最適化問題に対する超高速&安定計算

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SDP ソルバーとメモリ使用量

2009年09月23日 00時54分41秒 | Weblog
各 SDP ソルバーのメモリ使用量についての実験結果を幾つか掲載する。画像が見にくい方はこちらの PDF ファイルを参照していただきたい。実験に用いた環境は以下の通りである。

CPU : Intel Xeon X5550 2.67GHz (2 CPUs, 8 total cores)
Memory : 72GB
OS : Fedora 11 64bit Linux
Compiler : gcc/g++/gfortran 4.4.1
MATLAB version : 7.8.0.347 (R2009a)
Numerical Libraries : GotoBLAS 1.34(for SDPA and CSDP) and
MUMPS 4.9 (for SDPA).

Table 12 は量子化学系の問題で Schur complement 行列が密になるので、この計算のマルチスレッド化が有効になる。SDPA のメモリ使用量が CSDP よりも大分多めになるのは、このマルチスレッド計算のためであって、各スレッドで二つほど途中計算に必要な行列を確保している(それでも速度は速い)。SDPT3 と SeDuMi は MATLAB 上で動作しているのだが、MATLAB 側に原因があるのかメモリ消費量が多めになる。



Table 13 の方はセンサーネットワーク系の問題で、特に SDPA の場合では Schur complement 行列が疎になる。SDPA のメモリ使用量は他に比較して少なく、しかも速度も速い。SDPT3 のメモリ使用量が非常に多いが、これは一種のバグなので次期バージョンで修正されるそうだ。



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