先日、行きつけのカメラ屋でお茶を飲んでいると、顔見知りのおじいちゃんがいた。懐かしいカメラバックから必死で何やら捜しているようなので聞いてみると、レンズを買う為に持ってきた2000元(約28000円)が無いと言い出した。
このおじいちゃんは、昔大学で働いていたらしく英語がしゃべれる。今は年金生活のようなのだが、お金のほとんどはカメラと写真に注ぎ込んでいる写真大好きマニアだ。
今日、カメラ屋に行って彼の事を聞いてみたら、自分の机の下に封筒入りのお金が落ちていたらしく、その翌日お目当てのシグマ製のズームレンズを買いに来たという事だ。
この国の人達は、本当にカメラ好きだ。1996年頃の上海ではコンパクトカメラを買うのも大変だった時代だが、今は20代の若造でさえライカをぶら下げているのは珍しくない。高い物ほど良いと思い込んでいるのがまだかわいい。
今、日本にある程度のよいライカボディや高級レンズは、ほとんど中国のバイヤーに買われてこちらに入って来ている。日本のバブル期に世界の程度の良いライカは日本に集まった。その後、韓国に一時移動し今は中国に引っ越している。その次は何処へ行くのか知らないが、良い物はその時の景気のよい場所に集まる。