タイの首都バンコクの正式名称「クルンテープ」の下の句が、とにかく長すぎる件

2022年03月01日 | 海外旅行

 フアランポーン駅が、移転することになったらしい。

 ということで、前回(→こちら)はタイ旅行の際、バンコクで「フアランポーン駅」がトゥクトゥク乗りに通じず難儀した話をした。

 「フアランポーン駅」の正式名称は「クルンテープ駅」だから、現地の人にはそっちで、なじんでいたせいかもしれない。

 それで、一応は納得したわけだが(でも、よくはわからない。タイの人からの情報求む)、ここに改めて考えてみると、仮にそこで「クルンテープ駅」と言っても、果たして通用したのであろうか。

 というのも、「クルンテープ」はタイの首都の名前(「バンコク」は外国人がつけた名前で「エベレスト」みたいなもん?)で、最近タイでは「通称」のバンコクでなく、こっちを外国人向けでも正式名称にするとかニュースになってたけど、これはまだ略称

 フルバージョンだと、


 クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット


 長いな、おい!

 意味としては、ウィキペディアによると、


 イン神(インドラ、帝釈天)がウィッサヌカム神(ヴィシュヴァカルマン神)に命じてお作りになった、神が権化としてお住みになる、多くの大宮殿を持ち、九宝のように楽しい王の都、最高・偉大な地、イン神の戦争のない平和な、イン神の不滅の宝石のような、天使の大都。


 だから、長いっつーの!

 とはいえ、なんぼわかりにくくても、それが正解なんだからしょうがない。

 なので、私としてもあのとき、

 

 「へい、にいちゃん、どこ行きます?」

 「うん、用事があるから、クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット駅までやっとくれ」

 「あいよ、クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット駅ッスね」

 「そうそう。急いで頼むわ」

 「でも、クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・(中略)サッカタッティヤウィサヌカムプラシット駅までは、混んでるやもしれまへんで」

 「うーん、できれば昼前には、クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン(略)アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット駅に着きたいんやけど……」

 「ちょっと大変ですなあ。でもクルンテープ(略)アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシット駅はよく知ってるから、やってみましょ」

 「頼むわね、クルンテープ・マハーナコーン(略)プラシット駅まで急いでくれたら、チップはずむから」

 「そりゃ、うれしいですわ。そいじゃ飛ばしまっせ。ほい、着いた」

 「早かったがな。ここがクルンテープ(略)プラシット駅か。……あれ? 駅がなんかの施設になってるで?」

 「お客さん、名前が長すぎるから、読んでるうちにとっくに、バーンシーに移転しちまったみたいだよ!」

 

 ……とか、落語の『寿限無』みたいなことに、なった可能性もある。

 なんでも、さすがのタイ人も「長いやろ」と感じるらしく、「クルンテープ」とふだんは呼んでるとか。

 ただ、略称と言うのは「サンフランシスコ」を「フリスコ」とか、ベルリンの目抜き通り「クアヒュルステンダム」を「クーダム」とか言うのは、一部地元の人とか、すごく嫌がったりするからなあ。

 「スリジャヤワルダナプラコッテ」が「コッテ」とかは、地元でどう思われてるんだろう。

 もしかしたら、タイでも生粋のバンコクっ子は、

 

 「おう、アッシは生まれたときからこの、クルンテープ・マハーナコーン・アモーンラッタナコーシン・マヒンタラーユッタヤー・マハーディロック・ポップ・ノッパラット・ラーチャタニーブリーロム・ウドムラーチャニウェートマハーサターン・アモーンピマーン・アワターンサティット・サッカタッティヤウィサヌカムプラシットに住んでるんでい! 【クルンテープ】なんてダサい呼び方、してほしくないね!」

 

 なんて、粋がってるのかもしれない。んなわけないか。

 

 

 


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