名南将棋大会ブログ 名古屋

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SS3-2 急戦向い飛車(15)

2024-03-11 | 基本定跡の研究

木屋太二さんの「超阪田流角命戦法」、持久戦型も見てみましょう。

74歩~82角の筋はやめて、62銀から玉を囲います。96歩94歩58金右64歩66歩63銀68金上74歩67金直

後手は両ツノ銀に構えます。先手の67金直というのが実戦例のようですが、先手玉が薄くなります。62金29飛21飛56歩54銀左86銀41飛

中飛車の風車戦法のような持久戦にするのではなく、54銀左~41飛で4筋を攻めるというのがねらいでした。こうなると後手の作戦勝ちのようです。先手の86銀というのも玉を薄くする疑問手になっています。 (昨日紹介した私の実戦は後手が美濃囲いでした。) 24歩同歩同飛23歩26飛45歩

ここは45同歩同桂同桂同銀43歩

と応じる方がましだったのですが、

35歩65歩同歩44角

77銀35角29飛46歩38銀65銀66歩54銀

この図の評価値は-332の後手有利です。先手玉が薄すぎて、後手の攻めに対応できませんでした。

もう一例あって

先手が37桂を保留しています。62銀66歩64歩75歩

これならば先手は玉頭位取りにすることができます。63銀76銀62金58金上21飛67金直

この金上りは、先手玉を薄くしてしまいます。54銀左56銀41飛

4筋が受けにくくなっていて、47金45歩37角

先手の苦心の受けですが、つぶされそうですよね。AIに聞くとすでに後手有利で、46歩同角55角でつぶれです。46歩に同金は45桂58角68角。本に載っている実戦では14歩16歩13角

これでも良さそうです。48飛25桂28角46角

46同角に55金のほうが良かったのですが、38金同飛46飛とさばいて

評価値は-201の後手ペースです。

AIに対応策を聞いてみましょう。先手としては玉頭位取りのほうが優ります。途中のこの図から

67金直ではなくて、96歩94歩56銀54銀左77桂

41飛65歩同歩同銀右同銀同銀

銀交換して強く戦います。64歩56銀45歩35歩

1歩持っているので桂頭攻めがカウンターになり、35同歩と46歩に岐れますが、46歩は34歩45桂33歩成同金42歩

42同飛51角43飛44歩同金32銀

52金43銀成同金引15角成として

評価値は+351の先手有利です。

戻って

35同歩の場合は、34歩46歩33歩成同金22角

角や銀を打って受けても33角成同銀32金43飛55桂があるから、34金32銀71飛66角成

この図の評価値は+224の先手良しです。

後手としての工夫の余地はあるのでしょうが、33金→32金と21飛→41飛で2手損して攻めようというのですから、無理がある戦法です。その2手分を先手が生かせば作戦勝ちなのです。

 

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