最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

最適化と計算に関する最新の傾向 その2

2011年06月24日 09時35分49秒 | Weblog
以前にも同様のことを記事にしたことがあるが、最適化分野の研究及びソフトウェアに関する最新の傾向について以下に要点だけを記す。状況はどちらかというとより悪い方向に加速していて、日本の業界全体で見ると改善される可能性はほとんど無い。一方で、今後の進展に依存するが日本のグループあるいは日本人が関わるプロジェクトで国際競争力を持ったソフトウェアが(少数だが)今後登場する可能性もある(実はすでに数個ぐらいはある)。しかし、これらはほとんど例外扱い(特定の個人やグループが好きでやっている)で、日本全体での最適化ソフトウェアに関する戦略らしきものは(私の知る範囲では)全く無いし、今後も無さそうである。

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最近の欧米などの海外では, 以下のような研究の傾向が見られる.

1. 理論的な研究であっても数値実験による評価, 検証がほぼ必須となっている
2. 実用的な最適化問題を解くために理論から実装, パラメータ設定, 大規模並列計算等の各分野の研究者が集結して総力戦を行っている

一方, 日本では最適化アルゴリズムの実装技術とソフトウェア開発能力が低く,"優れた理論が提案されても実装してソフトウェアとして公開することができない" また"実用的な問題を解く際に海外の最適化ソフトウェアに極度に依存している"という状態になっている.
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