うるしの杜の制作手帖

ものづくりの過程や日常の気付きをつむいでいきます

うるしの杜

2010-09-21 20:33:36 | 漆工
大学で、漆を学んでいた頃、岩手にある浄法寺の漆の杜に行きました。そして漆掻きを見せていただきました。掻き鎌で樹皮に傷を付けると瞬く間に乳白色の樹液が出てきました。その時あろうことか、「舐めてみたら」と言われ、素直な私は、その樹液を舐めてみました。少し甘く感じ、不思議とかぶれませんでした。
そんな経験をして、思いました。間違いなく漆という世界は、この場所から始まっています。漆の樹液が、生漆で、それから黒呂色などさまざまな漆に加工され、その漆を使い漆製品が作られます。
そんな、思いから私は自分のHPを始める時に「うるしの杜」と名前を付けました。かなり分不相応かもしれませんが。
そんな漆の杜が高岡にも出来つつあります。昨年、漆の苗木を植えた場所に出かけました。山間の、昔田んぼだった所に、植樹されていました。まだ一年も経っていないので小さいですが、雑草が繁茂する中、思いのほか大きな葉を広げていました。しかしこの木が成長して漆が掻けるようになるには、10年から15年はかかるそうです。植樹された苗木がすべて残ってはいないようで、その後、順調に育つことを願っています。私も漆の世界では半人前です。これから順調に成長できればいいのですが・・・
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