A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記56 「私の茶道発見」

2007-07-12 21:33:17 | 書物
タイトル:私の茶道発見 日本の美の原点とは
著者:勅使河原宏
カバー装訂:長友啓典
墨蹟:勅使河原宏
発行:光文社/カッパ・ホームス
発行日:1991年4月25日
内容:
草月流創始者の長男として生まれながら、絵を勉強し、戦後のまばゆいばかりの欧米文化に圧倒され映画や陶芸にのめりこみ、茶の湯の世界へ眼を開いた著者。日本の美の原点をとう。(amazon.co.jp「MARC」データベースより)

購入日:2007年7月4日
購入店:amazon.co.jp
購入理由:
<生誕80年 勅使河原宏展>の予習として購入。想像するに、映画『利休』後に出版され本書は、映画『豪姫』へといたる勅使河原宏の思考のプロセスを垣間見せてくれるのではないか。
映画『砂の女』でのカンヌ映画祭審査員特別賞受賞、岡本太郎との交流、草月アートセンターでのプロデュースなど前衛の時代を生きてきた勅使河原宏がたどり着いたのは、「日本」だった。いけばな、陶芸、書、茶道。どれも今では日本の伝統的文化・芸術と認識されながら、現実とは乖離してしまった芸術ジャンル。骨董趣味と言われればそうかもしれない。しかし、黴臭い老人趣味としての伝統芸術ではなく、生きた芸術として勅使河原宏はそれらの表現ジャンルへと越境して行ったのではなかったか。その転回点を考えるためにも、頁をめくってみようと思う。



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