さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

春の発表会に寄せて~ソロその3

2008-05-17 | 歌のおけいこ


最後は 歌の全体的な味わい。。。

感情表現の話。



  「なんで そんなにアッサリ 歌っちゃうんですか??



   あの~…

   カレをひとめ見たときから私は めしいになったのよ

  
   って。。。思って歌ってくれてる よねぇ!?」




  「それが その…あの…

   
   テレる んです」



   。。。。。



  「はあ??



   ああ…テレるんですか。。。


   それは 困りましたねぇ 



   でも、日本語で歌うならともかく、

   ドイツ語で 意味わかる人なんか ほとんどいないんだから(!?) 


    (↑ いいのか、それで 


   そこはソレ、なんとか やって下さいよ~」




   「…はあ 




自分では けっこうねちっこく??

歌っている気がしているんだけど、



そんなに あっさり聴こえちゃうのかなあ。


私、すごく感情移入できる曲 なんだけどなあ。



でも イヤらしい感じになるのヤだしなあ



みたいに思っていたら すまして淡白になっちゃうのかも…



 (いや、それよりなにより 問題は、


  歌における 総合的な表現力 なんですけどね…根本的に。)





そういえば だけど、


以前、言われたことがあるのを 思い出す。




あるひとと親しくおつきあいしていて、

(男性です)



いざ ムーディーな場面になったとたん、 


うれしいのにはずかしくて


はずかしさのほうが前面に出ちゃって、


お笑いの場面みたいに 茶化してしまう私。 




  そう、テレかくし です。

  青くて すみませんねっ。 




それが

相手からすると、


   はぐらかして かわして 拒絶している 



みたいに 感じられたらしい。




  「…わたしのこと イヤなんですか?」。。。



と 怒ったように言われた。 




   ちっ ちがうのよ 断じて!

   こんなに だいすきなのに… 




私は ひっしで説明 した。


…説明するより、

そういう態度をなんとかしろって感じですが

まあ それはおいといて。




かなしいかな、

何年たっても そういうところは変わらず、

やっぱり お笑いにもっていってしまう私。



幾年かともに過ごした年月のあとには、


  
   あなた独特の テレかくしの表現なんでしょ

   もう いちいち気にしませんよ



と、理解してくれたひとだから よかったようなものの。



あの時点で 去られてしまっても しかたない状況です。




でも、

きっと いまだにそういう本質が 変わっていないのでしょう。

困ったことに。



歌には 人となりが…

弱点が かくせず モロに出てしまうものなのでしょうか。



でも 本当は私、



じっと 秘めた感情…

ほとばしるような激情…



そんな、


人間のさまざまな感情をうたいあげた歌が すきなんです。




自然に にじみでる、

いやみのない情感の 表現。


歌う技術のひとつとしても、

感性の問題ととらえるにしても、



これも、今後の大きな課題です。









コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の発表会に寄せて~ソロその2

2008-05-15 | 歌のおけいこ


やっと リズムが合うようになってきたら、

今度は 音楽の流れ。


休符が 少なく、

ほとんど途切れることなく

流れるように歌いたいこの曲。



だけど、 


   ホンマに 息すえへんかったら しんでしまいますっ 



で、重要になるのが 

ブレスの位置だったり、やりかただったり。



ブレスの位置といえば、

誤解を受けることを承知で

あえていうと、


すごく極端な話

最終的には 先生が本番当日、

リハーサル後に 下さったひとことアドバイスのメモにあった



   「息 どこでしてもいいよ」



ということになるのだが


それは 



   ああでもない、こうでもない  と



紆余曲折、試行錯誤のレッスンをかさねたあとの話。。。



もちろん、ブレスするのにのぞましい位置とか

のぞましくない位置とか、

絶対したらあかん位置とかは あるのだと思う。

厳密にいえば。



そして、やりかたのことをいうと、

めいっぱい息を吸って 

(というか おなかに息を入れて)

次の果てしないフレーズにそなえるべき時もあれば、



あと一語の歌詞 を歌えるぶんだけの息さえ

こっそり 入れれたらいい 場合もあるということも

体感として 実感できた。



今頃…ですけども。



つねに、いつも、


   息は めいっぱい入れるモノだ~!


と思っていたから…



   うーん、奥がふかいぞ 


   ブレスひとつをとっても 

   知らないことだらけ、できないことだらけ! 




それと、



今回 いちばん感じたのが

すごく 乱暴な表現をゆるしてもらえるなら、




   音楽の流れが 止まらなければ、

   つねに 前へ前へ と 流れているぶんには

   たいがいのことは イイのかも 




ということ。




で、このテンポなら 

ここらへんで このぐらいのブレスをして…

という 感じがつかめてきた。



   「音楽も流れてくるようになってきましたやん♪」



と その段階でのOKをまあまあもらえた~



…と思ったのもつかのま、



   「ほんとーにキレイなテンポなら このくらいのほうが…」



と 今度は曲全体の味つけのひとつ、

テンポの問題に。



そのテンポで歌うと、 

さらにゆったりとした雰囲気になって

そちらのほうが 私としても歌いたいイメージに近づけるのだが

テンポがゆっくりになるぶん、



   これまでのブレスの位置 だけでは 息が絶対的に足りない 



という状態に。



ブレスの数も ふやし、たっぷりと歌う。


しかし そうすると、

ブレスのやりかたを よけいにうまくしないと

歌詞は ぶつ切りになり、

流れは なくなってしまう。


   アチラ立てれば コチラが立たず。。。



ああ、また さらなる課題が。



けれど、


プロのように

すべて クリアするのはむりでも、

できるだけのことをする、と決める。



さあ、これで

どうにかこうにか 音はとれ、

拍子は合い、

歌おうとする基本的なテンポ、

音楽の流れ

までの アウトライン だけは できてきた。




そうすると 今度は。。。




 またまた つづきます 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

春の発表会に寄せて~ソロその1

2008-05-10 | 歌のおけいこ


今回ソロで歌った

「相見てより(彼をひと目見たときから)」。



さて、

歌うにあたり どんな苦労があったかというと…



まずは リズムとり。



ぶつ切りにならず、

ゆったりと流れるように歌いたいこの曲。


そんなに難しいリズムの曲とも感じないで、

CDで聴きこんだまま 歌ったつもりが



  「あの~…この曲、何拍子の歌か わかって歌ってます??」


  「ヘっ…?? 拍子!?」


  「ダレのCD 聴いたって?

   エリーザベト・シュヴァルツコップ??


   ぜんぜん ちゃうやん  




まずい。 


理論的な話になると さっぱりわからない。



  何年も 歌うたってて

  今さら ナニゆうてんねん  

  というレベルのことがわかっていない私。



いや、これは ホント自慢にはならない話で、


いつまでも 

  
  わかりません 読めません 


では あかんと思ってます 思ってるんです



。。。が!



どうも アタマが 悲劇的にわるいらしく


読もうとしても 読めない

考えても わからない 



音楽に関しては 

ひたすら原始的な感覚…

聴覚・体感覚 のみを頼みとしている私。



ところが、

今回 頼りの耳

(といっても 耳がイイわけでもないんです)

も 役を果たせず、

  リズム音痴 状態 だったらしい。

(本人に その自覚もなく)



まずは 正確に音とリズムをとれてこそナンボの歌、


これでは キモチをこめて歌うどころではない 



  「スミマセン、わかりません…

   いまだに ちっとも楽譜 読めません。

   聴いておぼえるのみの私にとっては

   楽譜なんか 無意味なくらいですーぅ !



言うにこと欠いて、

先生に 泣きつく始末。 


まったく あきれたもんですが、


偉大なのは わが師匠 



  「わかりましたっ 

   読めないのは いーですから!

   じゃあね、いいですか!?


   4分の3拍子っていうのはねえ、

   1小節に 4分音符が3つ入るんですけど


   (フンフン、かろうじてそこらへんまでの理屈は理解できる)


   とにかく こうやって

   うちあげ花火のように  ですね、

   上向きの手拍子を 自分で叩きながら

   歌ってみて下さい。


   ちゃんと 叩くんやで! ほらっ 




そこからは、まるで


盆踊り 状態 のレッスンに。。。



あの せつない恋ごころの歌詞をですよ。



   思いっきり いせいよく うちあげ花火手拍子つきで


   歌ってる図。 



…想像してみて下さいな。



それでも どうにか、

手拍子うちながら 歌うと リズムがとれてきた。



   「いいよ~その調子!。。。と、


    あのねえ。



    あかんあかん。

    
    手拍子に合わせて歌うんですよ!


    歌に手拍子あわせてどーすんのっ 」



   「ハイッ  こ、こうですか??」



     ~時間の経過~



   「よっしゃ、合ってきた 合ってきた♪

    じゃあ 今度はそれと同じように、

    手拍子なしで 歌ってみて!」



。。。合わない。 




   「先生! もー本番も こうやって

    手 叩きながら歌いましょっか 


    (もう ヤケ)



   「…やりたいか??」



   「…やりたくないです」




かくして、このような


涙と お笑いまじりのレッスンの甲斐あって、


ようやく 拍子は合うようになってきた。



私が正確に歌えないでいるため


弾きにくそうだったピアニストの先生の伴奏とも


ようやく すこしずつ息があうように♪



それでも まだまだ、

課題は山積み。



次回につづきます。。。書いたらまた








コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

相見てより(彼をひと目見たときから)

2008-05-08 | 歌のおけいこ


ソロで歌わせていただいた曲も

つづけて ご紹介。


シューマンの 8曲から成る歌曲集

  「女の愛と生涯」

   FRAUENLIEBE UND LEBEN


…はじめての恋愛感情から、

愛する人との結婚・出産を経て、

夫との悲しい死別にいたるまでの

女性の 内的な歴史をたどる歌曲集



なのですが、



このうちの4曲を、

私をふくめた仲間4人が 1曲ずつ歌いました。




私が 歌わせていただいたのは


その第1曲 の、



  「相見てより(彼をひと目見たときから)」

   …Seit ich ihn gesehen




以下、その歌詞です。




   あい見てより

   わがこころ まもるは 君ただひとり

   うつつに見るみすがたは

   闇をば越えてぞ かがやける



   なべてのもの 影あせて

   友と睦ぶ日も 去りぬ

   君をしのび ひとり泣く

   あい見てより 悩む身は




うん、ちょっとカタイですかね

私は こういうのもすきなんですが…


実は この日本語の歌詞でも 

歌ってみたいなあ 


なんて 思ったりしています。



まあ それは いいとして


あります あります、

こちらにも 現代語訳が。


(さくら式でない ちゃんとしたやつが)




   あのひとを見たときから

   めしい(盲目)になったような気がするのです

   わたしの目の向かうところに

   わたしは あのひとだけを見ます

   うつつの夢を見ているように

   その姿は わたしの前にただよい

   深い闇の中から

   そこだけが 明るく浮かびあがるのです




   まわりのものは

   すべて光も色も失せて

   もう姉妹たちの遊びの仲間に

   入りたいとは思わず

   むしろ 小さい部屋にこもって

   ひっそりと 泣いていたい…

   あのひとを見たときから

   めしいになったような気がするのです





つまり、



   あなたをひとめ見たときから

   もう あなた以外のものは

   すべて 色あせて、

   目に入らなくなってしまった




。。。という、


なんともういういしい恋ごころの歌 なんです。



こんな気持ち、


きっと 多くのひとが

(いつか そのむかし)?? 


味わいましたよね。




わたし? 




わたしはいつも、恋していますよ 



歌にも お酒にも 人にも。




で、この曲 ですが、


自分では 泣きだしてしまいそうなほど

きもち 入ってるつもりなのに



  「なんで そんなにアッサリ 歌ってしまうんですか?」



と よく先生に言われました。




そのほかにも いろいろ。。。


苦労が ありました




それは また次回に♪ 




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

夕べのうた

2008-05-06 | 歌のおけいこ


今回の発表会で、ぬっくさんと二重唱で歌ったのが この曲。


歌詞を まずドイツ語で表記しようと思ったところが、

書いていくうち はたと困ったことに。



   ウムラウトの表記って

   どうやって したらいいの??


   そう、あれあれ。

   oとか uとか aとかの上に テンテンがふたつ乗っていて、

   舌を前に出して発音する ドイツ語の表記。



結局 わからなかったので、断念。


よかったら、どなたか教えて下さい 



以下、日本語訳の歌詞です。



    「夕べのうた」


   寒夜 ふけゆく枕辺に

   君が姿ぞ 浮かびいずる

   やさしき 君が姿



   淡きまどろみ おとないくれば

   君が姿ぞ 夢にかよう

   やさしき 君が歩み



   しらむ朝雲 夢やぶれば

   君が姿を 胸に秘めつ

   生くるぞ かなしけれ




なんとも、しみじみ せつない詩です。



文語調 なのがまた味わいぶかいですが、



あえて さくら式に??

現代語訳 してみますと。。。




   ひとり寝の 寒い夜ふけに

   いとしいあなたの姿を

   そっと 思い浮かべる

   やさしい その姿を



   浅い眠りをさまよえば

   夢に 現れる その姿

   歩く姿もやさしく

   わたしのもとに 近づいてくる

   ほら もうすぐそばに



   けれど 


   朝が白んで

   夢からさめれば 

   あなたの姿は ここになく

   夢でしか あえないあなたの姿を

   胸に秘めて わたしは生きる

   このかなしさよ




なんだか 泣きだしてしまいそうなくらい

せつない詩ですが、



  さびしさをともないながらも

  愛するだれかを 想い慕うことのできるしあわせ



みたいなものを 感じながら


私は 歌っていました。



うっとりと 夢みるように


歌いたい曲だなあと 感じています。






 
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする