A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記1214 『フランシス・ベーコン 感覚の論理学』

2016-08-11 23:53:57 | 書物
タイトル:フランシス・ベーコン 感覚の論理学
タイトル別名:Francis Bacon : the logic of sensation
       Francis Bacon : logique de la sensation
著者:ジル・ドゥルーズ
訳者:宇野邦一
装幀:戸田ツトム
発行:東京 : 河出書房新社
発行日:2016.2
形態:244, ixp, 図版 [8] 枚 ; 20cm
注記:英語タイトルはp [8] による
   原著新版 (Paris : Éditions du Seuil, 2002) の翻訳
内容:
「ベーコンはいつも器官なき身体を、身体の強度的現実を描いてきた」
ドゥルーズ唯一の絵画論にして最も重要な芸術論、新訳
「器官なき身体」の画家ベーコンの<図像>に迫りながら「ダイアグラム」と「力」においてドゥルーズの核心を開示する名著。

この本も「理性の論理学」ではなく、まさに「感覚の論理学」としての哲学を探求すること、そして新たな思考の「図像」を生み出すことという課題を、絵画論という範囲を超えて提案していたにちがいないのだ。(「訳者解説」より)

目次
刊行者の序
はじめに

1円、舞台
2古典絵画と具象との関係についての注釈
3闘技
4身体、肉そして精神、動物になること
5要約的注釈:ベーコンのそれぞれの時期と様相
6絵画と感覚
7ヒステリー
8力を描くこと
9カップルと三枚組みの絵
10注釈:三枚組みの絵とは何か
11絵画、描く前…
12図表(ダイアグラム)
13アナロジー
14それぞれの画家が自分なりの方法で絵画史を要約する
15ベーコンの横断
16色彩についての注釈
17目と手

訳者解説 <図像>の哲学とは何か
ベーコン作品リスト

購入日:2016年8月11日
購入店:Amazon.co.jp
購入理由:
 嶋春香展(2016年8月2日〜8月14日、Gallery PARC)の参考文献として購入。図書館で借りて読んでいたが、想像以上におもしろかったのと貸出期間に読みきれないため買うことにした。先日買ったアンリ・フォシヨン『形の生命』に対する言及、批判もあって読書がつながる。
 以前にも書いたが、今回の展覧会タイトル「MEET / MEAT」と聞いて、フランシス・ベーコンの「肉」を思い出した。そこで有名なインタビュー本から手に取ったが、第3者による論考にも目を通したいと思い、まず思う浮かんだのが本書であった。本書の原著は2004年に『感覚の論理 : 画家フランシス・ベーコン論』(山縣煕訳、法政大学出版局)として刊行されているが、2002年に出た原著新版の新訳である。2004年の方は目を通していないのだが、読みやすい。2004年の訳本は古書でも手が届かない価格だが、本書は今年2月に出たばかりで、手頃な(古書)価格で買えた。



最新の画像もっと見る

post a comment