大田区萩中辺り一帯に浄土真宗西本願寺派の寺院が7ヶ寺の「寺町」が形成されている。7ヶ寺に共通することは大正12年(1923)関東大震災後に築地本願寺中から昭和初期に掛けここ萩中に移転してきたこと、本尊は木造阿弥陀如来立像であることである。まず訪れたのが①インド様式の鉄筋コンクリート造りの「本堂」が特徴の「潮留山延徳寺」、次に②四方形造りの「本堂」がある「龍雲山報身寺」、そして③建長年間(1249-55)に親鸞の子「善鸞」が品川高輪台に開創したという「高輪山善永寺」、④山号から都内麻布谷町に創立の「麻谷山福称寺」、インド様式の「本堂」は珍しい。⑤歌川豊広作の「観世音菩薩絵馬」の文化財を有する「法照山正覚寺」、⑥治承3年(1177)出羽国庄内鶴岡に創建の「東照山真光寺」、⑦越後国柳瀬に創建「四谷山妙覚寺」、後に武蔵国、四ツ谷、築地へと移転している。今回一度に7ヶ寺を巡る機会を得たが、これも修練の一つかも知れない。(1708)


