電車やバスに乗ると窓の外の流れるような風景を見るのが好きだ。そこから見える風景はたえず変化し見ていて飽きない。普通の乗用車は車高が低いので無理だが、大型バスやロケバスなどの座席位置が高い車に乗るといつもの日常の風景が違って見える。
最近は遠回り+スローな旅をしているので、あえてバスを利用する事が多いのは、日常と違うハイアングルから風景を楽しむためという目的もある。上海には山がないので、延々と続く地平線が見え隠れするのが日本と違うところ。振り向けば山が見える国と何処を見ても地平線が広がっている国とでは、当然人の考え方も生き方も変わる。また、周りが海で囲まれた国と日本の県境のように隣国と接している国とでは更に物事の考え方が違ってくる。日本を外から見るのと内から見るのとでは大違いで、そろそろ日本人は外からも日本を見るという意識を持つべきだ。それは政治や経済やテロも含めすべての事に言える。どっちが良いかと言う事ではなく、世界には様々な生き方や考え方があるという事を認識すべきという意味。一言で言うと、比べる物があるからわかる事も多いという事ね。それと、最近はネットなども含め情報過多なので物事がわかっていると錯覚している人が多いが、体験を通さない理解は現実世界では何の役にも立たない。
☆画像は上海の高速道路上。ロケバスの窓ガラス越しでレンズ開放での撮影 Canon FD50mm f1.4+補正レンズ付アダプターを使用しているので、オリジナルのキヤノンレンズの描写では無い。