次郎長氏が10月10日に出した御本の記念の応募者全員プレゼントで、「裏ラーメンマップ静岡」というのを貰いました。素晴らしい。アンケートの中で御本の「掲載数」だけマイナス評価を付けて出したんですが(だって静岡全体で70店舗じゃ少なすぎる)、裏マップではさらに○○項目が追加されているのです。中でも、私が「伊豆で一番美味しい」と思っている伊東の吉田家が御本で抜けていることに愕然としたのですが、「裏」にはちゃんと取り上げられていたのでした。とにかく次郎長氏の真骨頂は誰も取り上げないようなお店を精力的に巡り続けていることだと思うので、今後も何かやってくださることでしょう。
たった数行の他愛のない感想を書いて送ったのですが、次郎長さんからとても丁寧な返事が来てびっくりしたのでした。たくさん応募者があったでしょうに、大変なことだ。とりあえず私の遠い将来の次の課題は、この本で特集の組まれていた「朝ラーメン」です。
◎10月19日 麺屋 海老蔵(半田町)
三ヶ月ほど前に私のお店に新しいお姉さんが来まして、この人がまた幾多の死線をくぐり抜けてきている魅力的な人だったのです。
で、たくさんのラーメンを食べているそうで、一番好きなのは海老蔵だっていうんで、興味を持った。海老蔵はなかなかの有名店ですが、ネット上では微妙な評価しか聞こえてこないのです。いわく「味がぼんやりしている」とか、「スープはよいが全体のバランスが」とか、「何がしたいのか良く分からない」とかとかとか。海老蔵の悪口はいくらでも見付けることができますので、捜してみてネ。しかしこの人は「美味しい」と言う。
私はこの海老蔵がどこにあるのかを知らなくて、しばらく前にひょんな事から天日地鶏を見付けた時、そこから5分のところに海老蔵も偶然見付けた。こ、ここは、、、 なんでこんな所にあるんでしょう? 浜松医大の近く。…それから半月、初めての訪問。
メニュは券売機で。「白」と「黒」と「赤」から選ぶようになっています。
取りあえず、黒のチャーシューメンで。900円。
「味がぼんやりしている」「工夫はされている」との前評から、「いろいろ入っているけど中で拡散している淡くて複雑な味なんだろうな」とイメージしながら一口目をすすったのですが、ななななななななんだこれえ。思いっ切り力強い味です。薄らボンクラなどではとんでもないまとまった力強さ。普段は表面に漂っていることの多いマー油も、スープの中に見事に混じり合っています。一口目が美味しいラーメン。これはとても好きです。麺も喰い手のある好きなタイプ。
チャーシュウはきわめて独特です。やたらと長いのが4枚。囓ると、とても弾力のある生々しい歯応える美味しいチャーシューだったんですが、2枚目を平らげる頃には油っぽい味がしんどくなってきた。これ、ボリュームがありすぎますよ。一枚で良いです。次来た時はチャーシューメンじゃないのにしましょう。全体的に圧倒感があるので、「最後まで食べるのが辛い」という意見も分かる気がします。あくまで「一口目がおいしい濃いラーメン」ということで。なお、店名になっている「エビ油」ですが、一生懸命嗅ぎ分けようとしたのですが、私のバカ鼻には分かったような分からないような感じでした。
店長は人のよさそうな雰囲気の眼鏡の人。店員は2人の若いおねーさん。厨房は見晴らしがとても良くて、ラーメンが作られていく様子をじっと眺めている事が出来ました。そういう造りになっているので熱い眼差しで見つめていても不自然じゃない感じ。店長さんの身振りが見応えのあるものでした。
◎10月17日 次男坊(浜北大橋通り)
あんまりいい評判を聞かないんですけど、夜11時半までやっていてありがたいので(近くのむつみ屋は11時)、どんな感じかなーと思って。
まず入ってみて、店員が年配のおばゃんとその娘らしい(?)女の子しかいなかったので、店名からむさいおっさんがやっていると思い込んでいた私は呆然とした。
豚骨のチャーシューメン、800円。
紅生姜はアレだけど思ったより良い見た目じゃないですか。表面にかかっている粉はナニ?と思いましたが、おそらくニンニクチップをさらに砕いたものでしょうね。味もまあまあ普通。一口目がやっぱりインパクトは弱かったのですが、最後まで楽しんでいただけた。通っていたらクセになりそうなぐらいだとは思います。
面白かったのは壁に、「当店オリジナルメニュー」とあってそこに「醤油ラーメン」と「味噌ラーメン」が書かれていたこと。醤油と味噌がオリジナルになるって、いったいどんな店やねん。メニューを見ると「くまごろうグループ」と書いてあった。チェーン店だったんですか。くまごろうグループは「くまごろう」が約20店舗、「次男坊」が約10店舗、「味千」が6店舗。三河を中心に大阪、長野の辺りまで展開しているそれなりの大グループだったのでした。知らなかったです。で、おもしろかったのが、ちょっと分かりづらくて申し訳ないのですが一番上の店舗の外観写真。看板の中央の怒っているおっさんは「次男坊」なんですが、より大きい右側の女の子が「味千」のマスコットキャラクター「味千ちゃん」ですって。
◎10月16日 藤龍(イオン市野)
浜松インターの近くにあるイオン市野へ行ってみました。市野(いちの)町の方が私の自宅に近いんですが、なぜだか私はイオン志都呂の方にしか行ったことがなかったのです。いやーー、「志都呂の方が若干大きい」と聞いていましたが、市野に来てびっくりしました。なんだこの施設。やたらと駐車場に入るまでが複雑で、施設内も何が何やらで、さらに帰る時にもぐるぐる廻らされて出たおかげですっかり方角が分からなくなるほどでした。四方どちらを見渡しても同じ景色。田舎にあるからこそ志都呂の方が分かりやすいんですね。というわけで一回行っただけではイオン市野は謎の施設。
さて藤龍。ここは「横浜豚骨醤油ラーメン」を名乗っているというのです。
とんこつスペシャル、770円。なんだこの安さは。葱と海苔と玉子とチャーシューが増量されています。
注文時、やたらとキレイな店員さんに「好みがありますか?」と聞かれたので「えっ!?」と言ったら「濃さとか油とか硬さとか選べるんですよ」と言われた。いや、あまりに美人の人だったからどきまぎしてしまって。貴女にはらーめんは相応しくない。ついでに言うとラーメン茹でてるにーちゃんもやたらとキリッとしてた。結局(いつも通り)「全部ふつーで」と答えましたけど、でも家系なんだなーと思った。
期待が高まったひとくちめ。む!? わたくしの家系の理想型は昔下田にあった宝来家と伊東の吉田家なのです。それらにくらべると一口目のインパクトが、、、薄い。しかし、ときおり家系っぽい匂いが鼻に攻めてきて意外と仕舞いまで楽しむことが出来ました。なかなかうまいよ。一口目より最後の一口が抜群に美味い。また来よう。次来る機会があったら「味濃い目」で行ってみたいと思います。それにしてもネギは邪魔でした。私にはラーメンに葱は不要だ。ワカメも要らねー。次はキャベツにしようっと。茹でですけど。
麺がこのようなやや平べったい形のちぢれ麺。虚を突かれましたけど、もっちりしていてとても好みでした。浜松にはこの手のが少ないんですよー。
◎10月14日 福太郎(浜松西インター近く)今日こそ海老蔵へ行こうとカレンダーを確認したら定休日。がっくり。
では市野のイオンにでも行こうと車を走らせたんですが、この店の前を通りがかったらふらふらと入ってしまいました。2度目の訪問。
お昼のランチ、日替わりランチセットで662円。正油味で。
福太郎は浜松近辺に10店舗ほどある福ちゃんグループのひとつですが、店長が無愛想なことと店内があまり清潔でないこと、なのにそれなりに美味しいことで有名です(笑) うん、ふつうにおいしい
ミニ天津丼が付いているのですが、どこがミニじゃいって感じです。美味しかったけど食べきれずに半分残してしまいました。もったいない。
◎10月12日 土蔵(どら)(大柳町)
この日は、滅多に行かない浜松市の南区へ。
土蔵と書いて「どら」。ラーメンと西安飲茶のお店だそうです。かなり辺鄙なところにありましたぞ。5時前後でしたが、私以外に客はおらず、とても心配になってきてしまいました。立地って大事よね。(←余計なお世話です)。店内はかなりオシャレで3人いたにーちゃんもみんな格好良く、無言で黙々と働いていました。本などには「若い女性にも大人気」とかあったけどさもありなん。
「くせになる! やみつき醤油ラーメン」(700円)にチャーシュー(250円)をトッピング。
見た目は上のような感じで背脂がまたたくさん浮いているのですが(チャーシューが沈んでしまって全然見えませんね)、こっ、これはっ、これはウマイ。スープの感覚は数日前に食べた響き屋に似た感じなのですが、醤油の味がより強く固まって中央にデンと存在しているのです。このまとまった味はすごく大好き。
麺はこんな感じ。細手ですが噛みごたえのある麺で、これはこれで好み。
チャーシューはこんな感じ。これは食べ慣れない味(赤身?)で、戸惑った。