タイトル:アラヤー・ラートチャムルーンスック展 : 無名のものたち
タイトル別名:Araya Rasdjarmrearnsook : NIRANAM: The Nameless
デザイン:川路あずさ(HYACCA)
編集:西尾咲子(京都芸術センター)
撮影:守屋友樹、スワンシン・ラッチャタ
翻訳:ウィリアム・アンドリューズ
発行:京都 : 京都芸術センター
発行日:2015.6
形態:13p ; 26cm
注記:展覧会カタログ
会期・会場: 2015年5月18日-6月14日:京都芸術センター ギャラリー北・南、談話室、エントランス
主催: 京都芸術センター
内容:
「よみがえる捉えがたきものたち」西尾咲子
「モノローグという対話」小山田徹
作家略歴
頂いた日:2016年4月4日
京都芸術センターよりご恵贈頂きました。どうもありがとうございます。
アーティスト・イン・レジデンスは作家にとって多くのものをもたらすが、作品においては消化不良、未熟なものが多い。成果発表展示というのは、どうしても時間の制約もあって、散漫にならざるを得ない。むしろ、アーティストにとって、滞在後の作品にこそ「成果」が現れるのではないか。
タイのアーティスト、アラヤー・ラートチャムルーンスックによるアーティスト・イン・レジデンス成果発表となる本展もまた同じ感慨を抱くものであった。だが、時間がたっても覚えているのは《誰も招かれない 亡霊だけが集まるオープニング・セレモニー》(2015)である。本作は、建畠晢氏が自作の詩を朗読する映像がシルク布に投影される映像インスタレーションである。記憶に残る一因として、建畠氏の予期せぬ力強い声と相変わらずの滑舌が悪さがあいまって、言葉/声が強く印象に残ったからである。朗読された詩がどんなものだったか、今では憶えていないし、憶える必要もないだろう。建畠晢の震えるような、力のある声が胸に響くならば、作品は成功している。
なぜタイのアーティストの作品に建畠晢が出演するのか。それは、当時、建畠氏が学長を務める京都市立芸術大学のアーティスト・イン・レジデンス事業でアラヤー・ラートチャムルーンスックが招聘されたからである。おそらくアラヤーは建畠氏と面会し、その「声」が外国語でありながらも特異な声であることに気づいたに違いない。それはアーティストならではの優れた感覚だった。だから日本での滞在制作にあたって、建畠氏を起用したのだろう。惜しむらくは、カタログに建畠氏がテキストを寄稿してほしかった。
タイトル別名:Araya Rasdjarmrearnsook : NIRANAM: The Nameless
デザイン:川路あずさ(HYACCA)
編集:西尾咲子(京都芸術センター)
撮影:守屋友樹、スワンシン・ラッチャタ
翻訳:ウィリアム・アンドリューズ
発行:京都 : 京都芸術センター
発行日:2015.6
形態:13p ; 26cm
注記:展覧会カタログ
会期・会場: 2015年5月18日-6月14日:京都芸術センター ギャラリー北・南、談話室、エントランス
主催: 京都芸術センター
内容:
「よみがえる捉えがたきものたち」西尾咲子
「モノローグという対話」小山田徹
作家略歴
頂いた日:2016年4月4日
京都芸術センターよりご恵贈頂きました。どうもありがとうございます。
アーティスト・イン・レジデンスは作家にとって多くのものをもたらすが、作品においては消化不良、未熟なものが多い。成果発表展示というのは、どうしても時間の制約もあって、散漫にならざるを得ない。むしろ、アーティストにとって、滞在後の作品にこそ「成果」が現れるのではないか。
タイのアーティスト、アラヤー・ラートチャムルーンスックによるアーティスト・イン・レジデンス成果発表となる本展もまた同じ感慨を抱くものであった。だが、時間がたっても覚えているのは《誰も招かれない 亡霊だけが集まるオープニング・セレモニー》(2015)である。本作は、建畠晢氏が自作の詩を朗読する映像がシルク布に投影される映像インスタレーションである。記憶に残る一因として、建畠氏の予期せぬ力強い声と相変わらずの滑舌が悪さがあいまって、言葉/声が強く印象に残ったからである。朗読された詩がどんなものだったか、今では憶えていないし、憶える必要もないだろう。建畠晢の震えるような、力のある声が胸に響くならば、作品は成功している。
なぜタイのアーティストの作品に建畠晢が出演するのか。それは、当時、建畠氏が学長を務める京都市立芸術大学のアーティスト・イン・レジデンス事業でアラヤー・ラートチャムルーンスックが招聘されたからである。おそらくアラヤーは建畠氏と面会し、その「声」が外国語でありながらも特異な声であることに気づいたに違いない。それはアーティストならではの優れた感覚だった。だから日本での滞在制作にあたって、建畠氏を起用したのだろう。惜しむらくは、カタログに建畠氏がテキストを寄稿してほしかった。