さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

春の発表会に寄せて~二重唱その3

2008-05-05 | 歌のおけいこ


そっと寄り添ったり、

ひとりは上へ ひとりは下へと

だんだん分かれていったり…



そして

ときには ひとつになる 美しい流れ。



自分(自分たち)だけが

酔って きもちよくなってしまってはいけないと

わかってはいるけれど、


ふたり一緒にレッスンを受けるたび


  楽しいねぇ 


  幸せだねえ 


と 感じていた。



レッスンそのものは、

自分(たち)が かなり背伸びをして

そこにあるものを つかみとろうとがんばらなくては届かない

キビシイ ものではあったけれど。



私などは、


  「そっちから ぜんぜん子音がきこえてこないよ。

   ぬっくさんに たよってる??」


  「はあ… 

   (そんなつもりはないけど、きっと無意識のうちにそうなってる!?)

   スミマセン そうかも」


そして、


   合唱だと 何人かがシッカリ子音を発音してくれれば

   まあ 格好がつくんだけどな

   二重唱は それじゃあ アカンのねぇ~



なんて フラチなことを思ったり。 アハハ やっぱりたよってるな  



   は~ むずかしー! 

   くるし~ 

   できなぁい~!!


と 何度も感じたけれど。



それでも 歌えることが幸せだった。



ひとつのフレーズが終わるところでの、

言葉の切りかた、切る位置、

ブレスのタイミングも

ひとりで歌うのとはちがって


  ココはかならず 合わせてね


とか


ココは、上のパートは 音量はおなじか少しおとしていく感じでも

下のパートは 音が下がっていくから

むしろ 高まっていく感じでネ


とか


ふたりで歌うからこそ、ならではの 

こころがけるべきことが

たくさんあった。



でも、


いちばんたいせつなこと(?だと思った)が

足りていなかったことに

発表会前の 最後のレッスンで

気づかされる。



  「ねえ…

   おふたりは、この歌が

   何いろだと感じて歌っていますか??」


  「……」



情景をイメージすること。


おぼろげながら 自分のなかには描いていても、


この色だ!


と 1色を明確には感じていなかったし、


それを ふたりで話し合ったこともなかった。



  「優しき 君のすがた」


を 思い浮かべながら 歌おうね~


と 話していたことがあり、


イメージは それぞれのイメージで

それでじゅうぶんなのかと思っていて。。。


あとの練習のなかでは


ハモること、息をあわせること、

そんな歌うための技術的なこと ばかりに必死で。



でも、考えてみたら そうか!


ピアニストの先生からも


  「それじゃあ、アカンわ!

   おふたりの色を、きちんと決めて下さい」


と ダメ出しが。


歌うふたりと、

ピアニストが 同じ色(同じにとけあえる色)


を感じて


おなじ方向を みつめていること。


ひとつの音楽を奏でるには


それが何より たいせつなのにちがいない。



発表会当日。


失敗の確率も倍… とは 胸に留めていたけれど、


ソロで歌うより うんとココロ丈夫に、

のびのびと。。。きもちよく歌えたと思う。


 (きもちよく歌って…よかったのかなあ??)


何人かのひとに、


  「二重唱 よかったよ♪」


と 言ってもらえたのが、とてもうれしかった。



また ぜひ歌いたいなあと思う。



さらなるハーモニーの美しさ は永遠につづく課題だし、


今度は たがいの旋律をもっと生かしあえるように、

出たり ひっこんだりのかげんも

もっと考えながら 歌えたらいいな。



おなじ旋律を歌うところは

もっとひとつになれたらいいな。



歌の情景 についてももっと

深くイメージしたり 話し合ったり

できたらいいな。 



寄り添っては、

また すっとふたてに分かれる。


離れたかと思うと、

また 近づいてくる。


おなじ旋律を歌うときの、

のびやかにとけあう きもちよさ。


ちがう旋律が たがいを生かしあって

ひとつの音楽になる 高揚感。



寄りかかるのではなくて、

そっと寄り添う。


すっと背中をおされて前に出たり、

ちょっとひっこんで

相手を前に 出す。


じぶんの役割を果たしながら、

相手を信頼してゆだねる。



だれかと一緒に歌うことって、

だれかとパートナーになって 生きることと


よく 似ているような気がする。


そのために なにが必要でたいせつかということも。




リハーサルを終えたとき、

先生が下さった ひとことアドバイスのメモには

こう書かれていた。


 
  ふたりで どこかおなじ方をみていてね

    (心の中もね)



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春の発表会に寄せて~二重唱その2

2008-05-05 | 歌のおけいこ


ぬっくさんと二重唱を歌うの♪


という話になったとき、


お仲間のT嶋さんが 言われたことには



 「二重唱、楽しいでしょう!


  でもね、二重唱ってね。。。


  失敗する確率も 倍になる んですよ」



。。。



そうだったのか!



T嶋さんは 女性とのデュオ&ソロのプログラムで

リサイタルをされたこともある、

経験ゆたかなお仲間さん。


そのお言葉を シッカリ受けとめることにする。


 「ハイ…肝にめいじておきます」



まずは、ふたり一緒に受けるレッスンまでに

おのおので 音とりを確実にできるようにしてくる。


はじめ、


どちらがどのパートを歌うか決まっていなかったときは


どちらがどちらを受け持っても可能なように、


さらには 


どちらを歌うことになっても 

相手のパートの動きが わかっていたいために


おたがいに上下 両方聴いて音をおぼえた。


これは、いま 考えると、

とてもいいことだったかも知れない。



で、


ぬっくさんが上、私が下を歌うことになった。





個人レッスンのとき、


 「そうするほうが キレイだと思いますね~」


と先生が ちらっと言われていたので、

たぶんそうなるだろうと、

下のパートのほうに力を入れて練習していたのだけど…



ふだん、合唱のソプラノで 

主旋律しか歌いなれていない私は

どうしてもソプラノにつられてしまうアルト…

内声の音とりがニガテ。

そのうえ 楽譜が読めない。

耳で聴きこんで、くりかえし歌って おぼえこむしかない。


ぬっくさんに キーボードを弾いてもらい、

みっふぃーちゃんには デンワぐちでピアノを弾いてもらい…


いつものごとく、友人たちに絶大なる協力をいただいて

音を 耳でカラダで おぼえこむ。



ところが。。。


  よーし、これで音はおぼえたぞ!

  自分の音が 旋律できこえるくらいに♪



と思っても、いざ 合わせると相手の音につられて

とたんに不確かになる自分の旋律。。。



最初の ふたりがぶつかって始まるでだしの音は

最後のレッスンまで、

発表会当日の本番直前まで、不安だった。


ここをはずせば、もうそのあとに修正ができない自分が

わかっていたから。



音をとることの、そんな不安を最後まで抱えていたいっぽうで、

練習のなかでは

そればかりで悩んでいるわけにもいかない。


かんじんの 

  ふたりで歌うということ、

  ハモるということの意味。



この1曲を、

先生のレッスンを受けながら

ぬっくさんと歌わせていただいたことで


たくさんのちいさな気づきをいただいた気がする。


それは うまく言葉にならないことも多いけれど。。。



またまた つづきます 
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春の発表会に寄せて~二重唱その1

2008-05-05 | 歌のおけいこ


ドイツ・リートの
春の発表会が ぶじ終わった。


今回も、
お世話になった先生がたや
お仲間さんたち、
聴きにおいで下さった方々に


感謝です  


練習の過程でも 感じたことを
フレッシュな気持ちのうちに
そのつど 書きたかったのだけど


なにしろ このところ


時間的にも 体力的にも 
そして 気分的にも

余裕が まったく持てなくて。。。 



やっとすこし 余裕ができたので


何回かに分けて
今回の発表会に関する思いや できごとを

書いてみようと思う。



最近 

先生をはじめ 何人かのお仲間さんに


「ブログ、読んでますよ 

 更新して下さいねぇ~♪」



と言われ… 



  ひょえ~ 


  まさか、読まれていたなんて! 




と 冷や汗モノ なのですが



なにごとも 

書くなら スナオに 正直に書きたいので


(ひとにメイワクが 及ばないかぎりは。。。)


おバカなことも 書くかも知れませんが


それに この頃、

書こう とすることになかなかエネルギーを向けられなくて


  いつのことやらわからない更新  


に なってしまっておりますが


どうぞ ご容赦を 



では 本題 



今回は はじめて、

念願だった
女声二重唱に チャレンジ。


メンデルスゾーンの 

「夕べの歌」

という曲を 歌った。


メンデルスゾーンがつくった二重唱曲集のうちの1曲。


相棒のKちゃん。。。ぬっくさんとも

はじめの頃から 何度となく話していたのは


 「先生、いい曲を選んで下さったよねぇ 


ということ。



なんとなく、だが


私がもし ぬっくさんと一緒に歌えるなら

オペラではなくて リートで、

それも ハーモニーのきれい~な曲 


がいいなあ~と 考えていた。


でも、どんな曲があるのかも 知らないし


選曲は 先生に おまかせ! 



だったところ、


私たちふたりとも 

その曲がとても 気に入って


歌えるのが うれしかった 


ぬっくさんの言う、


 「由紀 さおり&安田 祥子 みたいな感じよね♪」


まさに そんな雰囲気の

ハーモニーの きれいな曲。


 「そうそう、まさにそれ!

  それを めざしましょう~♪」 



と、めざす方向も決まったところで??



練習が スタートした。



スミマセン、

ちょっとずつ 書くことにします。


次へ つづく。。。また





 


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