父親の影響

釣りの楽しさは父親から教わりました。小さい頃、私の田舎の岐阜から福井まで、よく釣りに連れて行ってもらいました。その頃はボラとかハゼをよく釣りました。ボラは大きいので興奮したものです。
ある時期に父親がチヌ（黒鯛）を釣りたいと言い出しました。今でも富山で人気の魚種です。しかしながら、私は父親が大物を釣ったという話はその後、聞いたことがありませんでした。
そうこうしているうちに私は、大学を出て就職で東京に引っ越してしまいました。東京には２０年以上いて、その間に父親は河の向こう岸に渡ってしまいました。
改めて考えても何一つ父親に褒められたことをしてきませんでした。
しかし、このサクラマスの3ｋｇの大物を見せたらおそらく喜んで私を褒めてくれたでしょう。
ごくたまに大物に出会うとこうして父親を思い出すことがあります。

アメリのクレームブリュレ

クレームブリュレが進化しているようです。基本はアメリの映画のようにバニラを利かせた味だと思います。しかしアールグレイの香をつけたり、パンプキンを入れたり、ピスタチオをトッピングしたり様々です。
写真は五郎島金時芋（サツマイモ）を加えたクレームブリュレです。ガトーショコラとバニラアイスが添えられています。
サツマイモは甘さからデザート向きの素材だと思います。そんな特徴が生かされたクレームブリュレ。とても滑らかで口どけのいいものでした。
しかし何か物足りない。確かに生クリームをたっぷりつかってあるのでこれくらいが分量としては調度いいと思います。
しかし、アメリのように大きめの皿で厚めのカラメルをパリパリ割って食べたいものです。やはりクレームブリュレはビストロ向きのデザートなのかもしれません。

桜とサクラマス

桜が咲く頃に川を遡上するのでサクラマスと聞いたことがあります。
だとすると堤の桜並木が満開のこの時期にサクラマスを釣ること。これ以上のシチュエーションがあるでしょうか。
４月１日の解禁日から可能な限り川に通いやっと出会えました。56ｃｍと少し小ぶりですが、やっと私にも春が来たようです。
車に戻るとフロントガラスに花びらが付いていました。

二種盛り合せ

年齢とともに量が食べられなくなった身にとっては、今のフランス料理のように、かわいらしくキレイに盛られた皿はありがたいものです。しかし、皿数は多くなるのも事実でその分時間も掛かります。
この写真の皿は、魚と肉の盛り合わせになっています。格式の点で盛り合わせはどうかな？と思うところもあります。しかし、ランチで手早く済ませたいときはいいのではないでしょうか。
魚はタラを蒸したもので上のイカに寄りかかっているせんべいのようなものは、タラの皮です。アイスクリームでいうところのウエハースのようで身などとの食感の違いで楽しめました。
肉料理は牛ロースのグリエですが、加賀レンコンのニョッキが乗っています。これがなんとも美味しい。
全体をまとめるように野菜が真ん中に添えられ金沢春菊が春を告げています。

ロワイヤルスープ

ロワイヤルというとリエーブル（野ウサギ）で作ったとても手間のかかる料理を思い出します。しかし調べてみると幾つかの料理につけられているようです。
この皿は以前書いたフランという料理に近いもののようです。加賀蓮根をすりつぶし、つなぎをいれ蒸して固めたものにスープをはったものです。スープには白山なめこやホタテが入れられています。
このスープを私はコンソメ（牛スネ肉の出し）と思ったのですが、係りの人に伺うとフォン・ド・ヴォライユ（鶏の出し）で作ったもののようです。
しかし、そう思うほど滋味にとんだ味わい深いスープでした。
どうやら金沢で美味しいフレンチの店をもう一店見つけたようです。