さくら・たわわにたわごと

四季折々、愛しきものたちとの日々と思いを綴ります。

霜降・霜始めて降る~大近松三百年祭

2023-10-24 | 映画ほか芸術鑑賞記
新暦の、およそ10月23日~27日ごろの今の時期は
旧暦では霜降の初候、
「霜始めて降る(しもはじめてふる)」
です。

霜始めて降る とは、
霜がはじめて降りるころ。。。

ですが、
このあたりでは、まだそんな実感はないですねえ。
さすがに朝晩の冷えや日暮れの早さには、
冬に向かうことを感じさせられますが。

秋晴れのお散歩びよりだった先日の日曜日、
この催しに出かけました。ひとりで…

 


昭和11年から始まった近松祭ですが、
近松門左衛門の生誕三百年ということで、
今年は「大近松三百年祭」。

近松公園は、
ちょっと足を延ばせば行けるご近所なのに、
私は行きも帰りも迷いながら、なんとかたどり着いたというありさまでした。
本当は夫も一緒に、の予定だったのですが、
急な出張が入り、先週から例によって不在です;;

お目当ては、人形浄瑠璃。
人間国宝であられる吉田和生さんが人形遣いをされる
「曽根崎心中~天神森の段」

今年4月に、文楽劇場で鑑賞したのと同じ演目です。
これが無料で観られるとあっては、
ぜひとも行かなきゃ~!と思って、
りんにお留守番をお願いして^^;出かけたのでした。

いちばん後ろで立ち見させていただいたのですが、
やはり生の舞台で、空気や息遣いまで感じながら鑑賞できるのは格別で、
その世界に引き込まれます。

他のプログラムはほとんど知らずに出かけましたが、
若手噺家の桂團治郎さんによる落語や、
鳴海じゅんさん、愛音羽麗さんによる宝塚OGショーまであって、
なんとも豪華な内容でした。

 

りんが気になるので少し早めに失礼させていただき、
このあと観られなかったのが残念です。
小学校の浄瑠璃クラブによる浄瑠璃や、
近松音頭保存会のみなさんによる踊りがありました。

日本のすばらしい伝統芸能である人形浄瑠璃ですが、
継承者が先細りになっているとか…

織りや染めなどのわざもそうですが、
時代の変化とともにありながら、
それでも貴重な文化を受け継ぎ、のこしてゆくことのむずかしさを思います。


 近松の里がにぎわうお祭り日 さくら


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小暑・蓮始めて開く~絞り染め展

2023-07-16 | 映画ほか芸術鑑賞記
新暦の、およそ7月12日~16日ごろの今の時期は
旧暦では小暑の次候、
「蓮始めて開く(はすはじめてひらく)」
です。

蓮始めて開く とは、
蓮の花が咲きはじめるころ。
夜明けとともに、水面に花を咲かせます。


 

 

 


先月のことになりますが、
万博記念公園内の大阪日本民芸館で開催されている
「絞り染めの世界」展に行ってまいりました。
この日は、着物ではなくお洋服で。
写真はありません~。。。

 

この会場内の展示こそ、
撮影OKであれば写真に撮って帰りたいものばかりだったのですが、
残念ながら撮影不可でした。

かわりに、この展示の図録とも言えそうな本を買いもとめました。
末ながく、受け継いでいきたい伝統技術です。

 


藍染めの展示をめいっぱい堪能したところ、
園内できっと見頃に咲いていた
「あじさい祭」のあじさいまでは見に行けず…でした。
残念;;

暑い日で、会場からほど近いカフェでいただいたランチでは
箕面の地ビールも3人で各種おいしく味わいました~♪


 藍染めの産着に込めた親ごころ さくら


先日は、海外出張から、夫がぶじ帰国。
ほっとしているところです^^


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穀雨・葭始めて生ず~文楽鑑賞

2023-04-24 | 映画ほか芸術鑑賞記
新暦の、およそ4月20日~24日ごろの今の時期は
旧暦では穀雨の初候、
「葭始めて生ず(あしはじめてしょうず)」
です。

穀雨とは、
たくさんの穀物をうるおす春の雨が降るころのこと。
この季節の終わりには、夏のはじまりを告げる八十八夜が訪れます。

葭始めて生ず とは、
水辺の葦が芽を吹きはじめるころ。
葦とはイネ科の多年草で、
夏には背を伸ばし、秋には金色の穂が風になびきます。

「葦(あし)」が「悪し」に通ずることを避け、
しばしば「ヨシ」とも呼ばれるとか。

先日、ご招待券をいただき、文楽を鑑賞してきました。
生まれてからずっと大阪に住んでいますが
(今は兵庫県在住ですが、地域としてはほとんど大阪)
文楽劇場に行くのは初めて。

昨年、鳴門の友人を訪ねたとき
これまた初めて人形浄瑠璃を鑑賞したのですが、
いつか文楽にも行ってみたいなと思っていたところでした。

実は、昨年秋におでかけする予定だったのです。
それは、私が自転車に追突されるという事故に遭った翌々日に
予定されていた、着物でおでかけする会のイベント。
その日の文楽鑑賞を楽しみにしていたのですが、
当然泣く泣くキャンセル。
まあ、また機会もあるでしょう。。。

と思っていたら、
こんなに早い時期にその機会に恵まれました。
着物教室のおかみさんが、

 「ご招待券をいただいたけれど、私は行けないので
  よかったら行ってらっしゃい」

と、お仲間さんとふたりで行けるチケットをくださったのでした。

ありがたくそのご招待を受け、おでかけしました。
電車で大阪方面へ出かけるのも久しぶり。

演目は「曽根崎心中」。

曽根崎通りやお初天神など、
子どもの頃から何度も訪ねて親しんでいる場所ですが、
そのゆかりの有名な演目については
鑑賞したことがなく、知識もほとんどなく…
今回はいろいろ勉強させていただきました。

人形遣い、太夫、三味線の、息の合ったわざにより
人形にたましいが吹き込まれる伝統芸能。
引き込まれてしまいました。

風が強い日でしたが、気温は高く日中は暑かったです。
母の単衣の紬を着ました。
落ち着いた赤で、気後れすることなくすんなり着られる着物です。
帯は私が買ったもので、これも紬。 ↓

 


梅田の阪急(百貨店)地下でお弁当を買って行きました。
おいしかった~♪ ↓

 


お弁当を前に、うれしそうな顔!
お酒がないのが残念??  ↓

 


おまけ。。。  
買ってからしばらくになりますが、
ようやく今回お初で身につけた月兎の帯留め。輪島塗だそう。
細い帯締めの、黒と赤を2本使いにしました。 ↓

 


ちょうど今年は、
近松門左衛門の300回忌だそうです。
うちから、行こうと思えばすぐ足をのばせるところに
近松門左衛門の墓所(広済寺)と、
隣接した「近松公園」
があるのですが、こちらもお参りしたことがないので
これを機会に、近々訪ねてみたいと思います。


 人形にいのち吹き込むわざの冴え さくら


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春の1日・日展へ

2023-04-03 | 映画ほか芸術鑑賞記
先月の、よく晴れた暑いくらいの休日、
友達おふたりと、着物を着て日展へおでかけしました。

今年はもう着られないかな、
と思っていた結城紬で。
写真は、帰宅してからのもの。

 

 

帯は相変わらずヘタ~;;
羽織物で隠そうともくろんでいましたが、
上着要らずの暑い日だったもので。。。
 ええい、ままよっ!
とそのままおでかけしちゃいました。

 

紅型の帯に、キーウィ鳥の帯留め。
久しぶりにおともしてもらいました♪

日展は、日本画、洋画、彫刻、造形美術、書道と
盛りだくさんの展示。

大きな作品が多く、迫力があり
どれも見ごたえがありました。
特に、日本画には心魅かれるものが多く、
時間をかけてゆっくり鑑賞させていただきました。

 

「青空騒ぐ(風神)」 土屋禮一

美しい青に魅かれました。

  

「猫のいる日」 西岡陽子

 

 

 

 

 

 

 

 

↑ 染めの作品。

 

 

↑ これ、心臓です! まじまじと見てしまいました。
 えーと、これが大動脈?みたいな。。。


 

 


気持ちのよい春の1日。
芸術に触れ、堪能したあとは、ランチと楽しいおしゃべり。
(ちょこっとビールもいただいて…
 暑い日だったので、とてもおいしかった1杯♪)

素敵な休日でした^^


 風神の起こした風に吸い込まれ さくら



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君住む街へ~Kazumasa Oda Tour2016

2016-09-08 | 映画ほか芸術鑑賞記
小田 和正さんのコンサートツアー2016へ出かけた。
大阪城ホール。

おなじ駅から行ける、いずみホールへ行くことの方が多く、
大阪城ホールにはほとんど行ったことがない。
やっと2回目くらいだろうか。
看護学生時代に、サザンのコンサートへ行って以来だと思う。

そして今、
クラシック以外のコンサートへ出かけるのは
本当にひさしぶり。
職場の人がチケットをとってくれたのだ。

あっ、忘れていた。
知る人ぞ知る「ちゃらんぽらんたん」のライブに
出かけたのはつい最近の6月だったっけ。

これからさらにブレイクするにちがいない
チャラン・ポ・ランタン とは、
アコーディオン弾きのお姉ちゃん・小春と
七色の歌声を持つ妹・ももちゃんの姉妹ユニットだが、
彼女たちについては機会があるときにまた書くとして、
今回は小田さんよ小田さん♪

わたしは中学の頃から、
当時オフコースだった小田さんがすきだった。
つくる歌も、声も、語る言葉も。

初めて知ったのは、
ラジオから流れてきた「愛を止めないで」。

「東京ラブストーリー」よりも、
「I LOVE YOU」よりも、
「さよなら」よりももっと前で、1970年代だったと思う。

でも、ヒットした「愛を止めないで」よりも
「愛の唄」
という曲がすきだった当時を思い出す。

高校時代、
おなじくオフコースファンだった友人たちに連れて行ってもらったコンサートは
たしかフェスティバルホールだった。
もう、30年ほども前になるのだろうか。

時の流れのなかで、どうしようもなく変わりゆくものたち。
そのなかにも、確かに変わらないものがあると感じさせてくれた。
学生時代の友人たちと会ったときにも、おなじような思いをいだくことがある。

なんというか、
普遍的な「愛」を感じるコンサートだった。

自分もまわりも変化していくなかで、
いつも変わりなくある、
家族や友人や恋びと、うまれくる未来の子たち、
生まれ育った街、国、そしてこの星への思い。
それらへの思いを、愛と呼んでいいのなら
はずかしがらずに、そう言おう。
そしてひとの思い…愛もまた成長したり、かたちを変えていったりする。

小田さんは、あのころよりももっともっと素敵だった。

ささやかな自分の日常を毎日ていねいに、
自分のそばにいるひとたちをたいせつに生きていこう。

あらためて、
それがだいじなことなんだと感じさせてくれた
小田さんのステージだった。




追記:

アンコールが3回も。
そんなことが本当にあるんだって、はじめて知った。
しかも、最初のアンコールで3曲も歌ってくれたあとに。

楽団の人たち
(ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、ドラムス、キーボード、ベース、ギターという編成)
とともに、
「ありがとう、楽しかったよ」
の思いをうたにして、アカペラで歌ってくれたのも、すごくよかった。

楽器を演奏するひとたちが
「でも、歌はへただよ。うたえないよ~」
と言われるのをきくことが多かったので、
なあんだ、ぜんぜんそんなことないじゃん~と思ったくらい。

そして最後、今回のアンコールの、
ほんとうの最後の曲に
「夏の終わり」
を歌ってくれたのが、最高にうれしかった。

今回この曲はうたわないのかな…
アンコールをリクエストできるなら、この曲だわ!
とひそかに思っていたので。

実際リクエストなんてできないのだけど、
遠いあのころからだいすきだったこの曲を
最後に歌ってくれてありがとう、小田さん。

そして
こんなたわいのないひとりごとを読んでくださったみなさん、
ありがとう。




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