菊池のぶひろの議会だより

日本共産党 桜川市議会議員 菊池のぶひろの活動報告です

北朝鮮は経済制裁で国民は疲弊するが、独裁政権はたおれない

2018年03月27日 20時47分50秒 | 国際・政治

 3月8日に、元外務相官僚、国際情報局長の孫崎享氏の講演を聴いて以来、氏の分析力の鋭さに感銘して、「21世紀の戦争と平和」という本を読み始めた。

 そこに、経済的制裁で独裁政権が倒れることはありません。皮肉なことですが逆に政権を強くします。

 制裁をおこなえば、北朝鮮の経済は弱まります。それは事実です。経済が弱れば人びとの生活は困窮します。それも事実です。民衆の不満が高まります、では、それが政権を倒す力になるでしょうか。
 民主主義国家で、民主的な政権選択がおこなわれる国であればそれは起こるでしょう。しかし、全体主義国家で、逆です。食べ物を確保することにすら、政権への忠誠度がますます影響するようになってしまうでしょうう。

 その例として、孫崎氏は、太平洋戦争直前、戦争中の実態を述べています。
 
 太平洋戦争直前も、太平洋戦争中も、日本の経済は極度に困窮しました。このとき、たとえば、作家や画家の一部は、どのような選択をしたでしょうか。画家は政権礼賛、戦争礼賛をして「戦争画」を描かなければ画材が手に入りませんでした。作家も、原稿用紙の入手に、政権礼賛、戦争礼賛を求められました。
 経済が困窮すれば、何でもない物資の調達にさえイデオロギーへの服従がむしろ浸透してしまうのです。

 北朝鮮をみればまさにそうです。西側諸国の制裁が強まれば強まるほど、人民は生活を維持するためにに政権支持を表明しなければなりません。そして、政治的に反対する者を、国難の中での反逆罪として処刑することも簡単です。
 これが、いま北朝鮮に起こっていることではないでしょうか。

 注)こうやって、身近な例をあげて具体的に説明されるとわかりやすいでね。しかも、孫崎氏は、独裁体制のイラン・イラクにも駐在の経験をもっている元外交官なのですから。

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