オセンタルカの太陽帝国

私的設定では遠州地方はだらハッパ文化圏
信州がドラゴンパスで
柏崎辺りが聖ファラオの国と思ってます

北になし南になしてけふいくか富士の麓をめぐりきぬらむ。

2016年06月11日 10時22分30秒 | 今週の気になる人

これは次回予告。ちゃんと書き切れるかな。(まだ私はあきらめてはいませんぞ)



5月の初めに行った富士山旅行の日記の続き。
そこから再び静岡県に入り、御殿場口五合目の「太郎坊」へ向かいました。





御殿場口の新五合目あたりの地名を“太郎坊”と言います。
太郎坊とは天狗界では最高位の棟梁の名前。
“天狗の御山”大富士山でも太郎坊の名が付いた地名は他には無いのですから、ここには何か太郎坊天狗にまつわるなにかが有ったと言うことでしょうか?
…というとそんなことでもなく。


<太郎坊洞門>

御殿場口が開かれたのは明治16年で、神話時代にさかのぼる他のルートに較べると断然に新しい。「女子供にも簡単に登れる歩きやすいルートを」という時代の要請があったらしく、その道を造ったのは伴野佐吉という地元の人ですが、富士宮口や吉田口からは既得権益の無法な侵害だと弾劾する妨害運動もあったという。明治22年に東海道線が開通すると、駅(御殿場駅)から近い登山口としてとても賑わったそうです。“太郎坊”はこの頃つけられた地名のようです。
もともと須走口に太郎坊を祀った小祠があり、それをここにも勧請したのだそうです。ところが車社会になると逆に、御殿場ルートは「最も歩く距離が長い」として人気が無くなり、御殿場口の太郎坊祠はどこにあるのかわからなくなり、もともとの須走口の太郎坊祠もいつのまにか無くなっていたそうです。(悲しい)



富士山の「太郎坊」といえば有名なのが、小惑星の「太郎坊」
太郎坊は京都の太郎坊と富士山の太郎坊と2つがあるのですけど、“小惑星”の太郎坊は富士山の太郎坊の方を指すらしい。宇宙の中の太郎坊を発見したのは日本でも有数のコメットハンターとして知られる小林隆男氏。(1994年)
星の名前で天狗の名が付いているのは太郎坊だけ!!

…と言おうとしたけど、そのものずばり“高尾天狗”という名前の小惑星も他にありました。(1995年、平沢正規・鈴木正平)。小惑星“崇徳”というのもあるな。(1987、浦田武命名)


小惑星・太郎坊(想像図)。
太郎坊(トゥ・ラォ・ルァオ・ボァー)とは勝利の塔の最下層で訪問者を待ち続けている獣の名前です。

小惑星というのは発見されているだけで33万個もあるそうで、命名されているのはその0.0001%程度。小惑星“太郎坊”は火星と木星の間にある小惑星のひとつだそうですが、分かっているのは名前だけで、大きさとか形とか地下埋蔵物とかどんな未解析宇宙生命体がいるのかというのはまったく明らかにはなっていないみたいです。そもそも小惑星の命名というのは発見者の自由で、日本人は小惑星の発見が得意な民族だそうで、名人の中には小惑星“イザナミ”とか小惑星“スサノオ”とか小惑星“アマノウズメ”とか小惑星“サルタヒコ”とか神話にちなむ命名を積極的に進めている人(浦田武)もいれば、小惑星“清盛”とか小惑星“頼朝”とか小惑星“頼政”とか小惑星“池禅尼”とか平家物語関係の命名に熱心にこころがけている人(浦田武)もあれば、小惑星“ダイダラボッチ”とか小惑星“座敷童”とか小惑星“チェシャ猫”とか小惑星“ひろくん”とか妖怪関連の命名に熱心にいそしんでいる人(浦田武)もいる。(……あれ?)

太郎坊の発見者である小林隆男氏は「日本で最も多数の小惑星を発見した男」として有名だそうで、当然その命名数も多いのですけど、この人の場合は「その星を発見した場所」で命名している場合がほとんどで、厳密には「天狗の名を付けようと思って“太郎坊”とした」のではないのでしょうが、天狗にちなんた場所で小惑星が発見されて“太郎坊”と名が付けられたと言う経緯は、「広大な宇宙空間に天狗の星がプカプカ浮いている」という事実としては決して揺るがないわけだ。
要は、御殿場の太郎坊は広大な宇宙に浮かぶ星と天狗と神話と精神と真空と空と夜と雪と山頂を眺めるのに最も適した場所だということだ。
富士山ブームが盛んになったここ2、3年でも登山者は御殿場口を避ける傾向があるため、ここは喧噪とはほど遠く、だから逆に「星と夜空の愛好家」はここに集ってよなよな怪しい儀式を行う傾向にあるんですって。



私の行ったのはゴールデンウィーク周辺の頃で、多くも無く少なくも無い数の車が太郎坊の駐車場に停まっていたのですが、言うまでも無くゴールデンウィークは富士山登山にはオフの時期。登山は禁じられています。この人達は何のためにここに来ているのか? といったら間違いなく星空の観察なのでしょうな。(まだ明るいけど)。三尺坊、八尺坊、十二尺坊も見つけて欲しい。

コメント
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