タイのバンコクで、「フアランポーン駅」が、トゥクトゥク乗りに通じなかったお話

2022年02月19日 | 海外旅行

 フアランポーン駅が移転することになったらしい。

 フアランポーン駅とは、タイの首都バンコクにあるタイ国鉄の駅のこと。

 観光都市であるアユタヤや、マレーシアシンガポールに行く国際列車の起点ともなっており、私のようなバックパッカーにはなじみの存在だ。

 元『旅行人』編集長である、蔵前仁一さんのTwitterによると、これから駅の機能はバーンスー中央駅に移り、フアランポーンはミュージアムになると。

 そっかあ、あそこがねえ、なんて旅情を誘われる私が、この駅と聞いて思い出すのが、

 「全然、駅名が通じなかった」

 もう20年近く前のことだが、はじめてタイに行ったとき、フアランポーン駅に行く用事ができたのだ。

 そこでトゥクトゥク(タイ名物のバイクタクシー)に乗って飛ぼうとしたのだが、「どこに行く?」と聞かれての、

 「フアランポーン・ステーション」

 というのが、まったく通じなかったのだ。

 たしかに、私もトゥクトゥク運転手のおじいさんも、英語に堪能な方ではないが、それにしても通じない。

 「どこ行くねん」との問いに、「フアランポーン」と応えても、「え?」。

 あー、言葉が足らんかったかと、「フアランポーン・ステーション」といっても、「え?」。

 どういうこっちゃと、

 「だからぁ、フアランポーンレイルウェイ・ステーションの。トレインの。わからんかなあ。ビッグステーションビゲスト・ステーション・イン・バンコク言うたらええんですか? つまり、このシティセントラル・ステーションですやん!」

 言葉をあれこれ変えてトライするが、どれも

 「え?」「ワシ、わからん!」。
 
 鈍いやっちゃなあ。

 とここで思い浮かんだのが、発音のこと。

 そうか、私のイントネーションが悪いのだ。日本語のような母音重視の発音では、英語を始め、外国では通じにくいというのは、よく聞く話。

 やはりここは、現地語っぽくやればよかろうと、見様見真似でタイ人っぽく「ファランポーン」と言ってみたが、これもダメ。

 そうか、タイと言えばチャイナタウンが充実しているように、中華な文化の影響も強い。

 そこを突けば突破口が開けるかと、ジャッキー・チェンの映画を思い出しながら中国語風に「ふぁーらんぽーん」とやってみたが、またも通らず。

 運ちゃんは「哀れな人」を見るような目で見てくるし、一緒に居た友人は大汗かいてインチキ中華風タイ語(?)を駆使する私がマヌケすぎて、ゲラゲラ笑うしで、もうなにがなんだか。

 てか、あんたもタクシー運転手やったら、「フアランポーン」みたいなメジャーな場所の名前は知っとけよ!

 そもそも、外国人観光客も多いねんから、「ステーション」くらいの頻出英単語はおぼえといて!

 いや、別に英語が母語でもなんでもないところで、英語の知識を求めるのが筋ちがいなのは、私も理解してるけど、それにしてもタイのバンコクといえば、旅行者から人気、特にバックパッカーのメッカでもある。

 なんぼ日本人が、英語苦手や言うても、大阪の運ちゃんに

 「ウメダ、ステーション、オネガイシマース!」

 言うたら、どこ行きたいかくらい、わかるっちゅうねん!

 なんて、あのときは怒ったものだが、今回のニュースを受けて調べてみると、どうもあの駅は「フアランポーン」とはいうものの、正確には、

 「クルンテープ駅」

 という名前だったそう。

 「クルンテープ」とはバンコクの正式名称で(「バンコク」は外国人がつけた名前で、「ジパング」みたいなもん?)、なるほど、じゃあ、あの運ちゃんにも、そう言えば通じたのか……。

 嗚呼、僕が、もっとタイ語を勉強しておけば、よかったんですが(ママタルトのひわちゃん風)。

 でも、観光都市バンコクで「フアランポーン・ステーション」が通じないとは、さすがに思わないもんなあ。

 とかなんとか、ニュース読んでたら、思い出しちゃったよ。

 あー、コロナ明けたら、タイ行きたい。

 

 (続く→こちら

 


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