京都奈良・旅の雑ノート 金閣寺 銀閣寺 哲学の道 登場

2021年07月08日 | 海外旅行

 京都に行って、ずいぶんとなつかしい気持ちになった。

 ということで、前回は円山公園とラジオ『サイキック青年団』の思い出を語ったが(→こちら)、今回も京都っぽい観光写真を。

 

 やはり京都といえばお寺であり、定番のこんなところとか。

 

 

 

 京都一生懸命大学の研究で、この建物が金色に見える人は、通常より約25%ほど好色であるというデータが出ている。

 

 

 全部がというのがいい。

 タイなど、東南アジアではめずらしくないが、「陰翳礼讃」の日本で、この金一色はすばらしい。

 なんとも笑える。明らかに「取りに行って」いる。

 子供のころ見たアニメ『一休さん』では、やたらと声の高い足利義満が住んでいて、そのイメージがあるせいかもしれない。

 かように、すばらしい金閣寺だが、日本ではなぜだか銀閣寺の方が人気が高く、よく、

 

 「成金趣味の金閣寺より、わびさびは銀閣寺のほうがあるよね」

 

 みたいな意見は聞くもの。

 言いたいことはわかんなくもないけど、銀閣寺ってけっこう貧相だし、少なくとも

 

 「金閣寺より、上っしょ」

 

 なんて、「どや」顔するほど、勝っているとも思えんわけなのだ。

 まあ、私は遺跡には荘厳さよりも、「笑える」を重視しており、

 

 アンコールワット(レリーフや壁画が「ボケてくる」ので笑える→こちら

 タイの寝釈迦(偉い人なのにリラックスして笑える→こちら

 エジプトのピラミッド(でかすぎて笑える→こちら

 トルコのブルーモスク(ロボットに変形しそうで笑える→こちら

 

 などは、それを満足させてくれたが、その意味でも銀閣より金閣派である。

 

 

 

 

銀閣寺につながる「哲学の道」。
988年京都国体における「のび太ボーリング」の会場にも選ばれた。

 

 

 金閣寺といえば思い出すのは、高校のころの友人タミコちゃん。

 彼女は三島由紀夫の『金閣寺』を読んで、

 

 「すごいよね、あの小説。同性愛の男の子が、ヒステリー起こして寺を燃やすねんで」

 

 これには、まわりの子たちも、

 

 「どんな小説や!」

 「そんな文学あるかあ!」


 
 なんて笑ってたけど、彼らは読んでないから知らないだけで、本当にそんな話なんだよなあ。

 てか、三島自体が、まあそんな人やし。

 青島幸男さんなんて、割腹自殺について、

 

 「知的なオカマのヒステリー」

 

 とか、ミもフタもない言うてはったし。今なら炎上しそうだ。

 タミコちゃんは、

 

 「よりにもよって、な小説を選んでもうたなあ」

 

 なんて笑ってたけど、いや、「文学」って、結構どれもあんな感じッスよね。

 

 

 京都らしい、黒糖棒を使ったお菓子の家

 

 

 ゲーテの『若きウェルテルの悩み』なんて、「純愛もの」あつかいだけど、女の子を踏み台にした

 

 「自分大好き、超絶ナルシスト小説」

 

 にしか読めないし、ドストエフスキー罪と罰』のラスコーリニコフはただの中2病だし、『舞姫』なんていけ好かないオッサンの

 

 「若いころは外国の女コマした自慢

 

 芥川龍之介の『羅生門』なんて、もともとのテーマは、

 

 「高校デビュー」

 

 をあつかった短編なのだ。

 田山花袋布団』とか、谷崎潤一郎痴人の愛』とか、ただの

 

 「シチュエーション・プレイ体験記」

 

 風俗レポート記事か! 

 日本の私小説って、こういうの多いよなあ。文学は楽しいよ。

 

 

 

 

『けいおん!』の桜が丘高校のモデルとなった建物

 

 

 まあ、文学にかぎらず芸術というのは、ストリップというか、

 

 「さあ、このわたしの恥ずかしい姿を見てちょうだい!」

 

 それで称賛したり、嘲笑したり、感動したり、ズッコケたりすることを望んでいるわけで、タミコちゃんの感想は、別に的外れでもなんでもないのである。

 

 (つづく→こちら

 


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