1月9日、両津やまきホテルを出た筆者は、当初、12時40分発のカーフェリーで帰京する予定だったが、何せこの雪である、予定を早めて9時15分発のカーフェリーに乗船すべく8時40分に両津港に到着した。車の窓からいつもの桟橋を見たらカーフェリーの姿が見当たらない!おかしいなあ~?配船予定はおおさど丸だったので、降雪のための遅れかと思っていたら、切符売り場で、電気系統の故障による欠航と分かり、「又おおさど丸の故障かい」と、舌打ちしてしまった。急遽9時25分発のジェットフォイルに代替輸送してもらったら運賃を通常の半額程度に割り引いてくれた。佐渡汽船の社内マニュアルでは、「乗船予定の当該船舶が天候状況ではなく、佐渡汽船側の都合により欠航となった場合は、他船舶への代替輸送の運賃を正規運賃の半額とする」と定められているようである。だが、冬の観光閑散期である、このジェットフォイルはカーフェリーから流れてきた客で満席になることはないまま両津港を出港した(画像)。おおさど丸はもう寿命である、誰しもが一日も早い新造船の建設を願っている。10時30分、ジェットフォイルは定刻通りに新潟港に到着した。岸壁には、居てはならないはずのおおさど丸が停泊していた。電気系統の故障は出航前に判明した模様だった。それにしても佐渡汽船は運が良かった、おおさど丸の故障が冬の閑散期で、しかも、その箇所がエンジン部分ではなく電気系統のそれだったからだ。たとえ修理が長引いたとしても、早めのドック入りと諦めてしばらくの不便を我慢すればいいし、おけさ丸がドックから帰還すれば、こがね丸との二隻体制は2月まで維持できる。万が一それ以上修理が長引けば3月からの小木航路再開を延期すればいいだけの話だからだ。この事があって以来、筆者は、おおさど丸が配船予定の日は、天気予報による波高予測が例え3メートル以内であっても、就欠航情報を必ずチェックしようと固く心に決めた。幸いにも、おおさど丸の故障の修理はその日の夕刻までに完了し、新潟発午後7時半のおおさど丸は就航した。
新潟駅から11時11分発の新幹線に乗車した。三連休の最終日は午後になるほど混んでくるので、午前中の便に乗車できたのは怪我の功名かと、いい風に考える事にした。幸いにも、上野まで隣席には誰も乗り込んではこなかった。冬の佐渡は暖かいものの、底冷えがする。がんがんにエアコンを利かせても足元が寒いからだ。新幹線に乗車したら足元がポカポカ温まっていたので、その違いがよく分かった。他人への気配りを欠かさない事、これが交流関係を暖かく保つ秘訣だと思う。最近、街でタイツが伝線しかかっている女性を見た時は、さりげなく近づいて、「タイツが伝線していますよ」とそっと耳打ちして足早に立ち去る事ができるようになった。「街中でタイツが伝線している女性を見た時は、教えてあげる」と答えた人は男女を問わず10%程度だったが、「伝線しているのに気が付いたら教えて欲しい」と答えた女性は、何と70%に達したと言うレポートを読んだのを根拠にしている。これまで、教えてあげた女性から感謝こそされたものの、怒られた事は皆無だった。