名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS3-2 急戦向い飛車(13)

2024-03-09 | 基本定跡の研究

次は阪田流向い飛車+筋違い角。かなり昔に内藤國雄先生が指していたと思います。将棋世界の平成22年8月号の付録で、豊川孝弘先生が書いていましたから、それを調べてみます。

後手は向い飛車にする前に角を打ちます。AIは総じて筋違い角 (で1歩取る筋) の評価は低く、すでにこの図の評価値は+294の先手良し。58金右76角56歩35歩

後手は3筋の位を取らないとすぐに攻める筋が成立しにくいのです。 (だから後手がこの歩を突かなければ、先手は36歩を突いてしまえばよい。) 68玉22飛78玉44歩38銀34金

後手は角を手放したので、何か (1歩得以上の) 戦果をあげねば苦しくなります。47銀43角36歩

先手は1歩手にすれば、1歩損の部分は解消されたようなものです。36同歩同銀35歩47銀24歩同歩25歩

この図から、豊川先生解説の77銀24飛27歩62玉

後手ペースとなっていますが、この図の評価値は+226の先手ペース。おとなしく指したとしても先手が悪いということはありません。

戻って

ここは先手の動くタイミングです。手順違いも有力ですが、36歩同歩45歩

45同歩には36銀35歩同銀同金44角

24飛35角34飛44歩54角25飛

変化はありますが、強く戦って先手優勢、評価値は+1232もあります。

また戻って

36歩同歩45歩に同金は

38飛26歩36銀

27歩成同銀 (24飛は15角~31飛成なので) 52金23角

45角成同歩23金があるので、34歩28飛33銀38銀

35金37銀25歩48飛

45金同飛同歩44歩

この図の評価値は+1156の先手優勢。元から先手有利以上ですから、先手に良い手順変化も多いです。この図の後は好きなように攻めつぶせるでしょう。

別の本、「痛快ワンダー戦法」には

先手の玉移動が早い場合には、居飛車にする (棒銀をねらう) 構想が書いてあります。AIに聞くと、48銀85歩77銀32角46歩72銀45歩

やけに早い歩の突き捨てですが、45同歩36歩83銀37桂74銀45桂

右桂を跳ねだして先手有利です。43金には44歩も入りますし。この図の評価値は+447、筋違い角はうまくいかない奇襲戦法の範囲を超えないようです。

コメント
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