我輩は凛太郎である/そしてその母紗夢猫(しゃむねこ)である+ワン!

凛太郎♂(18歳)ミニチュアダックスとハク♂(13歳)和犬雑種+その飼い主ニンゲンの皮を被ったネコ婆♀が繰り広げる日常

大根

2005-03-19 23:56:07 | 里山暮らし
 空砲の音が聞こえてきた。何度も聞こえる。隣の地区からだ。また猿だなと、草抜きの手を止めて思う。こちらまで来るかな、畑の大根を抜こうか抜くまいか、しばし考えた。私は「なんとなく」という感覚を大事にするほうだ。なんとなく抜いた方がいいような気がした。
 去年は何の種を蒔いても、蒔いても、芽が出て双葉になったら、次々と虫に食われ、何度も種を蒔く羽目になり、そのうち寒くなって青菜類は消えてしまった。大根は3度目でようやく育ち始めたものだから、蒔く時期を逸したことになる。それで、ちいとも大きくならず、冬中は、ただ一つだけ収穫できたネギばかり食べていたら、ご近所から白菜、大根、ニンジンをいただき、ありがたく、ありがたく食していた。
 で、猿の来襲を確信したので、地上に小さく出ている大根を一挙に抜いた。どうせ小さな大根だろうけど、食われるよりは抜こうと心狭い考えだ。猿にやってしまおうとは思えない。
 ところが抜いたら案外長かった。そして育っていた。地上部分は細いのだが、土の中の部分が太い。大根も寒さに負けない対策を講じていたのだろうか。カタチは悪い。でも泥を落として洗ったら抜けるように白い。抜けるような白い肌と言う言葉は大根のためにあったに違いないと思うほどに美しく白い。昼食に、早速大根おろし。甘い。猿にやらずに良かったとつくづく思った。
 ご近所の人に聞いた話だが、昔は猿もそれなりにかわいらしく、畑から抜いた大根を両手にぶら下げて逃げていったそうだ。姿を想像しただけでもなんとなくかわいらしい。が、このごろの猿は、大根を抜きもせず、立ち食いか座り食いかは定かではないが、土に生えている大根の青い部分だけを食う。結果、畑には青首だけを齧られた大根が屹立という風景ができあがる。困ったものだ。地区には高齢者も多く、その辺を猿は心得て暴挙にいとまがないのかもしれない。
 ところで、年末に植えたエンドウがちいとも大きくならないので、これも虫に食われているのかと思っていたら、これは鳥の仕業だった。新芽ばかりを食べて行く。上には伸びないが、根を張って大きな株になっているかもと素人考え。
 さて、春分の日にはジャガイモを植えると聞いている。一昨年は雨が多かったので、収穫後にたくさん腐った。昨年はそこそこ。今年もジャガイモを植える。無農薬、無化学肥料の種芋を残してある。明日は天気が良ければ畑で過ごそう。