最適化問題に対する超高速&安定計算

大規模最適化問題、グラフ探索、機械学習やデジタルツインなどの研究のお話が中心

量子化学分野の SDP

2006年05月27日 03時42分39秒 | Weblog
量子化学の SDP は現在実行中の巨大な問題を除けばほぼ実行を終了した。まだ十分な精度が出ていない問題はパラメータを変えて解きなおすことになるが、非常に大きな SDP で p.feas.error や d.feas.error、及び relative gap が 1.0E-7 から 1.0E-8 程度の精度が出るというのは今までの経験から言ってもあまり無いことである。それでもこの分野では 1.0E-8 ぐらいまで精度が出ないと意味が無いので、なかなか1回の実行で終わるのは難しい。
例えば、以下のような四つの問題があったときに
1: 元問題
2: 元問題 + 追加制約 A
3: 元問題 + 追加制約 A + B
4: 元問題 + 追加制約 A + B + C
普通は 1 が一番解きやすく(実行が速く、精度が良い)、2、3とだんだん解きにくくなっていって、4が一番解の精度が悪くなるはずである(上記の三つの指標)。しかし、1と2と4は精度が良いのに、3だけが精度が悪いという SDP が存在する。これは調査と改善の必要があるようだ。
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 欲しいものと買えるもの | トップ | 温度センサー »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

Weblog」カテゴリの最新記事