BMWジャパンは、iシリーズの販売に際し、i3とi8だけを販売担当するiシリーズ専任コンサルタントを各店舗に配置し、各ディーラー任せの販売ではなく、BMWジャパン直販の販売戦略を展開している。従って、基本的にiシリーズの販売に際しては一切の値引きがない。2月1日にディーラーを訪ねたところ、担当者は開口一番「i8はBMWの正規ディーラー186店舗のうち46店舗に限定して販売されていますが、1店舗の年間生産割り当て台数は3台です。そのため大都市や首都圏では受注台数が供給を大幅に上回っているため納期が大幅に遅れているが、地方のディーラーには生産枠の余りが生じている所もあります。そのうちの1枠を確保し、こちらに回してもらうように手配しました。従いまして本日ご成約頂ければ納車は早ければ6月頃になります」と言った。納車まで2年のはずが、5ヶ月に短縮される見込みと言う摩訶不思議!実はこれにはからくりがあったようで、以下のような事実が明らかになっていた。当初BMWはi8の購買需要を高水準のまま維持する目的で毎月の生産台数を抑えていたが、それでは多額の利益が見込めないのとあまりの人気で受注台数が多くなり過ぎ、生産が追い付かない状況が生じたため、安いタイプのEVであるi3の生産ペースを落とし、それに寄って浮いた生産資源をi8生産に振り向けると言う戦略に方針転換した。そのためi8の生産速度が二倍となり、結果として納期が早まったらしいのだ。だが、それでもほとんどのディーラーでは注文数があまりにも多いため、i8の納期は注文後最短で6ヶ月、通常は1年~2年であり、筆者のような4ヶ月と言う短い納期は非常に稀なケースであろう。
筆者は2月2日に200万円の頭金を振り込み正式契約を済ませた。車両本体価格は1950万円で、諸検査登録費及びオプション代金が約200万円で合計2150万円であった。これに加え、契約駐車場に充電設備を設置する費用が別途40万円かかり、総計は約2190万円に膨らんだ。旧車は15万円で下取りしてもらった。i8は3月25日にドイツの港を出港し、4月24日に日本に到着した。そして新車整備、通関を経て、5月10日にディーラーへ到着。その後車庫証明取得、新車登録(通常、新車の場合完成検査と言って、現車を車検場に持ち込まなくとも書類の提出だけで車検証は交付されるが、i8は特殊車両のため、現車を陸運局に持ち込む必要があった)、車体コーティング、納車前車両点検等の作業を済ませ、全てが完了したのが5月28日であり、5月31日に目出度く納車となった。結果として注文から丸4ヶ月でのスピード納車となった。ちなみに、エコカー補助金(クリーンエネルギー自動車等導入促進対策費補助金(CEV補助金)は、二か月後に上限の85万円が支給される予定である。同じ2000万円クラスのスーパーカーで同程度の動力性能を持つ車としては、ポルシェ911GT3がある。これは硬派な車で走りが大好きな車好きなら誰もが憧れるが、純然たるガソリン車だ。同じ2000万円を払う人で、格好や見てくれを重視する人はi8を選び、走りを重視する人はポルシェを選ぶのだろう。
後面
荷物室のカバーはオプション仕様のレザー製。ちなみに荷物室のスペースはゴルフバッグが一つ入る程度の広さしかない。
ETC挿入部はルームミラーと一体化している
ラッゲージスペースは
ご覧のような狭さだ
運転席
車体にはカーボンファイバー強化樹脂を使用しているため、かなり軽量化されている。内側はチープっぽく見えるが、レクサスのような厚化粧さながらの内装よりはいい。
リモートコントロールキーはこんな感じだ!筆者は、オプションでコンフォート・アクセス仕様(追加料金:134,000円)にしたため、キーをポケットに入れたまま、ドアセンサーに手を触れるだけで、ドアロックの解除と施錠及びドアミラーの折り畳みとパワーウインドウの閉鎖作業を行える。
表参道のジャイロビルの3階にある雑貨屋「MoMA デザインストア」で購入したアンブレラ
同じく、男女兼用の可愛いレインコート