オセンタルカの太陽帝国

私的設定では遠州地方はだらハッパ文化圏
信州がドラゴンパスで
柏崎辺りが聖ファラオの国と思ってます

このアナランド野郎!

2019年09月16日 02時20分42秒 | 地図マニア!

≪「旧世界」の地図≫

(※拡大)

なかなか日記を更新しなくてすみません。日常に潤いがなさすぎて書く事がありません。
「これではいかん!」と思って、『ソーサリー・キャンペーン』(書苑新社)が刊行されたのを記念してInkarnateで「旧世界」の地図を描き始めたのですが、思いのほか手間で2ヵ月ぐらいかかってしまいました。(でも時間をかけただけあって、自分的になかなか満足できる出来となった)。 細かいところに字がたくさんで、見づらくてすみません。わたくしは空白地に対して脅迫観念があり(嘘)、みっちり詰め込まれた物が好きなのです。

前にも言ったかと思いますが、「架空世界を描く」っていうのは、いかに「思わせぶりな部分を散りばめられるか」という事だと思います。FFシリーズの設定資料集『タイタン』が出版されたのは私が一回目の成人を迎えた頃でしたが、その頃の私は「旧世界」に対して「なんで大陸なのに6つしか国がないねん」とげんなりした気持ちをもった。若かった。地図愛好家としては、「大陸」と名乗るのだったら少なくとも(都市国家を含めて)147ぐらいは国が無くてはならない。6つしかないなんて! この「旧世界」って九州よりも狭いんじゃないの?
・・・でもそのうちやがて、「旧世界」は航海がさかんで「クール大陸」や「アランシア大陸」に容易に行ける事を知って、「ま、いいか」と思うようになりました。FF作品の主要舞台はアランシアですし、「旧世界」の主役は、実は6つの文明国家じゃなくて「さいはての荒れ果てた場所カーカバード」でしたからね!

「旧世界」についてのちゃんとした資料は、(日本語で読める物としては)、『ソーサリー!』の四部作(カーカバードが舞台)と、ギャランタリア国で巻き起こった大惨事を題材とした『魔術師タンタロンの十二の難題』の2つしかありません。(これに派生した『タンタロンの立方体』という本もあるのですが、これは地図史料としてはほとんど役に立ちません)。なので、「旧世界」について各国の地図の情報密度にははなはだしい偏りがあります。
実は日本で出版された商品は本国作品のごく一部で、聖所エゲレス国では日本語商品の三倍の本があり、旧世界を舞台にした作品も少なからずあります。「ラドルストーン国」はジョナサン・グリーンなのかな。モーリスタティアは前人未踏の霧封の大山塊かと思っていましたら、この中には文明的な吸血鬼の王国がいくつかあるそうですよ。(『タイタン』でモーリステシアを一つの国扱いしているので不思議に思っていました)。同人サイトでそれらの日本語訳に取り組んでいる方もおられますが入手困難なので、今回作った地図については結局私が現在持っている本だけで地図を構成するしかありません。ただ、おそらく近いうちに、公式に全ての日本語訳を出そうという流れが出てくるのではないかという気が少しだけしております。・・・それには小説『トロール牙峠戦争』がちゃんと売れ、『ヒーローズコンパニオン』が予定通り出版され、30年来の待望である『ブラックサンド!』の出版の計画にまで達するという所にまでこぎ着けるという難題を乗り越えないといけませんけどね。

でもいいのです、「旧世界」の主人公はカーカバードのマンパン宮廷におけるヤンキー(アナランドの下半身野郎)ですからね、今のところはカーカバードの部分さえしっかりしていれば。カーカバードは“法律に詳しい”ラドルストーンとか“戦争ばかりしかけまくる”ブライス国とは全くの無縁の、混乱しているがゆえに天国的な場所なんです。

カーカバード拡大

うーーん、見づらい。 さらに拡大。

これでも入らない地名があって、泣く泣く削ったんです。でもやっぱり見づらいし、カーカバードは地図で描くとめちゃくちゃ魅力的で起伏に富んだ場所であるはずだ。そのうち改めてこの部分の拡大図を描き直したいです。カーレから見るとアヴァンティ森はきっちり真東にあるはずなんですけど、この地図ではそれが正確に描けなかった。スナッタの森はもっと広大で真っ暗で邪悪なはず(猫がたくさん棲んでいる)。イルクララ湖やヴィシュラミ沼はもうちょっと南にあってどーんと私の前に立ちはだかっていてもいい。ダドゥー・ヤドーとかダドゥー・リーって何?(語られている資料は無い)

「ガランタリア国」を描くにあたって、「できるだけ狭い国に見えるようにしよう」と試みました。
(『魔術師タンタロンの難題』に描かれる王国は、まるで箱庭のようなこじんまりとした美しい国なのです)
同じ箱庭国である伊豆くらいに小さくてギャラントな国として形容したい。
でもムリでした。
いろいろと詰め込まれているので、どうしても地図の中でこれぐらいの面積を占めてしまいます。
(設定集『タイタン』では逆に、ガランタリアは広すぎるぐらい広くてもいいというように描かれています)
「ガランタリア」なのか「ギャランタリア」なのか、「カーカバード」なのか「カクハバード」なのか、どっちが正しいのか愛好家は好む議論だと思いますが、「ブロントサウルス好き」としては「先に発表された命名の方が有効である」説を採ってしまいがちなので、「ギャランタリア」、「カクハバード」の方が馴染みがあるのですけど、一方でFFに関してのみは浅羽莢子女史の訳を最上に置きたいという雑念も働いてしまいますので、、 「カーカバード」も実は捨てがたい。「山賤(やまがつ)」とか「粘液獣」とか「やつし」とか「夜歩き」とか好きですから。
「ギャランタリア」は「優美な国」としたかったからの命名でしょうから「ぎゃらんたりあ(Gallantaria)」でいいと思うのですが、この初出は1985年の安藤由紀子訳(『魔法使いの丘』)でしょうか。それが1987年の『魔術師タンタロン』(柿沼瑛子訳)では既に「ガランタリア」になっている。一方で、“霧峰山脈”と異称が与えられている「モーリステシア」は、『ソーサリー!』と『魔術師タンタロンの12の難題』ではともに「モーリスタティア」なんですよね。モーリスタティアは原語で「Mauristatia」ですから、英語に不自由なわたくしはどうしてこれが「モーリステシア」になるのかわからず、なんなら(「シャア専用オーリス」より「アウラングゼーブ・シャー専用アウリス」派ですから)「マウリスタチア」でも良いと思うのですが、肝心なのは「カクハバード」です。「カクハバード」は「Kakhabad」。・・・カクハバッド、、、(かくもとても(=ハッ!)悪い土地の意)、、、(←私は英語が不自由)、、、 バグダッドがバグダードが正しいってやつですね。ナイアーラトテップがナイアルラトホテプになったり本美之須がホンビノス貝になったりするのと同じで、異文化っぽい不思議な響きをただおいしそうに書いただけなのですから、どれが正しいとかいうのではなく(どれを選択すべしというのでもなく)、場面に応じて両方を混在しておもしろがって使うべき(30年も愛好されている作品なのだからそれが許される)なのかもしれませんね。
“霧峰山脈”の異称は指輪物語の“霧降り山脈”と似せてあるのかと思っていましたけど、指輪物語の「霧降り山脈」は「Misty Mountains」で、FFの「霧峰山脈」は「Cloudcap Mountains」なんですね。全然違う。“雲被り山脈”じゃん。日本語ならではの漢字遊び。でも日本にはそもそも「霧ヶ峰(ColdCool;Kill-kami-mine)」があるので、それっぽい山をどんな風に呼んでも、そんなに違和感は無いのでした。

タイタン世界は地図の狭さ以上に歴史も凝縮されている世界です。
タイタンで「暦」が始まったのは「神々の戦争」のクライマックスに「死」の神の策略にはまった“策謀の神”ロガーンがどこぞから「時」を持ち帰ったから。時が始まると即座に元旦の夜には(※このあたり根拠無し)善の神々が勝利して「神々の戦争」は終結したのですが、それから数世紀は人類は逼塞し、旧暦1000年頃に「一の大陸」が分裂して3つ(アランシア、旧世界、クール)になって、それから旧暦1500年頃になって現生人類の積極的な活躍が始まる。旧暦は1999年に終了し、混沌が大挙して攻めてきた“魔法大戦”に勝利したことを記念して新暦(AC=混沌後)が開始。現在はAC284年です。
要は、人類の歴史は神々に庇護されていた頃からも数えて2300年ぐらいしかないんです。
本当の地球の人類史には400万年の歴史があり、エジプトの古代王国がさまざまな蓄積を経て第1王朝がBC3100年頃に成立したのと比べても、あまりにも短い。
まあ、ギリシャ神話を創造していたギリシャ人は自分たちがいる100年ぐらい前にゼウスとかタンタロスとかアトラスとかいたと考えていただろうから、それに近いのか。
そんな中で、「ガランタリア」の建国は今から800年ぐらい前だと語られています。
旧暦1000年頃(現在から1300年前)には「アトランティス」とか「タララク」とか「ケリオス」とかいう旧人類の伝説的な国があったのですが現存しておらず、おそらく現続している国で最も古い国だとされているのが「ガランタリア国」だと思います。(旧暦1430年に都市建設。王国となるのは1498年)。

コメント
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