の頭が出来ずにうろうろしている。誰もそんなにいらいらしていない。楽しい国ですね。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

信じられない本当の話」カテゴリの最新記事