古いテニス動画を観てみた ワールドビッグテニス ビヨン・ボルグ ハロルド・ソロモン ビタス・ゲルレイティス

2019年08月29日 | テニス

 お盆休みは、古いテニス動画を見ていた。

 というと、

 「わかるなあ。以前に見た試合とか今の視点で見直すと、興味深いよね」

 なんて声が聞こえてきそうだがそうではなく、私の場合もっと古いというか、自分が生まれる前にやっていた、試合の動画などを楽しむのである。

 前回(→こちら)は男子はロッド・レーバーケン・ローズウォール

 女子はナブラチロワエバートスザンヌ・ランランと重量級のスターを紹介したが、そんな動画をあれこれ検索していると、ちょいちょい日本語放送のものも見つかるのがうれしい。

 主に、昔テレビ東京系列でやっていた『ワールドビッグテニス』。

 私は見たことなかったけど、同世代から少し上のテニスファンには、やはり同世代サッカーファンにとっての『ダイヤモンド・サッカー』くらいに語られる番組だ。

 おお、まさかこんなところで会えるとはと、初めて見る伝説の番組に感動したのだが、おもしろかったのはこの2つ。

 1980年フレンチ・オープン準決勝、ビヨン・ボルグハロルド・ソロモン(→こちら)。

 同じく決勝のボルグビタス・ゲルレイティス(→こちら

 ともにボルグの試合だが、むしろ相手のハロルド・ソロモンやビタス・ゲルレイティスのプレーがうれしい。

 ふーん、名前は知ってたけど、こんな選手やったんやあ。

 私はクレーコートの試合を観戦するのが好きなのだが、この時代のクレーは今よりさらに遅く、ラリーが粘っこいのがいい。

 自分がプレーするときも、これでもかとトップスピンをかけたいスピンフェチなので、こういった真上にラケットを振りぬくような、グリグリのスピンショットはたまらないのだ。こりゃ、ハマりまっせ!

 そういえば昔、あるテニスサークルに遊びに行ったとき、ミニゲームをやった人が私と同じスピン野郎であった。

 こっちがいつものごとくワイパースイングで打つと、むこうも片手打ちバックハンドでメチャクチャに弾むボールを打ってくる。

 こうなれば「喧嘩上等」とばかりに、おたがいがフルパワーでボールに回転をかけ、グイグイ押しこもうとする。

 どちらもサービスからの展開もネットプレーも忘れて、ひたすらにトップスピンをぶつけ合う。

 ミニとは言え、一応は練習試合だったのに、もはやポイントを取ろうとか、果ては勝つことなどもどうでもよく、とにかく回転、回転、また回転。

 結果は、まあ私は体力に自信がないし、むこうのほうが技術もだったから(たぶん部活とかの経験者)、最後はこちらのラケットが吹っ飛ばされて終了したんだけど、そのとき敵が不敵な笑みを浮かべていたものだった。

 といっても、それは侮蔑ではなく、むしろ

 「おたがいが、おたがいの力とこだわりを出し切った」

 という戦士の笑顔であり、こちらも思わずニヤリとしてしまった。

 おお、これが世にいう、いにしえの少年マンガにあった、

 

 「おまえ、やるな」

 「フッ、おまえもな」

 

 という、『エースをねらえ!』における、尾崎君と藤堂さん的展開というやつか!

 体育会的勝負の世界にうといので、気がつかなかったが、こういう「超友情」ってホンマにあるんやと勉強になりました。

 たしかに、おたがいをぶつけ合ったラリーのあとには、なにかが芽生えるもの。

 なのでたぶん、ビョルンとハロルドはつきあってますね。

 ビタスとは三角関係で……て、どんな結論や。

 

 

 

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