このところのNHK放送は、ニューのトップがサッカーである。私は、やっぱり、サッカーは「スポーツニュース」のトップに放送するのが、公共放送のルールだと思って、苦々しく感じていました。
今日のしんぶん赤旗は、放送作家の石井彰さんが、テレビ考現学「熱狂の裏にご用心!」と書いています。まったく同感なので、紹介いたします。
石井彰のテレビ考現学
「熱狂の裏にご用心!」
金曜日(先週の)早朝、サッカーW杯日本戦をインターネットABEMA観戦。勝利の余裕を噛みしめながらこの原稿を書いています。日本は強豪スペインに2体1で逆転勝、決勝トーナメントに進出しました。
日本戦の関心はは高くテレビ視聴率は、NHKが中継したドイツ戦は35・3%、テレビ朝日が中継したコスタリカ戦は42・9%を記録しました。(スペイン戦の視聴率は本原稿執筆時点では不明)
さらに試合の視聴形態が今回から大きく変わりました。ABEMAでは第二戦で、開局史上最高の1400万人以上が視聴しました。どこでもスマホで見られるのは便利ですが、あの小さな画面では広いフィールドで競うサッカーで醍醐味が伝わるのか、疑問があります。こうかくとサッカーに興味がない人だ、と思われるかもしれません。
元サッカー少年
いえ55年以上前、小学生の私はサッカー少年でした。「杉山走れ!釜本そこでシュートだ」と叫んでいました。
1968年メキシコ五輪。日本はスペイン、ブラジル、ナイジェリアのグループBを勝ちぬき、地元メキシコに勝ち、初の銅メダルを獲得して、第一次サッカーブームが起きました。(金ハンガリー、銀ブルガリア)
あれからサッカーを見続けてきました。93年Jリーグ発足試合を国立競技場で見た感想は忘れられません。だから言いたいことがあります。
まず観戦中、ずっと歌いながら見る習慣をやめませんか?
静かに試合を観たい観客は少なくありません。応援の押しつけがいやで、私は競技場での観戦をやめました。
ファンの「にわか解説者」化にも鼻白みますが、解説者の「単なる観客」化も困ったものです。「いけ、ここから根性」「(延長時間)7分、長いなぁ」などは誰でもいえる感想で解説ではありません。
展開予想が必要
さて8日木曜日は、81年前にアジア太平洋戦争がはじまった日。人々がサッカーブームに浮かれる中、いま為政者は虎視眈々と増税による軍部増強、敵基地攻撃能力(じつは先制攻撃)の準備を進めています。サッカーもボールだけを追うと失敗します。全体を見た展開予想が必要です。
戦争が人々に何をもたらすかを考えるために、大切な番組があります。満蒙開拓団の悲惨な現実と彼らの戦後を描いて、日本民間放送連盟グランプリを受賞した山形放送「三つめの庄内」です。来年全国で再放送されます。日時は次回本欄で。さぁ今夜はクロアチア戦!
(放送作家)
注)ちなみに、私のメキシコオリンピックの想いでは、女子バレーボールの銀メダルです。私の都立三鷹高校時代の同学年の生沼スミエ選手が、セッターとして出場しました。監督は、三鷹高校時代の体育教師・山田重雄先生です。
この文章を書いているうちに、こんなことを思いだしました。
今日のしんぶん赤旗は、放送作家の石井彰さんが、テレビ考現学「熱狂の裏にご用心!」と書いています。まったく同感なので、紹介いたします。
石井彰のテレビ考現学
「熱狂の裏にご用心!」
金曜日(先週の)早朝、サッカーW杯日本戦をインターネットABEMA観戦。勝利の余裕を噛みしめながらこの原稿を書いています。日本は強豪スペインに2体1で逆転勝、決勝トーナメントに進出しました。
日本戦の関心はは高くテレビ視聴率は、NHKが中継したドイツ戦は35・3%、テレビ朝日が中継したコスタリカ戦は42・9%を記録しました。(スペイン戦の視聴率は本原稿執筆時点では不明)
さらに試合の視聴形態が今回から大きく変わりました。ABEMAでは第二戦で、開局史上最高の1400万人以上が視聴しました。どこでもスマホで見られるのは便利ですが、あの小さな画面では広いフィールドで競うサッカーで醍醐味が伝わるのか、疑問があります。こうかくとサッカーに興味がない人だ、と思われるかもしれません。
元サッカー少年
いえ55年以上前、小学生の私はサッカー少年でした。「杉山走れ!釜本そこでシュートだ」と叫んでいました。
1968年メキシコ五輪。日本はスペイン、ブラジル、ナイジェリアのグループBを勝ちぬき、地元メキシコに勝ち、初の銅メダルを獲得して、第一次サッカーブームが起きました。(金ハンガリー、銀ブルガリア)
あれからサッカーを見続けてきました。93年Jリーグ発足試合を国立競技場で見た感想は忘れられません。だから言いたいことがあります。
まず観戦中、ずっと歌いながら見る習慣をやめませんか?
静かに試合を観たい観客は少なくありません。応援の押しつけがいやで、私は競技場での観戦をやめました。
ファンの「にわか解説者」化にも鼻白みますが、解説者の「単なる観客」化も困ったものです。「いけ、ここから根性」「(延長時間)7分、長いなぁ」などは誰でもいえる感想で解説ではありません。
展開予想が必要
さて8日木曜日は、81年前にアジア太平洋戦争がはじまった日。人々がサッカーブームに浮かれる中、いま為政者は虎視眈々と増税による軍部増強、敵基地攻撃能力(じつは先制攻撃)の準備を進めています。サッカーもボールだけを追うと失敗します。全体を見た展開予想が必要です。
戦争が人々に何をもたらすかを考えるために、大切な番組があります。満蒙開拓団の悲惨な現実と彼らの戦後を描いて、日本民間放送連盟グランプリを受賞した山形放送「三つめの庄内」です。来年全国で再放送されます。日時は次回本欄で。さぁ今夜はクロアチア戦!
(放送作家)
注)ちなみに、私のメキシコオリンピックの想いでは、女子バレーボールの銀メダルです。私の都立三鷹高校時代の同学年の生沼スミエ選手が、セッターとして出場しました。監督は、三鷹高校時代の体育教師・山田重雄先生です。
この文章を書いているうちに、こんなことを思いだしました。