![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/44/65/6e76f3efa1e796ae1be841ee045c779f.jpg)
5月の10日ぐらいに、また、ヘンデルのCDその他を注文したんですよ。
ビオンディが指揮した『イェフタ』とか、ペトルーの『ナクソス島のアリアドネ』とか『テオドーラ』のDVDとかですね。
で、最初は「10日ぐらいで届くだろう」と思っていたら、いつまで経っても届かない。
(まあいつものことです。)
しかしその間に、欲しいと言っていた蘭陀国ブリリアント社の『ヘンデル・ポートレート』(40枚組)の発売日が過ぎてしまったので、それを別途注文したら、それは4日で届きました。なーんだ、HMVもちゃんと早く届けてくれることもあるんだな(笑)
10年ぐらい前に、名古屋の名鉄百貨店をそぞろ歩いている時に、ブリリアント社のヘンデルの『ザ・マスターワークス』と題した巨大な箱に出くわした事があったんです。傍らには『バッハ・マスターワークス』と『ヴィヴァルディ・マスターワークス』もあった。宇宙的なえにしを感じて、私は『ヘンデル』の40枚組と『ヴィヴァルディ』の40枚組を買い求めた。
確か、各9500えんくらいだったと思う(正確な価格失念)。
これが、すこぶる重たい箱で、難儀しながら伊豆まで持ち帰ったんですよ。
今回の『ヘンデル・ポートレート』はその再発売です。
しかしブリリアント社の最近の躍進を顕してか、 1/3ぐらいの作品が刷新されています。
価格も安くなってる。CD40枚組、+メサイア演奏のDVD+ブックレット代わりのCD-ROMまで付いて、7782円(HMV特価)です。
やたらと豪華で安いのがブリリアント社のウリでありますがね。
HMVで注文したそれが届いたのは今日なのですが、包装の箱がでかい!
HMVで買い物をするのは10回ぐらいになりますけど、いつもの箱の3倍ぐらいの大きさです。「そりゃ、40まいぐみだからなー」と思って箱を開けると、、、、 中に入っていたマスターワークス、ちっさ!
ちっちゃいよー。
なんでこんな小さな商品に、こんな大きな箱を用意したのか。
以下がその比較写真です。後ろにある大きいのが旧バージョンのマスターワークス。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/71/de59077a44dd76e0d32987898cfe11e7.jpg)
せっかくなので、旧マスターワークスと新ポートレートの曲目対照表を作ってみますね。
<赤文字が、新全集で演奏が入れ替わった曲目>
<黴色文字は、新全集と旧全集で全く内容が同じ曲目>
≪旧マスターワークス≫ ≪新ポートレート≫
1~3.オラトリオ≪イェフタ≫ 1.管弦楽曲≪水上の音楽≫
エインズリー、ジョージ、デンリー (指揮)ロバート・ヘイドン・クラーク
オールズ、ケフラー、グッディング (楽団)ロンドン合奏団
(指揮)マーカス・クリード (1989年)
(楽団)ベルリン古楽アカデミー
(1994年) 2.管弦楽曲≪王宮の花火の音楽≫
オーボエ協奏曲第3番ヘ短調
4~5.オラトリオ≪ユダス・マカベウス≫ ハープ協奏曲変ロ長調
ハーパー、ワッツ、ヤング シバ女王の入場
(指揮)ヨハネス・ソマリー 合奏協奏曲作品6第8番
(楽団)英国室内楽団 (指揮)サー・アレクサンダー・ギブソン他
(1972年) (楽団)スコッチ室内楽団
(1996年)
6~7.オラトリオ≪ソロモン≫
ディアツ、アームストロング、ティア 3.合奏協奏曲集 作品3
リッポン、パルマー (指揮)ヤーノシュ・ローラ
(指揮)ヨハネス・ソマリー (楽団)リスト・フランツ室内管弦楽団
(楽団)英国室内楽団 (1984年)
(?年)
4~5.オラトリオ≪復活≫
8~10.オラトリオ≪ベルザツァール≫ フェルトホーフェン、トゥルー、ゲザー
シュライアー、フランクライネック、 ビークマン、サンドラー
トレケルブルックハルト、ポール、 (指揮)マルコ・ヴィターレ
ポルスター、ヴォークト、ベーヤー (楽団)コントラスト・アルモニコ
(指揮)ディートリヒ・クノーテ (2007年)
(楽団)ベルリン・ジングアカデミー
(1976年) 6~7.イタリア・カンタータ集(全9曲)
トゥルー
11~12.オラトリオ≪メサイア≫ (指揮)マルコ・ヴィターレ
プライス、ミントン、ヤング、 (楽団)コントラスト・アルモニコ
ディアツ、 (2007年)
(指揮)ヨハネス・ソマリー
(楽団)英国室内楽団 8~12.オルガン協奏曲集
(?年) (オルガン)クリスティアン・シュミット
(指揮)ニコル・マット
13~15.≪ブロッケス受難曲≫ (楽団)シュトゥットガルト室内管弦楽団
クリートマン、ゲッティ、デ・メイ、 (2004年)
(指揮)ニコラス・マッギーガン
(楽団)カペラ・サヴァリア 13.フルートソナタ集
(?年) (フルート)ステファン・プレストン
(楽団)レコール・ドルフィー
16.≪ヨハネ受難曲≫ (1991年)
クリートマン、モルドヴァイ、
ブレット、ツァドーリ、ゲッティ 14.ヴァイオリンソナタ集(6曲)
(指揮)ペル・ネメス オーボエソナタ集(3曲)
(楽団)カペラ・サヴァリア (楽団)レコール・ドルフィー
(1995年) (1991年)
17~18.牧歌劇≪エイシスとガラテア≫ 15~17.トリオソナタ集
バード、ウーリィ、プライス、デアス (楽団)レコール・ドルフィー
(指揮)ヴァレンティン・ラドゥ (1991年)
(楽団)アマデウス・アンサンブル
(1996年) 18.リコーダーソナタ集
(リコーダー)エリック・ボスグラーフ
19~20.歌劇≪イメネーオ≫ (2008年)
バード、オステンドルフ、ダンナ、
フォルトゥナート、ホッフ、 19~22.ハープシコード組曲集
(指揮)ルドルフ・パルマー (ハープシコード)ミカエル・ボルグステージ
(楽団)ブリュワー室内管弦楽団 (2007~2008年)
(1986年)
23.戴冠式アンセム集
21~23.歌劇≪ファラモンド≫ (指揮)ディヴィド・ウィルコックス
ダンナ、フォルトゥナート、ハード (合唱)ホラント少年合唱団
レイン、カスタルディ、ジンガー (1996年)
(指揮)ルドルフ・パルマー
(楽団)ブリュワー室内管弦楽団 24.カンタータ≪アポロとダフネ≫
(1996年) 付随音楽≪錬金術師≫
ウェミス、ソル
24.戴冠式アンセム集 (指揮)ジェド・ウェンツ
(指揮)ディヴィド・ウィルコックス (楽団)ムジカ・アド・レーヌム
(合唱)ホラント少年合唱団
(1996年) 25~26.オラトリオ≪メサイア≫
ドーソン、サマーズ、エインズリー、マイルズ
25~26.イタリア・カンタータ集(6曲) (指揮)シュテファン・クレオベリー
ツァドーリ、ポプケン (楽団)ブランデンブルク・コンソート(1994年)
(指揮)パル・ネメス
(楽団)カペラ・サヴァリア 27.≪ヨハネ受難曲≫
(?年) クリートマン、モルドヴァイ
ブレット、ツァドーリ、ゲッティ
27.ドイツ・アリア集(9曲)
オジェー 28~29.オラトリオ≪エジプトのイスラエル人≫
(1980年) コーネリアス、ブールヴェ、ミアド
ベルクトルド、サンダー、カレス
28.管弦組曲≪水上の音楽≫ (指揮)アンソニー・ブラマール
(指揮)ロバート・ヘイドン・クラーク (楽団)ドイツ・ヘンデル・ゾリステン
(楽団)コンソート・オブ・ロンドン (2006年)
(1989年)
30~31.カンタータ≪アチ、ガラテアとポリフェーモ≫
29.管弦組曲≪王宮の花火の音楽≫ トゥルー、マンチーニ、サンドラー
オーボエ協奏曲第3番ヘ短調 (指揮)マルコ・ヴィターレ
ハープ協奏曲変ロ長調 (楽団)コントラスト・アルモニコ
(指揮)アレキサンダー・ギブソン (2007年)
(楽団)スコッチ室内楽団
(?年) 32~33.オラトリオ≪マカベオのユダ≫
ハーパー、ワッツ、ヤング、シャーリークァーク
30.合奏協奏曲集 作品3 (指揮)ヨハネス・ソマリー
(指揮)ヤーノシュ・ローラ (楽団)英国室内管弦楽団
(楽団)フランツ・リスト室内楽団 (1972年)
(1984年)
34~35.オラトリオ≪ソロモン≫
31.合奏の為の協奏曲集(3曲) ディアツ、テア、リッポン、アームストロング
(指揮)マックス・ポーマー (指揮)ヨハネス・ソマリー
(楽団)新バッハ・コレギウムムジクム (楽団)英国室内管弦楽団
(1980年) (1974年)
32~34.オルガン協奏曲全集 36~37.オラトリオ≪セメレ≫
(オルガン)イヴァン・ソコル ディアツ、デラー、アームストロング、ワッツ
(指揮)ボーダン・ヴァルカル テア、フリート、パルマー
(楽団)スロヴァキア室内楽団 (指揮)ヨハネス・ソマリー
(?年) (楽団)英国室内管弦楽団
(1973年)
35.フルートソナタ集(8曲)
(フルート)ステファン・プレストン 38~40.オラトリオ≪イェフタ≫
(楽団)レコール・ドルフィー ヤング、ローレンソン、ワッツ、グレスト
(1991年) (指揮)ヨハネス・ソマリー
(楽団)英国室内管弦楽団
36.ヴァイオリンソナタ集(6曲) (1969年)
オーボエソナタ集(3曲)
(楽団)レコール・ドルフィー (特典DVD)オラトリオ≪メサイア≫
(1991年) ドーソン、サマーズ、エインズリー、マイルズ
(演奏)シュテファン・クレオベリー
37~38.トリオソナタ集
(楽団)レコール・ドルフィー
(1991年)
39.
…すんません、旧全集の39枚目が棚のどっかに入っちゃっててこの表を完成できない。
早急に見つけます。
しかし、表をつくってて気づいたんですが、最初「2/3が先のシリーズと同じままだ」と書いたんですが、実は40枚中の26枚が入れ替わってたんですね。驚いた(笑)
(※注;≪セメレ≫は今回新しく加わったものですが、実は旧マスターワークスの半年ぐらい前に発売されたブリリアントの『ヘンデルオラトリオ集』(8枚組)に入っていた物と同じです。私はこれも名古屋のHMVで買ったにゃー)
とりわけ驚いたのは、≪イェフタ≫が新しくなっていたこと。いやー、私は旧ブリリアントのイェフタもソマリーだと思ってたよ。(一般にソマリーは穏健すぎて人気がないけど、わたしはそこそこ好き)。新ソマリーは、レリ・グリストも加わっているそうだし、さっそく聞いてみよう。(グリストは宇野某氏が絶賛していた
![](https://blogimg.goo.ne.jp/img_emoji/face_keibetsu.gif)
一覧して気づくのは、旧全集に含まれていた珍しい作品が一掃されてる。しかもオペラが皆無になってる。ヘンデルはオペラ作曲家として歴史に価値のある人だったというのに、これは一体どういうことでしょう。
しかし一方で、イタリア時代のカンタータが素晴らしい素晴らしいヴィターレの物に変わっていたり、≪復活≫や≪アチ、ガラテアとポリフェーモ≫がわざわざ収録されていたり、新しいこのシリーズには明らかに明確な意図がある。
天才ヘンデル様は、若い頃ほどすばらしいからなー、うんうん。どうせヘンデルの代表作を網羅しようとしたら、40枚ぐらいじゃとうてい足りないからな。
皆さん、このシリーズは買いですよ! (オペラ以外のヘンデル全集として)。安いし。
さてさて、HMVのマルチバイで買った、あと2点。
≪ヴィヴァルディ・マスターワークス≫
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/43/cd/7bdc29cc568a7366f253c077f1319b8c.jpg)
「ヘンデルのマスターワークスが再発されたなら、もしかしてヴィヴァルディも…」と思って検索して見つけた作品。
残念ながら、ブリリアント社じゃなくて、デッカ製。28枚組。
HMV特価で7931円(HMV定価は11330円)
「28枚か、(旧ブリリアントの40枚組と較べて)少ないな」と思ったのですが、膨大な数のヴィヴァルディの作品の中から、「作品番号付き」の作品を中心に集めた撰集です。
すなわち、「作品番号付きのヴィヴァルディの作品」とは、生前に彼が出版して世に問うた作品のことでありまして、(現在作品番号として振られているRV番号とは別の物です)、数で言ったら彼の全作品の10分の1ぐらいに過ぎないです。ヴィヴァルディは出版しなかった私的な機会の作品の中にステキな物が多いので侮れないのですが、一方で、有名な『四季』とか『調和の霊感』とか『フルート協奏曲集』とかはちゃんと出版された作品なんですよね。
もちろんわたくしも、作品3『調和の霊感』とか作品4『ラ・ストラヴァガンツァ』とか作品8『和声と創意の試み』、作品9『ラ・チェトラ』なんかは持ってましたが、作品1(全12曲)とか作品2(全12曲)とか、作品5(全12曲)とか作品6(全12曲)とか、いくらCD屋で捜しても見つからないので、半ば飢えた状態になっておりました。