A PIECE OF FUTURE

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未読日記951 『暴力批判論 他十篇』

2014-11-13 23:12:22 | 書物
タイトル:暴力批判論 他十篇 (岩波文庫―ベンヤミンの仕事)
シリーズ名:ベンヤミンの仕事 ; 1
著書:ヴァルター・ベンヤミン
編訳:野村修
カバーカット:パウル・クレー「未熟な天使」
発行:岩波書店(岩波文庫, 32-463-1)
発行日:1994.3
形態:308p ; 15cm
内容:
20世紀の最もアクチュアルな思想家、抜群の感受性と批評精神をあわせもつ文学者、繊細なきらめきに満ちた散文の書き手……いま最も注目をあつめるヴァルター・ベンヤミン(1892-1940)の多岐にわたる仕事のなかから、「翻訳者の課題」「認識批判的序説」「一方通交路」「ベルリンの幼年時代」など、ベルリン時代の主要な諸篇を収めた。

目次
訳者のまえがき
運命と性格
暴力批判論
翻訳者の課題
雑誌『新しい天使』の予告
認識批判的序説
一方通交路(抄)
シュルレアリスム
ベルト・ブレヒト
破壊的性格
文学史と文芸学
1900年前後のベルリンの幼年時代(抄)
解説

購入日:2014年11月12日
購入店:ジュンク堂書店 京都朝日会館店
購入理由:
 京都・つくるビルで毎月開催しているつくるビルゼミの参考文献として購入。今月のテーマは「美術雑誌なんかいらない」と題して、雑誌文化を再考するというものである。
 予習としてユリイカの2005年の特集「雑誌の黄金時代」を読んでいたら、長谷川一氏の論文「手わたすことのメディア 雑誌ノスタルジア、あるいはヴァルター・ベンヤミン」で、ベンヤミンが雑誌『新しい天使』の発刊を計画しており、その予告文があることを知った。 これが雑誌論とも言えるすばらしい引用文だったので読みたく調べてみたら、『ベンヤミン・コレクション 4 批評の瞬間』(ちくま学芸文庫)と本書に収録されているらしい。お値段としては岩波文庫だが、ボリュームを考えればちくま学芸文庫の方がお得かと悩み、仕事帰りに店頭で両者の訳を見較べて決めることにした。較べた結果としては、ちくま版は訳が硬く、岩波版の方が読みやすかったので、本書を購入したという次第である。ちなみに、「雑誌『新しい天使』の予告」は約10ページほどのテキストである。