うるしの杜の制作手帖

ものづくりの過程や日常の気付きをつむいでいきます

土蔵とコスモス

2010-09-30 22:01:01 | 
散居村の昔ながらの民家では、かいにょ(屋敷林)とともに土蔵も不可欠の要素です。コスモスもこの時期、畑の脇などの陽だまりに多く見られ、秋になったことを告げています。ですからこの風景は、今このあたりの最も普通の風景ということになります。コスモスは昨年書いたように近くのスキー場に大量に植えられています。ピンクの絨毯のようで、迫力が違います。花が好きならこちらのほうがいいかもしれません。しかし、このような普通の風景が私は好きです。年のせいかもしれません。
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秋刀魚のフランス料理

2010-09-23 00:17:10 | グルメ
先月おいしかったレストラン アバンセへまた出かけました。9月からまたメニューが変わり秋の素材が加えられていると聞いたからです。
今回もランチで妻と2つのコースをいただきました。この料理は「あぶりサンマとじゃが芋の焼きテリーヌ柚子胡椒マヨネーズクリーム」です。あぶった秋刀魚とテリーヌ型で焼いたポテトをカットして添えられていました。まさかフランス料理でおいしい秋刀魚をいただけるとは思ってみませんでした。あぶりとありますがほとんど生で脂が乗っていました。
このように、ほかの素材も処理が的確でそれぞれ工夫されたソースが添えられていました。秋刀魚には”柚子胡椒マヨネーズクリーム”というソースです。
今回もランチで価格が安いため素材にあまり高いものを使えないはずです。これがハトや子羊など高い素材を使えばさらにすばらしい皿が出来る筈です。いずれディナーやアラカルトで食べてみたいものです。
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うるしの杜

2010-09-21 20:33:36 | 漆工
大学で、漆を学んでいた頃、岩手にある浄法寺の漆の杜に行きました。そして漆掻きを見せていただきました。掻き鎌で樹皮に傷を付けると瞬く間に乳白色の樹液が出てきました。その時あろうことか、「舐めてみたら」と言われ、素直な私は、その樹液を舐めてみました。少し甘く感じ、不思議とかぶれませんでした。
そんな経験をして、思いました。間違いなく漆という世界は、この場所から始まっています。漆の樹液が、生漆で、それから黒呂色などさまざまな漆に加工され、その漆を使い漆製品が作られます。
そんな、思いから私は自分のHPを始める時に「うるしの杜」と名前を付けました。かなり分不相応かもしれませんが。
そんな漆の杜が高岡にも出来つつあります。昨年、漆の苗木を植えた場所に出かけました。山間の、昔田んぼだった所に、植樹されていました。まだ一年も経っていないので小さいですが、雑草が繁茂する中、思いのほか大きな葉を広げていました。しかしこの木が成長して漆が掻けるようになるには、10年から15年はかかるそうです。植樹された苗木がすべて残ってはいないようで、その後、順調に育つことを願っています。私も漆の世界では半人前です。これから順調に成長できればいいのですが・・・
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ヴィエンヌのピラミッド

2010-09-17 19:39:57 | グルメ
ピラミッドといえば、エジプトのピラミッドが有名ですが、ヨーロッパにもいくつかピラミッドがあります。ローマにはガイウス・ケスティウスのピラミッドがあります。最近では、パリのルーヴル美術館のガラスのピラミッドが有名です。そしてフランスのヴィエンヌにもピラミッドがあります。
私が、辻静雄さんの本を読みながらワインやフランス料理に凝っていた頃、このヴィエンヌのピラミッドのそばにあるピラミッドという名のレストランが紹介されていました。フェルナン・ポアンの店、あるいはポール・ボギューズやトロワグロが修行した店といえばどれくらいの店かわかって頂けると思います。どうしても私はこの店に行きたいと思いました。
リヨンの南、車で30分のこの店は遠かったですが、ある年の年末、予約が取れました。表で出迎えられ、出来ない英語で苦労して、ムニュ デギュスタシオンを注文しコート・ロティー等、ローカルワインを飲み、席を移しヴィエンヌのピラミッドを眺めながらテラスでコーヒーをいただきました。
しかし、この時、店にはフェルナン・ポアンはもちろんのことマダム・ポアンも他界し、人手に渡り建物も新しく建て替えられていました。ですから。辻静雄さんが通っていた店とは別の店になっていたようです。そのことは後に知ることになります。
私は、その時、やっとピラミッドに来たんだという、今までにない高揚感に包まれながら、メインの美しい花の形に盛られた鴨をいただきました。ずいぶん前の、思い出話です。

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稲藁の香

2010-09-06 23:00:51 | 日常
まだまだ暑い日が続いていますが、5月に植えられた稲が収穫の時期を迎えつつあります。稲穂が充実して重く垂れています。この稲ももうすぐ刈り取りでしょう。この地域はコシヒカリが多いようですが、”あさひの夢”など珍しい品種も植えられているようです。
私の田舎にも少し田んぼがあります。子供の頃、刈り取りの時期には少し手伝ったことがあります。無論、戦力になっているわけはありませんが、それなりに稲を担ぎ体が痒くなったのを覚えています。
最近では、子供が田んぼで手伝っているなどというところは見たことがありません。機械(コンバイン)で刈り取っておしまい。合理的といえば合理的ですが、少し寂しい気がします。
稲を担いだときに稲藁の乾いたむせるような香りがしました。その香りだけは今も変わらないようです。
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