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名将会ブログ (旧 名南将棋大会ブログ)

名古屋で将棋大会を開いています。
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SS3-2 急戦向い飛車(6)

2024-03-02 | 基本定跡の研究

後手番で阪田流向い飛車を忘れていました。項目は1つ戻ります。

初手から76歩34歩26歩32金25歩33角

相居飛車のようでしたが、角を上がって2筋の歩交換を避けます。33角成同金88銀22飛

阪田三吉先生が使ったので阪田流向い飛車と呼ばれます。考案者は別の人のようですが。この後に阪田先生はゆっくり指したのですが、38銀 (48銀は危ない) 42銀68玉52金

この手があると、私が大学生のころに読んだのですが、出典がうろ覚えです。関西の先生の研究だったと思いますが。(小林健二先生の研究だそうです。) しばらくして定跡本にも載るようになりました。今手に入るのは、木屋太二さんの本か、飯塚祐紀先生の本です。78玉24歩同歩同金56角

後手は52金あるいは62玉としてから攻めるのですが、その理由は覚えていません。あとで調べてみましょう。先手の反撃は56角です。34角 (あるいは23歩同金34角) と83角成の両ねらい。対して33銀83角成25金

後手は2筋突破をねらいます。46歩26歩47馬54角

36歩を突かれて受けられるのを阻止しています。35金~27歩成をねらって後手良しとされていました。

でもAIに聞くと、驚きの受けがあります。27歩同歩成同銀26歩18銀

35金38金

これで受かっていると。本当でしょうか。今は27の地点は大丈夫ですが、よく見ると18角成同香19銀

27銀もあるところでしたが (27同金同歩成68飛18と36歩・・・これも先手有利)、後手の攻めは続きそうです。でも36歩28銀成35歩

38成銀34歩同銀38馬

飛と馬歩の交換ですから、先手の駒得ではあります。27歩成に23歩同飛24歩が利いて (王手飛車がある) 22飛56馬

銀取りと23銀の筋が受けにくいです。この図の評価値は+601の先手有利。後手の攻めの効率が悪く、玉も薄いから強襲に向きません。

王手飛車の筋があるので

62玉と移動してからならばどうか。68金18角成同香19銀36歩

金を逃げると37桂と使われます。28銀成同金27歩成35歩28と

34歩同銀23歩同飛25歩

24金ねらいなので25同銀56角24飛35銀

これで25銀を取られることになるでしょう。評価値は+471の先手有利。

33銀が追われるならと44銀77銀も入れてみましょう。

さらに待っても66銀から角を追われます。18角成同香19銀23歩

23同飛32角24飛41角成

28銀成同金27歩成は25歩があってうまくいきません。この図の評価値は+381の先手有利。

私も最近調べて驚いた受けの形でした。