先手の37桂の対策に、後手がゆっくり指した場合にはどうしたらよいでしょうか。
62玉には25歩を打ちたくなるのですが、23金46歩35歩
今度は35同歩36歩45桂44歩がまずいです。47銀36歩同銀35歩47銀36角
58金右27歩38飛54角68玉44歩
評価値は0近辺の互角ですが、先手の対策としては不十分です。
なので25歩を打たずに駒組を進めます。
68玉72玉78玉62銀77角
33桂は45桂、33銀は25歩23金46歩、どちらも先手良しです。44角の合わせには、同角同歩32角
23歩と65角成がねらいです。32同飛24飛22歩26飛の進行は
駒損でも後手陣をまとめにくく、評価値で+120ほどの先手ペース。
戻って
33角の合わせが普通の応手で、46歩35歩47銀25歩38金
右翼はこれで収まって、54歩68金71金96歩94歩29飛74歩86歩34金56歩
77角成同桂26歩66角33桂25歩
36歩同銀44角同角同金26飛
55歩同歩56歩47金
これくらいの進行例です。評価値では150~200で推移していて先手ペース。従来対策の37銀よりは、37桂~47銀の形のほうが安定しているのです。後手は左金が前に出ているので、左銀を動かすと隙ができやすいのが悩みです。
先手としては明快に有利にはならないのですが、そもそも阪田流向い飛車は純粋な振り飛車党が採用する作戦ではなく、相居飛車の後手番に困った居飛車党の選択肢として採用するものだと思っています。 (だから私も昔から関心があった。) 今日の変化のように、力戦振り飛車に近くなったら、正確に指せる自信がありません。単純に2筋の逆襲だけで指せるならば、採用しても良いと思うのですが。