A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記27 「楽しいいけばな利用の栞」

2007-05-13 22:06:12 | 書物
タイトル:学校華道用楽しいいけばな 利用の栞
監修:華道家元池坊総務所
出版社:財団法人池坊華道会
発行日:2005年12月
内容:
学校華道用『楽しいいけばな』は、いけばなの独習書ではありません。先生方の説明と指導があって、はじめて教科書としての役割を果たすものと考えております。いけばなの経験があまりない先生方にも、従来の授業の進め方のノウハウに、『利用の栞』のアイデアを加味して頂ければ、いけばなの授業ができるはずです。
この『利用の栞』は、テキスト『楽しいいけばな』のページ立てに従って、指導のポイントとアイデアを示しています。いけばな授業のための参考資料としてご覧下さい。(p.1「『楽しいいけばな』をご利用いただく先生方に」より)

購入日:2007年5月12日
購入店:銀座松坂屋7階「いけばなの根源池坊展」会場
購入理由:
前回紹介した『楽しいいけばな』を実際に授業に使うための教員用参考テキスト。こちらも仕事用に購入。私はいけばなを教えるわけではないのだが、いけばなをめぐる指導については、各流派のテキストよりこういった一般向け学校用教科書の方が、いけばなを教授することがよりわかりやすく目に見える気がする。「授業の話題を広げよう 花材の一言」のページでは、花や植物についての一口小話がセリフとしてまとめられていて、さすがにあきれるが、読み物としてはおもしろい。また、「ある小学校の取り組み」として授業の具体的な花材、金額、タイムスケジュール、授業内容がまとめられているのは、参考になっておもしろい。

未読日記26  「楽しいいけばな」

2007-05-13 21:46:53 | 書物
タイトル:楽しいいけばな
監修:華道家元池坊総務所
出版社:財団法人池坊華道会
発行日:2001年10月
内容:
池坊による学校華道用の教科書。おそらく小学校低学年用と思われる。「初めてのいけばな」から始まり、草木のこと、季節のこと、くらしのなかでのいけばななどわかりやすくいけばなが学べる内容になっている。

購入日:2007年5月12日
購入店:銀座松坂屋7階「いけばなの根源池坊展」会場
購入理由:
仕事用に購入。学校で使われている教科書だけに、ワークショップ的な内容の授業プランニングには役にたつと思われる。

未読日記25 東京人 2007年6月号

2007-05-08 23:03:49 | 書物
タイトル:東京人 2007年6月号 no.241
出版社:都市出版
発行日:2007年5月2日
内容:
特集:庭の愛で方、歩き方

江戸から続く大名庭園、
宮家ゆかりの地に残る日本庭園、
明治、大正期に活躍した政財界人のプライベートガーデンなど、
東京には由緒ある庭が、代を経て受け継がれています。
庭の主や造園家の想いのもと、人工的に見立てられた庭=小宇宙の読み方を
知れば、庭探訪がもっとおもしろくなります。
お庭の愛で方、歩き方を、目利きにご案内いただきましょう。
(雑誌「東京人」ホームページよりhttp://www.toshishuppan.co.jp/tokyojin.html

購入日:2007年5月8日
購入店:有隣堂 アトレ新浦安店
購入理由:
先日、京都に庭園めぐりをしてきたあとにこんな特集を見かけたら買わずにはいられないと思い衝動買い。小石川後楽園、六義園、明治神宮御苑などなど定番から一般立ち入り不可の大使館までさまざまな東京の庭が紹介されている。パラパラ見たところ<林望、武蔵野の庭を行く>で紹介されている武蔵野の庭が個人的には興味が湧いた。週末の庭めぐりが楽しみだ。庭園ブームはしばらく続きそうである。ちなみに、今号から横尾忠則の新連載<東京23区Y字路徘徊>が連載スタート。こちらも横尾好きな私としては楽しみな連載である。

未読日記24 澁澤龍彦 幻想美術館

2007-05-07 23:10:22 | 書物
タイトル:澁澤龍彦 幻想美術館
監修・著者:巌谷國士
出版社:平凡社
発行日:2007年4月12日
内容:*同名の展覧会図録。
驚異の部屋、美とエロスの宇宙へ

7つの展示室-
マニエリスム、シュルレアリスム、江戸~昭和の日本美術、人形、童画、写真、ポスター、オブジェ‥‥‥
澁澤龍彦が熱愛し称賛した古今東西の美術家の傑作・異色作310点を一挙掲載!
精緻な解説に加え、特別企画★「名鑑 澁澤龍彦をめぐる260人」
(帯コピーより。)

購入日:2007年5月4日
購入店:埼玉県立近代美術館ミュージアムショップ
購入理由:
ここまで本を買ってるとほとほと生活に困るくらいなのだが、気がつくと買っている・・・。
残念ながら展覧会自体は、それほど満足のいくものではない。たしかに、私は澁澤龍彦に格別興味、関心があったわけではない。だが私とて、遺作となった「高丘親王航海記」の読書体験は数少ない甘美な思い出として残っている。だが、それは展覧会を見るということとは別の話だ。澁澤のようにマニエリスム、シュルレアリスムや幻想的魔術的作品に、興味がないわけでないが、残念ながらこの展覧会を見る限り興味は湧かないし、そういった事柄を知るには彼の著作を読んだ本がいいかもしれない。その理由のひとつは、出品されている作品が彼らの代表作ではないということ、日本人作家のシュルレアリスム的作品に私が嫌悪感を感じたことか。澁澤の著作では、取り上げている作品は当然代表作であったり、海外美術館所蔵の充実した時期の作品を取り上げているわけで、このような日本の美術館、画廊所蔵作品中心のセレクトでは、展覧会内容に限界があろう。
ではなぜ、それほど満足のいかなかった展覧会の図録を購入したかというと、やはり資料的価値の高いこの本に魅かれてしまったからかもしれない。この本を紐解けば澁澤の生涯が簡潔にわかるし、同時代を生きた芸術家、文学者、批評家との交流が資料によって浮き彫りになり、澁澤龍彦が生きた時代が、その時代を知らない私には生き生きと感じることができたことが大きい。つまり、「澁澤龍彦」とはなんだったのか?それを僅かながら感じることができる書物なのだ。
なお、この書物(美術館)を通してバルテュス、ルドン、ハンス・ベルメールにあらためて驚き、澁澤が晩年興味を持っていたという酒井抱一、伊藤若冲ら日本美術への関心には興味を魅かれた。彼の著作は膨大にあるため、彼のよい読者とは言えない私にはまだまだ読まなければならない本がたくさん残っている。

未読日記23 大回顧展モネ

2007-05-06 23:38:31 | 書物
タイトル:大回顧展モネ 印象派の巨匠、その遺産
編集:セルジュ・ルモワンヌ、高階秀爾、馬渕明子、南雄介、国立新美術館、
   読売新聞東京本社文化事業部
ブックデザイン:祖父江慎+安藤智良(コズフィッシュ)
出版社:読売新聞東京本社
発行日:2007年4月7日
内容:*同名展覧会の図録。
クロード・モネ(1840―1926)は、我が国においてもっとも人気の高い画家の一人です。その人気から各美術館の看板作品となっていることが多く、アンケートなどでも「ぜひ見たい」展覧会としてモネ展は筆頭にあげられます。
 本展は2007年1月に東京・六本木にオープンする国立新美術館の開館を記念して企画されました。フランスのオルセー美術館が所蔵するモネの名作をはじめ、アメリカのメトロポリタン美術館、ボストン美術館など、国内外の主要なコレクションから100点近いモネの作品が一堂に会する世界的にも稀にみる大規模なモネ展となります。さらに、モネの影響を受けた現代作家たちの作品を、モネの“後継者”として約20点展示します。質、量ともに最大級を誇る、「大回顧展 モネ」。ぜひご来場ください。(「大回顧展モネ」ホームページよりhttp://monet2007.cocolog-nifty.com/blog/

購入日:2007年5月3日
購入店:国立新美術館「大回顧展モネ」会場ショップ
購入理由:
まず、思ったより楽しめた展覧会であった。それは、モネの20世紀美術における影響を考察したセクションがあり、近現代作家の作品が出品されていたことだ。モネを見に来てモーリス・ルイス、サイ・トゥオンブリー、マーク・ロスコ、ロバート・ライマン、ゲルハルト・リヒターなどの作品を見ることになるなんて予想もしていなかった。通常、このような大型展ともなると○○美術館所蔵コレクションとかで一括して持ってきてしまうのだろうが、今回のモネ展は違った。確かに全体的に(モネの作品に限らず)日本の美術館・所蔵家からのものが多いのだが、モネの影響という軸を導入したことで、展覧会に広がりが出た。
カタログも期待していなかったのだが、なんと祖父江慎がブックデザイン!表紙をめくった見返しのキャンバスっぽい紙、図版のギリギリな配置なんかに遊びを感じる。

未読日記22 subtle green

2007-05-06 23:13:44 | 書物
タイトル:subtle green -日常の微意識-
監修:中安秀夫(IID事務局)
出版社:株式会社ものづくり学校
発行日:2007年4月27日
内容:
*同名の展覧会カタログ。
出品作家 小山泰介、かわしまよう子、佐野陽一
subtle ━━ a. 捕え難い, 微妙な, 不思議な; かすかな

日常の細部に現れる「自然」の兆候や痕跡、あるいは虚構としての「自然」。意識の焦点をシフトすることで、〈かすかな緑〉へと目を向け、身近な世界の有り様を再発見すること。
写真家、花作家、美術家それぞれの視点で捉えた日常の中の〈かすかな緑〉は、我々が見ていたはずなのに見えていなかった世界を示してくれることでしょう。意識が向かう先の、その周縁にある世界を見つめた写真展です。
(IID 世田谷ものづくり学校ホームページよりhttp://www.r-school.net/cld/

購入日:2007年5月3日
購入店:IID GALLERY(世田谷ものづくり学校)
購入理由:
最近、花作家かわしまよう子の本を買った縁か、偶然にも彼女が参加しているグループ展が世田谷公園近くの世田谷ものづくり学校内のギャラリーで開かれているので行ってみた。植物や自然に対する三者三様の写真作品であった。小山とかわしまの2人がそのような「日常の微意識」を持ち、意識的に作品化しているように感じられる。



未読日記21 花道日本

2007-05-06 22:55:19 | 書物
タイトル:花道日本
著者:山根翠堂
出版社:教育研究會
発行日:1943年7月19日
内容:
戦前に国威発揚を目的として刊行された新日本建設叢書の1冊。前半は花道の歴史、後半は花道のいけ方を解説。

購入日:2007年5月2日
購入店:知人からの贈り物

花道において戦争画ならぬ戦争花道があったのかは知らないが、まさかこのような本まで出ているとは驚きである。戦時下の日本というのは、戦後生まれの私には想像を絶するものがある。序を読むと、花道の歴史に関して息子の山根有三に手伝ってもらったという記述がある。そうするとこの本は、あの美術史家の山根有三の父親だったとは。また、謝辞に作庭家重森三令の名前もあげられていた。読むのが楽しみな1冊をくれた友人に感謝である。

未読日記20 生誕100年 靉光展

2007-05-06 10:34:07 | 書物
タイトル:生誕100年 靉光展
編集:大谷省吾、松本透、有川幾夫、和田浩一、藤崎綾、角田新
出版社:毎日新聞社
発行日:2007年3月30日
内容:*同名展の図録。
 昭和の戦前・戦中期に、きわめて個性的な作品を描き、近代日本美術史上に大きな足跡を残した画家、靉光(あいみつ)。このたび彼の生誕100年を記念する回顧展を開催します。

 靉光(本名:石村日郎、1907-1946)は広島県に生まれました。1924(大正13)年に上京し、「池袋モンパルナス」と呼ばれた界隈で仲間たちと切磋琢磨しながら、自らの画風を模索していきます。その探究の果てに生み出された《眼のある風景》(1938年)や、細密で幻想的な一連の作品は、シュルレアリスムの影響を思わせつつも、けっしてその一言では片付けられない独自性と“謎”に満ちています。描く対象に鋭く迫り、写実を突き詰め、そして突き抜けた先に生み出された幻想。この類まれな境地に達した彼ですが、戦争によってその画業は途絶しました。召集を受けた彼は、終戦後まもなく上海で、わずか 38歳で戦病死したのです。

 現存する彼の作品は、必ずしも多くはありません。しかし、描く対象の本質をえぐり出すようなその作品の評価は、今日ますます高まっています。本展では、幻想的な作品をはじめ、応召前に残した3点の自画像など代表作を網羅し、約130点の作品を時代・傾向別に4つの章に分け、靉光の見つめたものを検証します。
(東京国立近代美術館ホームページより)

購入日:2007年5月2日
購入店:東京国立近代美術館ミュージアムショップ
購入理由:
現存作品が多くなく、東京での回顧展としては9年ぶり。以前、よく見ていた「眼のある風景」が代表作だが、それだけではなかった。よくある近代日本画家の展覧会かと高を括っていた私がまずかった。今回の展覧会を見進めるうちにそう感じた。まず、「父の像」というデッサンが始めに展示されているのだが、靉光10歳の頃の作品だという。ものすごい技術力である。最初の1点からぐいぐい引き込まれる。頭の中に作品が染み込んでくる。その後の版画かと思える超絶テクニックな墨画など、見ごたえのある作品が続く。「眼のある風景」の前後は須田国太郎を思わせ、ヒリヒリするような表現を見せてくれる。晩年の油彩画も絶句するほど、自立し、そこに「存在」している。
カタログも充実の出来である。近年発見された新資料を含めた資料も充実しているし、企画者大谷省吾氏の挑発するような論考は、議論を呼ぶかもしれないがあらためて作品を見ることの重要さを伝えてくれる。断言しよう。今年最重要な展覧会である。前期展示に見に行かれなかったことが悔やまれる。

未読日記19 岡部嶺男展

2007-05-06 09:52:49 | 書物
タイトル:-青磁を極める-岡部嶺男展
編集:東京国立近代美術館、山口県立萩美術館・浦上記念館、NHK中部ブレーンズ
発行日:2007年3月6日
出版社:NHK中部ブレーンズ
内容:*同名の展覧会図録。
青瓷(青磁)は玉への憧れから中国で生まれたと言われているように、美しい釉色を特徴とするやきものです。産地や時代ごとにその色合いに変化が見られ、一口で語ることのできない広がりと奥の深さを持っています。日本の陶芸の世界では、個人作家としての制作が始まった大正時代末ごろから強い関心が寄せられ、これまでに多くの作家が素材や技法の研究を重ねてきました。岡部嶺男(1919~1990)は、その青瓷の世界に挑戦し、次々に格調高い青瓷作品を生み出して陶芸界に輝かしい足跡を残しました。
 岡部は、陶磁器の産地として知られる愛知県瀬戸に、陶芸家・加藤唐九郎の長男として生まれ、子供のころから陶磁器に親しみました。1940年に21歳で入営し、復員後、本格的に作陶活動を再開すると、織部・志野・黄瀬戸・灰釉・鉄釉などの地元の伝統技法をもとに作域を広げていきます。なかでも器体の全面に縄文を施した織部や志野の作品は極めて独自性が強く、高い評価を得ました。その後、意欲的な作陶姿勢は青瓷の研究へと向けられ、厳しく凛とした器形に、しっとりとした艶のある不透明な釉調の〈粉青瓷〉、透明感ある釉調と青緑の釉色が美しい〈翠青瓷〉、そして、誰もが為し得なかった黄褐色の〈窯変米色青瓷〉など、世に「嶺男青瓷」と呼ばれる独特の釉調や釉色の青瓷釉をまとう作品を生み出したのです。
 本展覧会は、その独創性に富んだ作陶活動を没後はじめて回顧し、初期から最晩年までの作品約170点を一堂に展観します。古典の単なる模倣に終わることなく、自らの美意識を作品に映し出すことに生涯をかけた、岡部嶺男という偉大な陶芸家の軌跡を辿ります。
(東京国立近代美術館ホームページより)

購入日:2007年5月2日
購入店:東京国立近代美術館ミュージアムショップ
購入理由
近美で靉光展を見るついでに工芸館に寄り鑑賞。工芸は専門ではないので、よくわからないのだが、これはよかった。最近の近美工芸館は良質の工芸作家を取り上げていてとてもいい。当然、名前は今回初めて聞いたのだが、初期の縄文風な作品もパワー溢れる作品でおもしろいのだが、岡部のすごいのはその後なのだ。貫入と呼ばれるらしいのだが、釉面にできたひび割れを装飾として生かした作品が目を見張る。深みのある青瓷(青磁)作品も息をのむ。

未読日記18 NHKきょうの料理ビギナーズ 2007年5月号

2007-05-06 09:26:10 | 書物
タイトル:NHKきょうの料理ビギナーズ 2007年5月号
出版社:日本放送出版協会
発行日:2007年4月21日
内容:
特集:ていねいレシピ
この料理には、この部位!
豚肉名人になる
【放送特集】
肉を上手に使おう!
豚肉、牛肉、鶏肉の目利き術・焼き方・保存術・栄養学・堅い肉を柔らかく etc
(NHK出版ホームページより)

購入日:2007年5月1日
購入店:有隣堂ルミネ横浜店
購入理由:
買ったはものの、あまり肉は食べないのだった。しかし、豚肉の知識、教養としては使えるかも・・。