A PIECE OF FUTURE

美術・展覧会紹介、雑感などなど。未来のカケラを忘れないために書き記します。

未読日記513 「国谷隆志:垂直なる地平」

2011-06-07 23:58:27 | 書物
タイトル:今日の作家シリーズ48「国谷隆志:垂直なる地平」
翻訳:クリストファー・スティブンズ、p.5
   松谷誠子、p.13
撮影:草木貴照
デザイン:荻野瑞穂(オフィスAPV)
印刷・製本:関西美術印刷株式会社
発行日:2007年12月13日
発行:大阪府立現代美術センター
内容:
大阪府立現代美術センターにて開催された〈今日の作家シリーズ48「国谷隆志:垂直なる地平」〉(2007年12月4日~12月22日)の展覧会カタログ。
26cm、カラー、24p

はじめに
「制作の現場から立ちあがるものについて」松本薫(大阪府立現代美術センター)
"The Things That Emerge from a Factory" Kaoru Matsumoto
「国谷隆志の新作」尾崎信一郎(美術批評家)
"Recent Works of Takashi Kunitani" Shinichiro Osaki
図版
国谷隆志略歴
Takashi Kunitani Biography

頂いた日:2011年5月22日
場所:アトリエシェア京都
 「アートフェア京都」と連動して開催されたオープンスタジオ「京都アペルト2011」に行った際、作家の方より頂いた1冊。どうもありがとうございます。大阪府立現代美術センターで開催されていたシリーズ「今日の作家」だが、残念ながら本展が最後の展覧会となってしまったという。
 国谷氏の作品は、ともすればダン・フレイヴィンを思わせるライト・アートに見えるかもしれない。だが、光も大切な要素だが、それを発する「ガラス」そのものが造形化されており、既成品とは異なる高度な技術が詰め込まれている。実際に作品を見てみたい。また、砂岩に星空の写真がプリントされた(?)「A piece of Universe」も魅力的だ。
 なお、オープンスタジオを開催していたアトリエシェア京都は、かつて彌右衛門画廊の場所だった。学生だった2002年にゼミ旅行で行った記憶があるが、その後展覧会開催の情報を聞かず忘れていた。まさか9年後に京都在住で再訪することになろうとは。さりげなく、駐輪場に海老塚耕一作品がゴロンと置かれていたのが少し悲しい。
 アトリエシェア京都として再開したのは昨年かららしいが、アトリエとしては申し分のない好環境である。それほど多くアーティストのスタジオを見ているわけではないが、ここは施設、スペース共に充実している。運営のYAEMONはほかにも町屋を利用したシェアアトリエ事業を手掛けている。そう、京都は使われていない京町屋がたくさんあるのだから、京都市はそれらをアーティストや職人などにアトリエとして安く提供したらいかがだろうか(研究者やキュレーターでもいいと思う)。京都をアーティスト拠点都市として位置付け、アーティストがたくさん集まる都市にしたらどうだろう。他の都市ではできないことがたくさんできそうだ。アーティストは人を呼び寄せる力やネットワークがあるので、人が集まれば税金も消費も増え、経済が活性化するかも・・。