オセンタルカの太陽帝国

私的設定では遠州地方はだらハッパ文化圏
信州がドラゴンパスで
柏崎辺りが聖ファラオの国と思ってます

セミの前世は人である。

2024年07月24日 23時28分17秒 | ラーメン

ウォットに行ったらヤマトメリベがいました! でかいなあ。
最大50cmにもなるのにウミウシ(※基本ちっさい)なんですって。「メリベ」とはラテン語で、ギリシャ神話の海の精霊(オケアニス)のひとりであるメリボイアにちなんでいるのだそうです。
ひどく激しく泳ぎ回る生物で、動くごとに形が変わって、眺めているのが楽しいです。

この口のことを「頭巾」と言うのですけど(口なのだが)、「オオグチボヤと似ている」と思うのですけどあれとは生物の種類が違う(←ホヤ)のだそうです。写真には写ってませんけど、海牛の名の語源である2本の牛の角(小さい)がしっかりあります。水槽の中のにおいは嗅げませんが、なぜか柑橘類の香りがするそうです。どの柑橘? ユズかな? カボスかな? 大きいからザボン(※長崎名物)かも。

 

 

◎7月29日 美味中華そばぎょうざ浅草軒分店 (舞阪町)

ニッポン城めぐりの夏休みイベントのせいで、毎日35kmドライブしないといけない週間です。
浜北大橋にある私の家から、国道1号まで南下して舞阪まで行き、そこから適当に寄り道しながら帰ると丁度良い距離になります。でも毎日はしんどい。あと2日です。(これが3ヵ月に一回ぐらいあるんですよねこのアプリ。今回は『四国役』というイベントで豊臣秀吉 vs 長宗我部元親で、私は長宗我部方ですがおそらく負け戦さだし、しんどいしんどい)

「いつも行列ができている」と聞いていて、「夏休みだしな」と覚悟して行ったのですが、開店15分前についたら行列はありませんでした。店に入ると5卓ある席の3つが埋まっている程度。ていうかこのお店は開店時間(11:00)以前に開店してるのかい。11時を過ぎると次々とお客さんが入ってきます。テーブル席しかないので普通に見知らぬ人と相席になります。
中華そばチャーシューを注文。1050円。
浅草軒には私は10年ぐらい前に来て「うまい」と言ったんですけど、このブログを見返してもどこにもその時の日記がありませんでした。あれ? そもそも私は伊豆に住んでいた頃に次郎長さんによってこのお店のことを(名前だけ)知っていた記憶があります。浅草軒本店は十数年前まで今のザザのあたりにあったそうですが、高校生時代よく町中まで(チャリで本屋に)通っていた私も、見た覚えが全く無いんですよね。(イトーヨーカドー浜松店も見たことがない)。でも有楽街のみやひろの本店では食べたことがありましたよ。近くに今は亡きサブウェイもありましたよね。わたし、サブウェイってあのお店でしか食べたことないや。舞阪と浅草の似た所も考えてみよう。

素朴な見た目でうまい。これがここのラーメンの特徴。

レンゲにすくったこの写真からはこのスープの神髄はまったくわからないもので、次郎長さんはこういうのを「遠州系ラーメン」と称していたっけ。鶏ガラ主体のスープに豚ガラのダシを少し強めに効かせることが特長。でもそれって別に珍しいことではないんでは?と当時の私も思っておりました。さらに豚ガラ醤油と豚骨醤油がどうして違うものになるのか、料理にうとい私にはよく分かりません。(※参考までに浜松市公式ホームページに書いてある定義。しょうゆラーメンかどうかはどうでもいいみたい)

ただの正油ラーメンというよりかは少し図太い味がする。麺はやや黄色い固みのない麺で、噛み切りながら口に含むとスープの味に押し上げられながら口の中に柔らかくブワッと広がる感じ。まことにおいしうございます。
チャーシューも味が薄くて硬みがあるのだが、脂身部分もしっかりあるもの。これがスープと一種に口でもぐもぐすると、抜群に美味しいのです。なんだこの魔法のようなスープ。実はこのスープは一口目が一番うまいタイプで、以降はレンゲで掬えば掬うほど存在感を薄くしていくような感じの物だったのですが、このように麺とチャーシューと一緒に口に運ぶときだけ、輝きを主張しだす。
中華そばが750円で、トッピングチャーシューが+350円って壁に貼ってあったのですが、帰るとき請求されたのは1050円でした。なぜ? それとは別に「お持ち帰りチャーシューが300円」って書いてありました。でもこれ、このラーメンのスープじゃないと真価を万全に出せないんじゃないか。スーパーで売ってる焼豚のような味付けにしちゃったらちょっと違うかなあ、と思ってあきらめました。にしても、お見事なチャーシューでした。

 

◎7月26日 つけ麺らーめん7福神壱 (小池町)

8訪目。「また甘々娘のラーメン食べたいな」と思って来てみました。でも森町ラーメン、もう終了?してたらしくありませんでした。残念。なのでまだ食べたことのなかったみそらーめんのチャーシューメンを注文してみました。920円。

ワオ、うまい。
実はこの朝、夜食(パン)を食べ過ぎてておなかが全然空いていなかったのです。なのに満腹なのに全然苦もなくペロリと食べられるのが7福神さんのすごいところ。刀神ヤーナファル・ターニルズ(毘沙門さん)の御加護があるのでしょう。このミソ、つい最近どこかで食べたのと似たような風味があるのですけど、どこでしたっけ?(※まる十八さんではない)。
刀身が厚すぎも無い味のある味噌で、ちょっとだけ辛めな。切っ先はそこそこ尖ってるが刺突は全然重用視していない。小回りが利いて振り回したら威力もありそうな耽美な曲刀感がしますよね。(※私の脳に浮かんだのは半月刀でなくて曲がった小長鉈のような・・・)。美味しいです。

チャーシューも味は淡めで厚みもないのですが、頴娃のように広くて、それによる噛み手があるので、いつもおいしいと感じます。ごちそうさまでした。

 

◎7月24日 旨麺とんこつ坊屋 (馬郡町)

信州駒ヶ根で名物ソースカツ丼を食べそびれてしまったわけですが、「いいもん浜松にははやたろうがあるし」と思って帰ってきたわけです。数あるはやたろうの中で坊屋を私は個人的に佐鳴台本店に次いでおいしいお店、と認定していたわけですが、それって10年も前の話ですので、今はどうなんだろう?と思って久しぶりに来てみたわけでした。

坊屋チャーシューメン(1160円)にソースカツ丼(380円)のセット。

やっぱり坊屋はうまい。胡椒と塩とこしょうとペッパーの味が非常に強いとんこつスープなのですが、にもかかわらずまろやか。

トンカツも「よくこんなジャストなサイズを」と思う大きくもなく小さくもない良い見た目で、脂部分が少なくラーメンと合わせて食べることを第一に考えて調理されている・・・ と書こうとしたけど、3分の1ぐらい食べた所で「こんなに食えるかぁ!」と私は思った。(胃が小さいのです)。頑張って食べましたけどね、チャーシュー増量と組み合わせるのは危険です。チャーシューは「切りたてチャーシュー」と書いてありましたが、硬めで脂身の少ない食べやすい種類で、これは助かりました。
ソースカツのソースはすっぱ味が強い物で、後半これが染みこんだご飯を苦しみながら食べていても、胡椒とんこつの味と決して衝突しなかったことが、食べ終えられた勝因です。良くできてるな。その後半日腹具合に苦しみましたけど。おいしゅうございました。

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私の死は3年秘せよ。

2024年07月08日 21時10分49秒 |   南北朝

ことしの私の夏休みです。
4年前の大雨が降った翌日に、宗良親王巡りをしに天竜川をさかのぼる旅をしたんですね。()。でもやはりいつもの私の怠惰で、旅行記を結局完成させることができなかった。あのあと浪合村の御所桜と治部坂峠(この治部とは石田三成のことではなくて南軍ゆかりの人物だという)から、諏訪氏の拠点・高遠城まで行って、宗良親王の位牌と木像のある常福寺と北条時行の籠もった大徳王寺城、そこから分杭峠を通って大鹿村に戻り、駿木城と香坂高宗のお墓を探し回ったんですよ。残念です。まあ写真は全部残っているのでまた語ることもあるだろう。

今回は4年経って、「心残りだったもの」を確認しにいく旅です。

水窪町青崩れ峠手前の瑟平太郎の墓。4年前は豪雨で水窪川が逆巻いていて身の危険を感じたが、本日は快晴で猛暑。しっぺいちゃんは相変わらず可愛いですね。山ビルの記憶にいまだに怖気立つ大野田神社は今回素通り。遠山郷から大鹿村に通ずる蛇洞(じゃぼら)林道(地蔵峠)はまだ通行止めでした。ここ10年以上前から通れないんですけど、直す気は無いんでしょうか。(不便で仕方ないんですけど)
前回と同じく喬木村・豊丘村・小渋ダムを通って大鹿村へ。

『道の駅歌舞伎の里大鹿』にて鹿のステーキ定食、1500円。これ前回食べたとき無茶苦茶旨くて夢に出てくるほどだったんです。なんと、4年前から100円上がっただけ。

おっちゃんが薦めてくれたカツ丼も食べてみました。・・・と言おうとしたんですが、この道の駅には2つのレストランが隣り合っていて、片方には「そば屋の煮カツ丼」があってもう片方には「伊那谷名物ソースカツ丼」がある。あれ?おっちゃんが「世界が変わるぞ」と言ってくれたカツ丼はどっちだっけ?
ソースカツ丼も私は嫌いではないけど、気分で卵とじの方のカツ丼(900円)を注文してみました。とじられまくっていますね。

なるほど。肉の本体の部分が柔らかすぎる気がしないでも無いが、脂身のところが弾力があって味がにじみ出してきて、厚いから食いでがあります。うまいぞヘルシーポークみつい。ところがカツを片付けてから鹿肉の方に取りかかりますと、一口目は血が滴り堅さと弾力が素晴かったイーティング・ディアが、火が通るとレバーみたいな食感と臭いになったように感じてしまった。あれ?こんなのだっけ? まあ、こういうのが地冷えの味わいってものなのでしょう。

さて、今回大鹿村まで来たのは、前回大雨で崖崩れをしてしまっていた「御所平」が今どうなっているのかを確かめるためです。大河原の御所平は、宗良親王がその生涯で最も長い30年間を過ごした場所。聖地。あの道路は4年経って復旧されているのでしょうか。ネットで調べてもさっぱり分からないので。
ところが道の駅に道路状況の案内板があって、

御所平は通行止めって書いてありました。行く前に結果が分かっちゃったい。
というか大鹿村って山の奥の僻地にあるのに、ここに至る東西南北の4つの道(蛇洞林道・分杭峠・御所平・小渋川)のうち3つが通れなくなっているっていうのは凄いですね。※でもこれを見ますと、分杭峠は半年前に通ったとき(←甲斐と諏訪と上田にお城集めに行った)通行止めだったんですけど、もう通れるようになっているのかな。

でもせっかくなので、前回私が非常に難儀した、あの崖崩れをこの目で見に行くことにします。せっかく来たので。
4年も通れなくなっている道なので、道の草木の繁茂と枝の折れ具合が凄い。道路に木の枝が張り出していて、私の愛車の両側がこすれるこすれる。しかし! 前回バリケードがあって通れずそこから2km歩きに歩いた場所まで来ると今日はそこに閉鎖柵がありません。おお、これ先まで進めるぞ。道路は非常に危険になっていましたが(木の枝が)、行けるところまで行こうと頑張って進んだら、崖崩れのところまで車で行けちゃいました。なんと!

さずがにこの先は進めないのだろう、と思ったら、放置されているように見えながらこの崩壊箇所の下の護岸はちゃんとされてあるし、地面に見える場所はモルタルが吹き付けてってもう崩れないようにしてあるし、歩きやすいように道と階段が作ってあります。

ここから御所平までは200mです。
つまり、「宗良親王の聖地」御所平は通行止めだけれど、そのすぐ手前まで車で行けて、御所平には歩いて行ける状態になっているということです。(だれも来ないのでしょうけど)

大河原御所を復元した御所造りの木造建築も、4年経った今も健在でホッとしました。でも屋根に木が生え始めていて、(もともとでしたっけ?)、これが朽ち果てて倒壊するのもそれほど遠くない気がします。ここに来る途中にあった(字が読めなかった)宗良親王の宝筺印塔は、うっかり寄るのを忘れてしまいました。(・・・また来よう!)

 

続いて行きましたのは、松川町中川村の中川文化センター。
ここには北条時行が信濃の国で長い潜伏期間を過ごした「四徳の里」の在りし日の復元模型があるというのです。
四徳は山奥の奥の奥にある隠れ里で、林業を中心になかなかの規模の村だったのですが、昭和36年(1961年)の「三六災害」で甚大な被害を受け、住民は「全員離村」という道を選んだのでした。

ところが、googleには「年中無休」と書いてあったのに、行ってみたら「本日休館」の文字が。今日は日曜日なのに。日曜で休みなのだとしたら、月曜日なんてもっと休みなんじゃないか。でも、入口の左側に案内の窓口があって、念のためそこにいたおっちゃんに訊いてみたら、「明日は開いてるよ」と言われました。文化センターなんで日曜日でもイベント等がなければ閉まってるのかな。知らんけど。
でも明日また来るとして、この文化センターは図書館と一体化していて、図書館は月曜休みでしょうから、念のため今日入っておもしろそうな本が無いか見てみます。なんと、かつて四徳村に住まわれた方の思い出の記録や四徳の伝承をまとめた立派な本が3冊もあって、知りたかったことの半分ぐらいをよく知ることができました。

改めまして翌日です。
私がこの四徳村模型のことを知ったのは4年前なので、「今もあるかな」「非町民が入っていける場所にあるかな」と心配しながら入ったのです。しかしロビーのなかなか良い位置に、ででーんと置いてありました。これは見事だ!

歓びにむせびながら写真を撮ろうとしたのですけど、なぜかどの角度から撮ろうとしても、上に飾られている絵が反射して映り込んでしまって、全然写真が撮られない。見ると「ここまで見事に!」と唸りたくなるほどの精巧なジオラマなのですけど、どうやっても写真が撮れない(笑)
でもほんと見事です。4年前に行ったときそこには「四徳神社」しかなく、広大な開けた村の光景など全く想像することもできない有様で、「北条時行の隠れ住居跡なんてどうやって探すんだろう」と途方に暮れたのですけど、この村展開図ではピンポイントに「殿の小屋」の位置が分かります。

四徳神社のところから歩いて行けそうなんですね。(多分山ビルが大量にいるだろうからムリ)

でも今になって思うと、せっかくわざわざ行ったんだから、もっと上手く写真を撮る術があったんじゃないですかねえ。私のカメラのせいではなく、なぜもっと工夫をして接写しなかったのか悔やまれてならないです。ほんとに細部まで丁寧で精巧なものだったのに。また10年後ぐらいに撮りに行きます。それまでありますように。

ジオラマの下には豊富な解説パネルがあります。とても見所豊富な村だったんですね。20分で私は今は亡き四徳村のことに詳しくなりました。

 

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クサヤモロという魚。

2024年07月06日 06時43分35秒 | ラーメン


布橋北町の「日輪と飛可゛羅寿」は、むかしこの付近を通った宗良親王と北条時行(の延元3年の遭難事件)の故事に由来しているんですよ。
ヤタガラスかと思ったらそうじゃないんですね。

こんな日記ならいくらでも書けると思い出すことはできましたが、ラーメンばかり書いてても意味がないし身体にも悪いので、ちょっとペースを落としますね。

 

 

◎7月23日 麺屋くノ一 (有玉北町)

5訪目。店頭にオレンジ色の百地丹波守の頭巾型テントができています。暑さよけ。

今日も2名の女くノ一と2名の男くノ一(“1+1=力”と言うんですっけ)の店員さんがいました。
塩チャーシューメン、1150円を注文。

塩ラーメンは950円なのですが、これまで気がついていなかった「チャーシュー追加200円」のボタンを見付けてそれを押してみたのです。来々軒とか荒野のラーメンには伊賀忍玉とか土佐っこラーメンとかにチャーシュー追加の項はなかったので(実はあったのかもしれん)、そんなのがあるという概念が私にはなかったのでした。塩ラーメンが出てきたあと、「トッピングのチャーシューはちょっと待ってください」と言われました。なんと、ここでも別盛りなのか。忍術で何かの細工をしているのだと思われます。

むむむ、どこに何の仕掛けが? ニンニン。

もともと忍者のお店には「塩忍者」とか「伝説の塩」とかいうメニューがあったのです。しかしこのくノ一の塩の逸物には忍者名が冠せられていない。本当に忍術要素が無いのかどうかが、私の最大の関心事でした。

む。最近食べた塩ラーメンの中では最もシオ感が無い。名古屋コーチン、ホタテ使用、中太麺と書かれています。ホタテか(・・・よく知らない)。そしてこれすごく細いのに中太麺なんですね。いつもの忍者麺が一番おいしいと思う私には「細い」としか思わなかった。おいしい。

一番印象的だったのは揚げ玉葱で、それとは別に大量の生玉葱も入っているので、スープを掬えば掬うほど玉葱の甘みがしみ出てきて舌の全体が玉葱の淡い甘みで覆われてウットリとできる体験でした。揚げ玉葱も生玉葱も決して甘い食味のものではないのにね。
肝心の別盛りチャーシュー。
汁の中に入っている物と同じ物が別盛りで倍の思想で出てきたわけですが、汁に浸かっているものとは(当たり前ですが)全然噛み心地が違う。忍者の肉はいつも美味しい。「別盛りって悪いものではないぞ」と浅慮なわたくしは思いました。
でもチャーシューちっさい。ちっさくても忍者チャーシューの風味は存分にしていて充分に楽しめる物でしたけど、近年の超不景気は本当に悔しいね。倍で注文したことで豚不景気がより実感できます。これは200円ですから今では感謝すべきことなのですけど。元来の忍者のお店では来る度にチャーシューの大きさと味わいが違っていることが訪問の楽しみであったので、このお店で未来にそれができることを期待したいです。今回わたしがこういう感想になってしまったのは、このお店の伊賀忍者が他のお店と比べてもサービス感が高いからですよ。忍者の忍とは忍辱の忍。

 

◎7月21日 中華そば あずさ 浜北店 (旧浜北市本沢合)

3訪目。去年の3月にオープンしたとき、「高いな~、最近できるお店みんな高い値段設定になってるのイヤな感じだなあ~」と思ったものですけど(だからアヒル軒さんは恐るべき登場なのです)、今ではもうこのくらい何にも感じないようになっています。時代があずさに追いついてきた。

鶏出汁塩チャーシューメン、1340円を注文。

やっぱり前回食べたとき値段のことだけ気にして、どんな味だったのかすっかり忘れてしまっていましたけど、コレ非常にウマイやんけ。塩ラーメンというか、香ばしい太めの感興がぐわっと口腔を押し広げ、これまた最近食した塩ラーメンのどれとも違う感じがします。この味は何だ? アゴか? そうかこれもアゴの味だな?(※目の前にアゴだし冷やしラーメンのポスターがあったのです)、と思って券売機の方を振り向いてみますと、そういえば「鶏出汁塩ラーメン」というメニューのボタンを私押したんでした。いやん、これ鶏の味?(いやいやコレさかな系の味もまちがいなくたくさん入っていますよ)。
スープの底にはユズの皮もたくさん隠れていて、とてもおいしいです。

チャーシューは2種類のものが3枚ずつ入っていて計6枚。これも非常に満足できる物です。右側の赤いのはとても固くて噛み切るのに力が要る。白い方も決して柔らかくはなく、噛みでがあるが脂の部分に香ばしい甘みがあって、噛み締めるのがおいしい。どちらも素晴らしいチャーシューです。
デフォのラーメンが940円で肉は1枚ずつ付いているそうなので、追加4枚で+400円ということになる。3枚でもいいところをこのお店では「肉はたんまり味わうべき」と言っているのであろうし、昨日の夜のお店のと比べると決して良心的ですよね。昨日の朝のお店は6枚で550円でしたけどね、チャーシューっていろんな形態がありますからね。最近は豚肉も鶏肉も高騰しているといいますし。

 

◎7月20日 あおり系らーめん まる十八 (旧浜北市西美薗)

家鴨スを除いては破るあたわぬ近い店だったのですが、3年ぐらい来てなかったです。
10年ぐらい前に全国に100店舗ほどあったむつみ屋が破産して無くなったのですけど、このお店は店舗とメニューをほぼそのままに店名だけ変えて、そのまま継続しました。他のむつみ屋もそうだったのかと思いきや、そういうことをしたのは浜北店だけだったそうです。まあ浜松にはラーメン屋以外にもむつみ屋という名前のお店がいくつかあってまぎらわしかったので、よかったよかった。そして、もとのむつみ屋も完全消滅したわけではなくて、再出発して3店舗ほどあるそうですね。ここまでメニューを守っているのなら、再合流とかしないんでしょうか。

今週は白みそWEEK。
チャーシューは3種類あるんですが、1枚単位で注文できるので、全部を1枚ずつ追加。白みそらーめん3チャーシュー麺、1356円。

デフォルトで肩ロースが1枚付いてるので追加したら2枚になってます。チャーシュー愛好家としてはこれは幸せです。どれも好みの物。ただ東坡肉はとろける口触りで味が濃くて危険なので、最初に食べきってしまうのがいいです。

「白みそ」と「赤みそ」が週替わりになるので、両者に味の差が顕著にあるのかと思いきや、私にとってはどっちも塩辛い感じのミソスープです。

このお店の一番の欠点が昔風のこの麺だと思っていたのですけど、年食って麺などどうでも良くなってきた今では、これはこれで懐かしい感じでいつのまにか無くなっているので、良い気がしてきました。そういえばこういう麺の代表格として私の脳内にある一番亭、伊豆でたくさん食べた思い出があるんですけど、浜松には一店舗もないんですね。スープの底にひき肉の塊がすこしだけ入っているのも、少し嬉しく思いました。

 

 

◎7月20日 麺座壬土(みつ)32 GOOD NOODLE (小豆餅町)

初訪。濃厚煮干しそばのチャーシュー増量2倍、1450円。
私が煮干しが苦手か苦手じゃないかは置いておいて、今ではこういう突き抜けた過激な攘夷思想が高い評価を得るようになってるんですね。これはすごい。すっぱい。非常にすっぱい。ただ単に「酸っぱい」と言うのとは別の感じのすっぱい感が脳の中に充満します。なんだこれ。こういうのが好きな人って、どういう頭の構造になってるんでしょうね。いえ、ディスってるわけじゃないんですよ。(ウソつけ)

味変用に「煮干し酢」というのがあって故・磐田さすけさんの煮干しオイルを懐かしく思い出しましたが、酢は口当たりを変えるだけで味は全然変わりませんでした。私はニボシの味を感じ分ける舌を持ち合わせてはいなかったのでした。

困ったことは、チャーシューが非常に私の好む物だったこと。燻蒸香が心地良く、固くて噛むとモニュモニゅする。これとても好き。いろいろな厚さと大きさに切り分けてあって、同じチャーシューが違う個体ごとに異なった味わいになっています。この酸っぱいスープともとても合う。

恐いのはおそらくまた私はこのお店に来てしまうであろうことです。こういうのが好きな怪奇心霊体質の人が多いことはよく分かります。
最後の一口目が劇的に味が変わりました。脳が痺れる感覚が押し寄せてきたのです。(それは、粗挽き胡椒の味の強い粒がスープの底に集まっていたから)。読後感は非常によく、舌の痺れは30分後に家に帰り着くまで私の舌の上に美味しい感じで居座っていました。

 

◎7月17日 自家製麺 麺処・甘味処 みなとや (三方原町)

聖隷病院前に2年ほど前にできたお店。いつも通る根洗松の付近に「備長炭つるし焼きチャーシュー」の大きな看板があるので気になっていたのですが、すぐ近くに蔵前家さんがあるので機会が無いな、と思っていたら蔵前家さんが出世して関東入府してしまい、ようやく来ました。2軒隣りに私が気賀に住んでいた頃最も愛していた咖哩店のロータスさんもあるんです。意外とレストラン地帯である。

10時から開いているお店で、10時半に入店。
入口前に大きな案内板があり、そこに「炭焼きラーメン」と「ビンチョウマグロラーメン」の写真があり、でもどっちにするか決めかねて「他にもメニューがあるのだろうし、座ってじっくり決めよう」と思って入店したら、入口のカウンターで「先に注文してください」と言われた。(看板にそう書いてあった)。「まままままままだ決めてないんですぅ~~」と言ったら、「ウフフ、いいんですよ、ゆっくり決めて下さいね」と言われていろいろ説明して下さった。選択肢は「炭焼きラーメン」か「鬢長ラーメン」か「本桶仕込みの醤油ラーメン」の3つしか無いんですって。なんと、事前にざっと調べていった所ではメニューが豊富な店だと勘違いしておったが、目玉が頻繁に入れ替わるお店だったんですね。

“炭香る魚介系”炭焼きラーメン(1000円)を注文しました。
トッピングにチャーシュー追加の項が無かったので、基本で(写真に載ってる)チャーシュー4枚なんですか? と訊いたら、そうですよ、でも玉子は付いてません、と言われました。

うわお。一口目から炭焼きの香りがすごい。どうやってるんだこれ。大好きな匂い。よく嗅ぐ薫りなんですが、具体的に何のにおいなんだろうコレ。どうやったらスープがこの馨りになるんでしょう。「無化調」って書いてあるってことは香料とか使ってないってことですよね?(そうとも限らないのか?)。味は鋭い醤油味なのかと思いきやそうでもなく、香りによる攻撃力の支配力が強く、味はアシスト役に廻ってる感を感じる。このあいだのおおひろさんを思い出しました。しかし店内には醤油にこだわってる風の掲示があり。もう、とにかく、匂いが旨い。

写真じゃ分からないんですが、麺がまたもにゅもにゅしていて特異的。なんだこの麺。このスープを前にすると一瞬で無くなる麺。よくできてるなあ。そして気になってた釣るしチャーシュー。つるつるだよツルツル。チャーシューの感想にツルツルだなんて表現を使うだなんて思いもよらなかった。噛み応えと味がはっきりしていてすばらしい。○ーぱーでよく買う焼豚の風味。
スペシャルにするともっとチャーシューがてんこもりになるみたい。

こんなラーメン食べたことない。まことにおいしうございました。
1999年ごろ伊豆下田に住んでいた時に、下田港の目の前にあったラーメン屋でよく食べていた、やたらと焦げ臭いラーメン屋さん(もう名前も覚えていない)を思い出しました。湊屋という名前だけの連想かもしれませんが好きだったんですよ。もちろん味は全然違ったのでしょうけど、焦げ系は風味がいつか懐かしくなるという話です。その頃宝来家さんも良く行っていて感想も書いていた記憶があるんですけど、それどこだっけ。(このブログのラーメン記事は2006年からみたいです)

 

◎7月15日 麺屋おおひろ (豊町)

私の家から走って9分ぐらいのお店なのに3訪目。
9年ぐらい前に1回目ですけど、おそらく7年ぐらい前に2訪目したときも、調子に乗ってチャーシューメンと餃子を注文しましたら、メン部分のボリュームが大きすぎて、「このお店ってこんなに盛りの良いお店だっけ」と困った思い出がある。それからさらに私の胃は縮小する一方なのです。

今日は塩ラーメンを食べる気満々で来たのですけど、「背脂ラーメンってどんなのだっただろうか」と魔が差して、背脂チャーシュー麺を注文してしまいました。1210円。やはり盛りがスゴイように見えます。ラーメン以外のメニューが豊富。町中華なんですね。こんな場所で10年なんですからすごいです。

注文時に「あっさり」「ふつう」「こってり」のどれにするか聞かれます。今回は「ふつう」で。
スープ一口目。ひかえめに甘い。正油ラーメンを頭に思い浮かべて出てくる鋭角が無い。背脂は味がなく、でもどちらかというと甘みを添えるもの、というのはもう良く知っていますが、おかげでクチビルのあたりが柔らかい。これを「攻撃力が低い」という人もいるでしょう。

やはり麺の量が多い。2玉とはいかないまでも、1.7玉ぐらいはあるんじゃないでしょうか。ツルツル啜るラーメンの麺ではなくて、スープの中でゴワゴワと絡み合っていて、箸でたぐってひっぱり出しながらほぐして食べる麺です。つるつるとは食べられない。前回満腹感を当社比で1.7倍ぐらいに感じてしまったのは、この食べ方の仕方が関係しているのでないでしょうか。今回も半分ぐらい食べてすでにかなり腹がくちくなってしまいました。ただしこのスープは満腹状態でも全然飽きないおだやかな仕様になっているのが分かってきます。
そしてチャーシュー。チューシューの追加は330円ですから魂心の一作だと思いますが(厚さが見事)、味付けをしないで煮るタイプの煮豚で、味が無い。逆に意外にももやしネギの部分に塩胡椒の味が濃く付いていて、後半になるとスープにそれが混じって、「美味しいかも」と思うようになる。柔らかいチャーシューもすぐに小さくバラバラになってしまって、そのかけらをモヤシの胡椒味とスープの背脂と一緒に食べると、とても美味しい、と思いました。味玉が一番味が濃かったです。
完食。終わりの方が楽しいラーメンでした。次は塩ラーメンを食べに来ます。

 

 

◎7月11日 ラーメンハウス アヒル軒 (旧浜北市永島)

3訪目。7月の今月の季節のオススメラーメンは「濃厚雲丹そば」でした。850円。

実はあまり言いたくないのですがわたくしかなりの偏食でして、ウニってそんなに好んで食べないのです。こんなのラーメンにしようだなんて気が○るってんのか。でもまあ来てしまったものは仕方がないので注文します。

むむ。
「なるほどウニだ」という一口目。
決してウマい方だと思うがクセのある味わい。だがうまいですよ。基本となるスープは、これをもとにすればいくらでも無限のバリエーションが作れるのだろうというこのお店魂心のものがあって、工夫でうまい変わりだねをつくるのだろうと感じます。でも禹煮なんかラーメンにしようなんてよく考えますね。ウニってクセがありまくるよね。

なぜかこのお店でもチャーシューが別盛り。でもこのチャーシューはあぶら部分が白くて固くて味が無かったので、即座に海栗スープに沈めて食べると油がとろけて非常においしいものになりました。このお店は毎回違ったチャーシューが出てくるのかな。
それ以上に疑問だったのが多量の白髪ネギも別盛りだったことで。これ私みたいな人はモリモリこれだけ先に食べちゃうよ。でも、これ試しに少しだけ海胆スープに浸してみたらその意図がわかりました。この葱、とても香りが強烈なのです。これは臭い消しだ。ウニの臭いをこれで消すんや。宇仁スープに沈めると非常にしっくり馴染む。一口目はウニの香りだけを存分に感じて欲しかったのです。だから別盛りです。その後は海胆は解き放たれた存在になります。ウニとは味変化に非常に勝れた宇宙概念だったのです。結果として、わたくしなどのような者でもとてもおいしくいただくことができました。

すごいねえ。
終盤になると、このスープが玉子かけご飯のご飯を抜いたものの味にしか思えぬようになりました。玉子かけごはんご飯抜きなんて食べたことないけど。クセになるかも。でも食べ終えて家に帰った頃にはウニのウニくささが口の中によみがえってきてました。おいしかったですね♪

アヒルづくしのお店かと思っていましたら、屋根の上には2体のシーサーが。なぜ獅子心神。いや私は目が悪いですので、これもアヒルなのかも。

 

 

◎7月11日 中華そば仲屋自家製麺 (向宿町)

去年の4月にオープンしたお店。初訪。朝9時から開いてるんですが10時に。
特製塩そば、1200円。替え玉無料。
デフォルトの塩ラーメンは980円で、肉はレアロース1枚とレア鶏肉1つの2つが入っているそうなので、特製との200円差はレアロース肉+1枚と炙り豚肉、味卵半分、極太メンマの分です。もちろん私はタンパク質の補給のためにラーメン屋に行っているようなものなので、特製一択です。さらに360円を追加すれば、特製チャーシュー三種盛り(おそらく1枚ずつ)を増加できるらしい。それもいいですね。

スープは最初からニラニラしている。一口すすりますが、口腔の両側をぶわっと押し広げる感じの味がします。これまた最近食べた塩ラーメンのどれとも違う味です。わたしっていろいろな塩ラーメンの味の差異を表現する語彙と知識を持っていないんですけど、これ、何の味なんだろう? とてもおいしいです。

レアチャーシュー、これは私は大好き。「わざわざ皿を分ける意図は?」と誰もが思ってしまうのでしょうけど、汁に浸ける前と後での食感の差は鮮やかで、これは食べるのが楽しいです。スープに浸すとレアの肉の脂がとろけるようになり、とてもすばらしい。ただいつもコンビニ弁当はレンチンしない主義の私は、汁に浸す前の噛み締め具合の方が好きだったりするのだが。レア調理について忌避感を持つ人も世には多いということは承知していますが、10年ぐらい前に自宅七輪で鶏肉のレア感を追求しすぎてカンピロバクターに苦しんだ経験のある私には、このくらいだったらへっちゃら。券売機のところに「肉のレアが気になる方は炙ります」という表示があります。それはそれで味わってみたいな。レア・シルウィアとはロムルスとレムスの母の名前。売国妃。

麺もかなり好ましいはっきりとした噛み心地のもので、「スープがおいしい!」とか思ってたら一瞬になくなっていて、この麺もなかなかのものではないか。
でも後にまだ替え玉が控えてますので、スープは残しておかねばなりません。そのせいでわたしがいつもしている、くちくならずにスープと麺を処理するペース配分の塩梅が違ってしまってちょっとアタフタしました。「もっと飲みたい」を抑えてスープを残さないといけないんだもん。
「替え玉いいですか?」と言ったら好青年の店主が、「1玉か0.5玉のどっちにしますか?」と聴いてくれて、ほんとは半分でいいんだけど、写真に撮りたかったので「1玉」と言ってしまった。(※念のために言っときますけど、私がいちいち写真を大量に撮るのは2年後の自分のためですからね)。

麺を待つ1分10秒、ずっと残されたスープを眺めていたんですけど、ほんとこのスープずっとキラキラしていますね。万華鏡によく似た宝石箱や♪

替え玉1玉。量多い。
ただ、当たり前だが初回と食感が全然違っている。ヌトヌトゴワゴワしています。麺はゆで汁から上げるとすぐに硬化がはじまり、スープに浸してもそんなにほぐれない。この差異を楽しめばいいんですけど、思ってしまったのは「ああ、一杯目は美味かったな」でした。スープも薄まるので卓上にある塩だれを加えると、これは自分の加減で調整できるのでいろいろな味の変化を楽しめますね。実質2杯分のラーメンの麺を食べたことになるので、満腹感はさすがですしとてもおいしかったのでした。
ただしかし、替え玉の麺をかたづけ終わったあと、「さて(少しだけ残った)スープを飲み干して終えるか」と思ったら、追加した塩だれのせいでスープの味がかなり変わっており、「最初の一口目のスープが最上だった」感をさらに増すことになりました。また来ることがあるとすれば、「替え玉を食べ終わった後に最もおいしく感じる追加だれの追加方法」も研究しなければいけませぬ。

 

 

◎7月6日 東池袋大勝軒直系らーめんつけ麺東勝軒○秀浜松店 (向宿町)

初訪。浜北にあった頃の東勝軒には行ったことありますけど、あれ2号店(浜松では)だったんですね。あれ?姫街道にあったのは? 勝手に姫街道のが浜北に移転したのだと思っておった。
チャーシューメン、1350円。

大勝軒っていうと(よく知らないから)なんか正油系のラーメンが無意識に脳内にあるんですが、濃厚な魚介豚骨醤油系のスープでしたね。
魚節の酸っぱさがとても強くて、きのうのひいぎさんよりもしょっぱく感じる。もちろんおいしい。

スゴイのはチャーシュー。
デフォルトのラーメンが900円で、全部入りの特製ラーメンが1150円でチャーシューメンが1350円で、「なんでチャーシューが450円もの値がするんや」と思ったのでしたが、十分にそれだけの価値のあるチャーシュー追加でした。分厚い。このお店って肉を食べに来るお店なんだな。肉は歯応えあるのにトロッとしていて、塩胡椒が良く効いていて、これは毎日食べたい。

がしかし、半分ほどで私の貧弱な胃が「満腹だヨ!」って言ってきました。空腹状態で来たはずなのに(笑) 全部食べきりましたけどね。満腹満足度が高い。これは熱烈なファンが多いのもわかります。

今日の私は万全の状態だったのでペロリだったのですけど、通常の私だったらこの量の豚肉は危険です。私は意外と原理主義者ですので「ギョーザやチャーハンや味玉はラーメンには合わない」と思う主義でなんとなく玉子が入れられているのは避けてしまうのですけど、ここではやはり「特製ラーメン」(チャーシュー3枚と味玉入り)が軟弱な私には最も良いかもしれませんね。「真に肉を食べる覚悟がある者のみがこれを注文せよ」という風なのがこのお店のチャーシュー麺で、このお店にはさらに上とその上があるのだろう。
写真で見る限り特製ラーメン(1150円)にはチャーシュー3枚。素ラーメン(肉1枚)が900円でチャーシューメンは5枚1350円で、チャーシュー1枚113円計算ですから、特製ラーメンはさすがに一番お得な算数らしい。このチャーシューはおいしい。私にとって豚肉は世界の半分ですから。ラーメンは豚を最もおいしく食べる料理。このお店で私はずっと豚肉のことしか考えていなかった。

 

 

◎7月5日 らぁめんひい (原島町)

初訪。京都ラーメンのお店ですって。2015年の開店。
ラーメンの種類は1種類しかありません。
チャーシューメン、980円。

google情報だと「かなり塩っ辛い」とのことで、一口目でそれは良く分かりましたが、それは私にはかなり好ましい塩っ辛さでした。強い。
一口目がとてもおいしいラーメン。麺の香りがとても良い。豚の匂いも良い。醤油の吟醸香(っていうんだっけか)も良い香り。ただし、のどが渇く。水がおいしい。

この辛つく味って何の味なんでしょうね。ビール飲みたい。チャーシューもとても好きなタイプの豚肉でした。

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悪魔のトリル。

2024年06月20日 11時06分46秒 | わたしの好きな曲

高校生の頃、クラスメートのJ君が、「悪魔組曲第2番って知ってる?」と訊いてきた。
「悪魔のトリルじゃなくて?」と尋ね返したら、「いや違う。悪魔みたいな人の作ったもの凄い曲」「きのうテレビでやってた」「クラシックの曲だよ」と言われた。今となってはJ君の名前すら覚えてないんだけど、小説の話とか音楽の話とかよくしていた仲の良い友達だったのです。(・・・でもよく考えてみると、高校生の時、私に友達っていたっけ。いやいやいたんだよ、おもしろいJ君)

去年、わたしたちも60歳になって、「同窓会をやろう」という話が回ってきた。この齢になると同窓会ってあたりまえにやるものだと思いますが、わたしそういうのメンドクサイのでこれまで全部無視していたのです。でもなぜかそのとき「〇〇高校2年○組」の同窓会だと言われて、「なんで2年生の同窓会やねん」「J君いるかも」「グインサーガとかベルガリアード物語の話をよくしていた安田君もいるかも」「淡い恋心を抱いていたRさんもいるかも」と思って参加しました。いませんでした。知らない人だらけでした。知らない人ばかりなのに、なぜか昭和の記憶の明晰な人だらけで、私はおののきました。同窓会恐い。

結局、悪魔組曲第2番って何だったんでしょうね。
やっぱりタルティーニの悪魔のトリルのことだったんじゃないでしょうか。
でもあの時代にテレビでタルティーニなんてやるはずがありませんよね。
ナゾ。

ジュセッペ・タルティーニは今でも決して有名な作曲家ではないと思いますが、エピソードを重視する名曲界隈では『悪魔のトリル』は屈指の知名度を誇る曲のひとつです。それは、タイトルのセンスが良いから。作曲の経緯にまつわる逸話がすごいから。
私の青年時代に圧倒的な全盛期を迎えていた社会思想社の現代教養文庫というのがあって、本屋さんでは圧倒的に私の興味を引く一角として私は夢中になっていた。今は無き現代教養文庫はあのころ何より安かったし、あらゆる分野を網羅していた。私たちは自分の部屋の本棚に『火吹山の魔法使い』とか『盗賊都市』とか『モンスター誕生』とか『仮面の破壊者』とか『宇宙の連邦捜査官』とか『エピソード魔法の歴史』とか『フェアリーの誕生』とか『奇妙な論理』とか庄司浅水氏の『世界の奇談』『奇談千夜一夜』『世界の奇跡』『世界七不思議』とか『ポケット・サイエンス』とか『ブルターニュ幻想集』とかエヴスリンの『ギリシャ神話小辞典』とか山室静氏の『サガとエッダの物語』とか『カルタゴ』とか『ローマ神話の誕生』とか『シャルルマーニュ伝説』とか『メリュジーヌ物語』とか『フィン・マックールの冒険』とかをずらっと並べてうっとりとして知識欲を満足させていました。それらの中の一冊に野呂信次郎氏の『名曲物語』という一冊があって、この本が私にとっては古典的な音楽についてのもっとも基本な知識源でした。どんな名曲を聴いてもこの本のことが頭に浮かぶ。
この本の中に「悪魔のトリル」の一項があって、ですから小学生の頃より、この曲は名曲中の名曲のひとつという認識でした。
この本の挿絵の悪魔のようにもみえるタルティーニの肖像画もあいまって、とてもインパクトがあったのでしょう。

大学生になると、私はCDを買いあさるようになりました。
私の町のアーケード街には、大きなレコード屋が2軒あって、クラシック音楽のCDが非常に充実していたのです。ちょうどタルティーニ生誕888年(※フェイク)だとのことで、タルティーニの知らない曲が大量に発表されておりました。タルティーニはとても作品が豊富な人だそうです。7枚ぐらい買ったのですが、「あれ? これらのタルティーニは私の求めているタルティーニとは違うぞ」と思うようになりました。いや、全体的に言えばタルティーニもすばらしいんですけどね。J君の言う悪魔成分についてです。

結局、青年時代に私は10枚の悪魔のトリルを買いました。
初めて買った悪魔のトリルはイツァーク・パールマンで、なぜか私はこれを「違う!」と思いました。ナタン・ミルシテインやエミール・ギレリスやアンネ=ゾフィー・ムターやヘンリク・シェリングらを聴き比べて、最後に買ったアルテュール・グリュミオーでようやく私は「これだ!」と思いました。

でもそれから30年経った今で、私がグリュミオーで何を満足したのか、よく分かんないんですよね。

音楽にそんなに詳しくない私は「トリル」っていうのがよくわかんなくて、「トリルは囀(さえず)るっていう意味」と聞いて、「つまりこのギコギコ言ってる汚い(?)音が悪魔のトリルなんだな」と思うのですが、でも全体的に見ればこの曲って非常に美しいじゃないですか。
悪魔がトリルっている部分はこの曲全体のごく一部であって、つまりそれ以外の非常に美しい曲部分は夢で見た悪魔の演奏部分ではなくて、タルティーニ自身が思いついた悪霊的に美しい音楽である。

実は現在一般に聴かれるこの曲は、タルティーニが作曲したそのままの音楽ではなくて、20世紀になってフリッツ・クライスラーという変な人がアレンジした現代的バージョンである。

最初は10枚ものCDを聴いて最後にアルテュール・グリュミオーで満足したとき、浅薄な私は「ああ、この悪魔のトリルって、トリルの悪魔部分はあまりに高度な難曲過ぎて、ほとんどの人は弾けないんだな。これはグリュミオーほどの達人中の達人が弾いて初めて満足できる技巧曲なのだ」と思ったのです。
でもあとあと考えてみて、そんなはずがないじゃないじゃないですか。私が最初「ものたりない」と感じてしまった(※この曲限定の話ですよ)イツァーク・パールマンは、めちゃくちゃヴァイオリンが神がかっていて、この頃一世を風靡していた人です。私にとってモーツァルトのヴァイオリンソナタ集は、パールマンとバレンボイムの組み合わせの物が最上。

だから、「クライスラー編曲バージョン以外にいろんなバージョンがあるんだ。その違いだ」と思おうとしましたのですけど、そうでもないみたいね。
いま、いろいろな悪魔のトリルを聴き比べているんですけど、20代の頃の私が10枚の悪魔のトリルを聴き比べて、9枚までは「これは違う」と思い、10枚目のグリュミオーを聴いて「これだ!」と思った理由と理屈が、それから40年経った今の私にはさっぱりわからない。

この曲を聴くにあたって私が10年ぐらいもっとも重要視していた箇所は、高松あいさんの動画だったら[13:21]のところから、パールマンさんだったら[12:23]のところからの個所ですが、これがピンポイントな「悪魔の囀り声」なのだろう、「全然囀ってないじゃん」「さすが岩悪魔」と面白くおもっているところなんですが、CDで聴くと真珠男さんあまりにも流してしまっているように感じるのですけど、動画で見るとパールマンさんのやりたいことが良く分かって、今になって見るとパールマンさんいいじゃないですか。ていうかパールマンめちゃくちゃ魅せるのが上手いな。

わたしが初めて聴いた悪魔のトリルってだれのだったんだろう、とずっと考えていたんですけど(NHKのFM放送をカセットテープに録音したものだったんですけど、子供の私は演奏者をメモしていなかった)、なんとなくイダ・ヘンデルさん(1962年)だったような気がします。これが一番耳にしっくりきます。

ゾフィーの母。

 

 

タルティーニは決して悪魔のトリルだけの一発屋さんではなくて、協奏曲分野に多大の重要な作品群があるそうです。またフリッツ・クライスラーの編曲ではもう一曲、『失われたディドー』という曲があって、高校生時代これもよく聴いていました。ところが、大学生になってCDを買い集めるようになると、私の買ったタルティーニのCDはバロック時代の様式で演奏したものばかり。クライスラーのディドーは見付けることはできませんでした。

いま検索してみましたら、ダヴィッド・オイストラフの失われたディドーがありますね。

失われたディドーも悪魔のトリルとは少し違った性向の曲で、とても美しいですよね。
「ディドー」とはカルタゴ市を建設した悲しい女王の名前。『アイネイアース』に出てくる。
子供時代にわたしの聴いていたのはおそらくこのオイストラフです。(オイストラフの悪魔のトリルはあまり私の心にひっかからなかった。ブラームスとハチャトゥリアンとショスタコーヴィチのオイストラフは大好きです)

 

 

高松あいさんの別バージョン。可憐だ。

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ブパイクペパンプの恐怖。

2024年06月19日 21時50分44秒 | ラーメン

今もうまったく文章を書く習慣が無くなってしまってるので、リハビリ的な自主練始めます。
なんでこんなに文章を書けなくなってるんだろう、と考えたら、いつも「本をたくさん読んでから書かなきゃ」「書くことを一晩は寝かせなきゃ」とか思っちゃうせいで、結局気分を失ってしまうからなのです。だから、もう何も調べなくてもいい日記的なことをたくさん書く!

 

 

◎7月4日 つけ麺らーめん7福神壱 (小池町)

7訪目。前回来たときに気になったこれを注文しました。
もろこしにラーメンって合うのだろうか。いや、味噌バターコーン拉麺ってラーメン界では定番なのだけれど、現代ではコーンって破壊と暴虐ばかりするからラーメンには不要の物って論ぜられてるんじゃなかったっけ。甘々娘(かんかんむすめ)ってスラーネッシュ神の従者でしたよね。でもこれは味噌(=発酵神ナーグル)では無らくして、最初から塩ラーメン(流血神ティーンチ)だと案内に示されています。・・・いやティーンチは今回出番が無かった。塩ラーメンっておそらくオールドワールドではミルミュディア(蟻)です。

森町ラーメン、1000円。チャーシューを追加トッピング(210円)したかったけど、ガマンしました。
6月から8月までの限定メニューで、わたしは知らなかったけどその筋ではとても有名だという。実際、今日も私のあとに来たお客さんは全員森町ラーメンか森町つけ麺を注文していてぶほっと思いました。マジか。破壊神コーンってそんなにか。(※関係ないけど戦槌では力の神コーンの綴りは“KHORNE”です)

わお。
スープに沈める前に撲殺神(コーン)部分を箸でつまんで齧ってみますけど、塩がよくきいてよく蒸かされていて、とても美味しい唐黍です。さすが蠱惑神スラーネッシュや。甘々娘はこれをこのまま食べるのが一番美味しいだろうと一瞬思ったのだけれど、これをわざとスープに沈めて浸した塩味で食べるのが森町ラーメンです。

おお、一瞬で味が変わります。この対比。これを楽しむべきラーメンなのではないでしょうかと思いました。さすが毘沙門天。
実際すぐにコーンの大半はスープの底に沈んでしまい、終始蓮華に入ってくるしゃくしゃくぽりぽりする唐黍の粒の食感が楽しい。その食感は缶詰のコーン粒を大量に混ぜてもそんなに変わらないとも思うのですけど、このラーメンには手作業でコーンを無理矢理にほぐしていると思われる破砕されたコーンのドリップ液みたいな小破片がスープに多量に溶け込んでいて、それもうまい。もろこしってダシがでるんでしょうかね。

通常の塩ラーメンだったら、麺が終わったあと無心にレンゲで滋味あるスープをすすりおえて終わるのですが、今回はいつまでも底にある粒がスープに混じっていてずっとぽりぽりするのが印象的でした。とても優しい気持ちになる。コーンの粒だけ掬う用に穴あきステンレススプーンが添えられているのですが、スープは最後までレンゲで飲んでしまう私には不要でした。塩分とか気にするならラーメンなんて食うなよな。(ちゃんと体調とか気にしながら日々を送りなさいよな)

 

◎7月2日 ら~めん豚鬼 (上島町)

ごめんなさい、このあいだ「浜松には朝ラーメンはそんなに無い」と書いてしまったのですけど、調べてみたら私の思っていた3倍はありました。調べてないだけでした。これは朝が便利になりますね。

代表格の朝浜松であるといわれる豚鬼さんは、前に(昼に)一度来たことあるので、「3年ぐらい前だっけ」と記憶を思い返してみましたら、そういえば偽コロナフレアなんか影も形もなかった頃だったので、少なくとも5年以上は前らしい。この4年はあっという間に経ってしまいましたよね。しかし初訪時は、美味しいとは思ったけれど、あまり私の心に響かなかったような印象があります。

再訪。10時でしたが満席で外待ち2組。さすがや。回転は早くすぐに店内に入れます。濃厚豚骨(1000円)を注文しました。チャーシューメンに売り切れのランプが点いていて残念。「朝だから?」と思いましたが、このお店は朝7:00から昼1時までの通し営業で、朝メニューと昼メニューが入れ替わるタイミングが無いと思われるので(※7福神壱では手動で入れ換えてるが)、きっと鬼豚肉の追加用意分は早々に売り切れてしまうってことなのだろう。

食べてみまして。
5年?前の若い私にこのラ~メンがあまりお気に召さなかったのは良く分かる。一口目は優しくて控えめに感じるのです。慣れている豚骨醤油風の一口目の攻めてくる関羽感がこれにはない。十分濃いのにね。若い頃の私だったら「薄い。濃厚な味がするのに味が無い」とか言うだろう。しかしだがでも、老境に入った今日の私にはこの一口目がとてもうまい。なんだこれ。終始舌の上をにゅらにゅらした粘度の豚が覆い、濃いのに味は控えめなのだが、少しザラザラした舌触りがあって、そこに味がある。1週間前にめん虎さんで「入っているはずの無い煮干し?の味」を感じたのと同じ風味がする。今の私はこれが魚介であるはずがないということは分かっていて、これが豚の真心なんですね。麺は昔はよく食べたが最近あまり見ないゴワゴワした強麺。そしてわさび。

単なる味変かと思ったらすごいなワサビ。劇的に味が変わって美味しい。これが主役なのだと咄嗟に悟りました。単に山葵を落としただけとは思えぬ不思議な味になる。もちろん少しずつだけ華麗に溶かす技が要るのですが、これ少ないぞ、もっとワサビ入れたら良い、と思うぐらい。券売機の所に「ワサビの追加は80円」と書いてあって、400円分ぐらい追加したいと思ったのだけど、やっぱりやりすぎたら全てを台無しにしてしまうのでしょうので、デフォルトのこの量が最適なのでしょうね。そしてボリボリする大量のメンマがまたこれめちゃ美味しい。これらのぬとぬとスープとごわごわ麺とアクロバティック山葵とウマウマめんまとフレッシュ玉葱群を組み合わせて食べると、この一杯は真に素晴らしかった。最近の私は塩分の摂りすぎで腎臓部分の感じが悪いのですけど、スープの最後の一滴を掬い終えても、「まだ足りないもっと飲みたい」と思いましたもん。くどさがなかった。油感も感じなかった。味が薄いなんてどこの誰が言っているのか(←お前だ!)。濃厚ですよ。味覚は変わるものですね。うまかった。また来ます。

 

◎6月28日 中華そばつけそば一文字結 (和田町)

浜松では15年ぐらい前からの有名店なのですが初訪。昔の私はこういうラーメンは求めていなかったと伝えられています。
最近塩ラーメンづいちゃってこのお店に来たのですけど、いざ席についてメニュー表を見たら「おすすめ春菊中華そば(平打ち麺)」というのがあったので、ついうっかりそれを注文してしまいました。1000円。メニュー表にはどういうラーメンかの説明はなく、「きっと醤油ラーメンなのだろうな」と思っていましたら、出てきたのは塩ラーメンでした。わお!

またまた透き通った美しい汁ですね。そして中央(←比喩)の黒い心臓がうれしい。
ここの塩ラーメンは有名なのです。一口目を口に含みますと、いこいさんとか7福神さんとは全然違う味わいが口内にぶわっと広がり、それは二口目以降にはほとんどなくなる。無色透明になってしまうのです。なにこれおいしい。すばらしい。ゆずの味があります。
春菊は汁に沈めてくたくたにしてからいただきます。なにこれ。春菊ってすばらしい野菜だな。優しくたおやかでけなげにほどよい田舎でがんばる春の小さな緑うつくしい菊みたいな地道な草っていうイメージ。それが春菊。香ばしい香りがある。とてもおいしい。草なのだから少しは苦いのだろう(むしろそれを少しは求めたりもして)とか思ったら全然それはない。ラーメンに沈めた春菊には旨味と香りしかない。苦みが強い茗荷と辛みが強い生姜と組み合わせるともっとおいしいと思います。

麺は春菊だけのための特製平打ち麺なのですって。
大変おいしゅうございました。また来よう。ひとつだけ欠点を言うとしたら、メニューの追加トッピングの項に「チャーシュー」が無かったことでした。生来栄養不足の私はタンパク質補給のためにチャーシュウ麺しか注文しないんですよ。この春菊ラーメンにも焼豚は追加できるんでしょうか。肉を追加したらハートも追加されるんでしょうか。

 

◎6月27日 つけ麺らーめん7福神壱 (小池町)

夜間労働者である私は午前10時頃にこの付近を通って帰ることが多いのですが、浜松も朝ラー文化圏であるはずなのに、早ラーを食べられるお店は実はそれほどありません。選択肢は山岡家・7福神・カモメ亭・くノ一ぐらいか。でも付近にラーメン以外の選択肢はさらに無いですからね。
7福神はここ1年ぐらいで通い始めたお店ですが、6訪目。このお店があるから山彦さん(11時開店)になかなか行けないんですよね。
朝ラーといいながら、10時が朝メニューとグランドメニューが入れ替わる時間で、10時10分ぐらいに来る私はいつも通常メニューです。一度だけ朝メニューの香鶏風月を食べたことがありますけど、私がもっぱら愛しているのは塩ラーメンです。

塩チャーシュー、980円。

これすごく美味しい。非常に優しく、味わい深いラーメンなのです。私はよく優しい味優しい味いいますけど、きのう食べたいこいさんと競べても塩の味はややひっこんでいて旨味とうま味が支配している。とてもおいしいなあ。
毎日食べてもいいと思えるラーメンです。
チャーシューは一見私の苦手とするシーチキン風にやや似ていますが、噛みつけても自動にホロホロとほどけとろけることはなく、薄いのに大きくて噛み締め具合が気持ちの良いものです。シナチクも味がおいしい。そしてこのお店は水が冷たくておいしい。

店名の「7福神」の「壱」ってなんでしょうね。森町にある本店は「森町本店」という名前なのですが、そっちが「壱」であるべきなんじゃないか。福にちなんで浜松に7つの支店を出す計画でもあったのでしょうか。そういえば袋井にある系列店の名前も「一」という名前だといいます。看板を良く見たら、大黒さんの頭の所に「1」と書いてある。ということはこのお店は大國主命ということか。・・・と思ったら、よく見たら「1」じゃなくて「7」でした。大黒さんが7番目? 大黒さんは代国にも通じるので、最近鮮卑族拓跋部の歴史に夢中になっているわたくしにはゆゆしきことです。
なぜ5胡16国で代国が7番目? 七福神の順番には諸説あると思いますけど、私が無意識にとなえる7福神の順番は、えびす・だいこく・びしゃもん・べんざい・ほてい・じゅろうじん・ふくろくじゅ です。ですから私の中では「壱」は「蛭子(事代主命)」なのですけど、そういえば「浜名湖七福神」の順番は、(公式サイトによると)、応賀寺(恵比寿神)・岩水寺(福禄寿)・摩訶耶寺(大黒天)・長楽寺(寿老人)・信貴山(毘沙門天)・大福寺(布袋尊)・鴨江寺(弁財天) でしたね。それとは別に浜松には「浜松七福神」というものあるんですけど、そっちは公式サイトがないので順番がよくわかんない。けっきょく大穴牟遅が7なのはどうしてでしょう。ラスボスということかな。(※森町にある小國神社は大己貴命を主神としているから)
「7福神」の店名もふつうは「七福神」と書くものをなんでアラビア数字なのか。もしかしたら「ひちふくじん」(※遠州弁では「7」を「ひち」と読む作法がある)じゃなくて「ななふくじん」なんじゃないか、とかおもったりもしたけど、やっぱり正解は「しちふくじん」でした。

 

 

◎6月25日 いこいらーめん浜北店麺 (旧浜北市新原)

さすがに昨日は塩分を摂りすぎてしまったので、今日は何か清浄な物を求めたくなって塩(笑)ラーメンを食べに行きました。
今年の一月に開店したお店ですが初訪。かささぎの匂坂支店には15年ぐらい前に2回行ったことがあります。塩チャーシューメン、1000円。まあ! なんて透明で美しいスープでしょう。
啜ってみても透明でクリスタルな印象なのですが、それでもなんかいろいろな味がするのが次第に分かってきます。味のないもやしがたくさん入っている。特筆するのがチャーシューで、分厚くて歯応えがあるのに味がない。このスープを際立たせるためにわざとこうされているのだと思います。結論として、このラーメンはこの優しい味の聖なる泉たるスープが絶対的な主役で、チャーシューも麺もモヤシも透き通るべしと自らを叱咤している感じ。たとえるならば、プラックスの広大な大平原にモロカンス族とかポル・ジョニ族とかハイ・ラーマ族とかいろいろいるんだけど、やっぱり主役は何も無いと思われた透き通ったプラックスの草原で、ここは滋味豊かな大地で、上空で黄金のワッハマンが狂った様に哄笑していた、そんな感じ。ワッハマンは優しい人ですけどね。透明。なにをしても透明。
この味のないチャーシューを付けなければ650円。安いと思います。
店員さんはたくさんいるけど杯を作るのはやさしげなおかあさま。券売機入れ替えのためなのか注文は口頭で、前払いでした。壁に最近の映画の小ポスターが額に入ってたくさん掲示されています。店主とおぼしき青年はずっと元気なお子様をあやしていました。ここはいこいの我が家亭か。(いや煙とパイプ亭か)。好き。大変おいしうございました。

となりの屋台小屋の文字は「しぐ美」って書いてあるんですよ。「ぐ美」は「組」の意。「しんぱら組」かと思ったら「しもむら組」だった。新原(しんぱら)は意外と広くて組がたくさんあって、新原独自の祭典があって御殿屋台も豊富らしい。

 

◎6月24日 天下一品柳通り店 (船越町)

となりますと天一も食べたくなってしまい、夜も柳通りに来てしまいました。こってりチャーシューメン、1160円。
こく丸と比べてしまいますと天下一品はすばらしく味が優しいですね。どろどろ具合は天一とこく丸はほぼ同じ。もともと私はラーメンは麺なんて無くても良い派(スープだけで良い学派)なので、天一の麺は存在感が無く、あっという間に消え去り、しかしこの細い麺があることでスープが3倍美味しくなっているということが好き。天一は他と違ってほとんどが野菜でできているので、とても身体に良いです。(ウソですこれもなかなかにしょっぱいです)
浜松店の欠点をひとつだけ挙げるとすれば、私にとって天一坊は旅先で出会うものという認識なので、浜松で食べても旅情を感じずあまり記憶に残らないということなんですね。でも私の帰り道にあるので(当たり前の事ながら)最も通っている天下一品です。2番目は近江の堅田店。むかしは静岡県でも富士市にもあったんですけどねえ。

 

 

◎6月24日 麺屋めん虎 (助信町)

こく丸チャーシューメン、1240円。
12年ぐらい前に何回か来たとき、いつも夜に来るせいか最も濃い「こく丸」が毎度売り切れていて、くやしい思いをしていた思い出があります。でも5年ぐらい前にまた来たとき、念願のこく丸を食べることができていました。その時以来なので通算5訪目ですか。
「5年ぐらい前に食べたこく丸ってどんなのだっけ?」と記憶をたぐり寄せてみますと、天下一品のような粘度のあるビジュアルが頭に浮かびました。よし、あれが食べたくなりました。
店内は元気いっぱいで、ちっとも変わんないですね。でもラーメンは高くなりましたね。
こく丸ラーメン。さすが味が濃い。でも一番びっくりしたのが、にぼしの味がとても強くしたことです。あれ、こく丸ににぼしって使われてたんだっけ。(使われてたんだっけ)。しかも大量に。家に帰って心配になって今いろいろググりまくっているんだけど、決してにぼしって文字が無いんですよね。ということは、私が長年にぼしだと思っていたこの味は、全然違う物だったのかな。そんなことありますかね。
でもだがしかし、食べているときは私にとってはこれは存在感のあるにぼしで、濃厚な味を構成する重要な要素で、これはうまい。私が若かった頃だったら好きだったろう味です。でもだがしかし、しょっぱ味も強い。還暦過ぎにはちょっと強敵すぎるかも。このお店のこの個性的なラーメンのこの味にこの塩梅が最適なのでありましょうから、私がこのラーメンの最良のターゲットから外れてしまったというだけなのですが、5年前にはこれを難なく食べた記憶がありますので、身体の衰えをひしひしと感じてしまう個人的には深刻な事態であります。結局塩味が理由でスープを全部飲み干せませんでした。ちっくしょー。
とはいえ、全体的にはラーメンの歓びを大きく感じる一杯であり、天一を食べたときと同等の愉悦がありました。家に帰って6時間後にもまだ舌の先端の両脇にあの塩の刺激が残っており、この感覚は心地良い。(敗北はしたが)大変おいしゅうございました。

 

6月21日 ーメンハウス アヒル軒 (旧浜北市永島)

浜北大橋通りの東端に今年の1月に開店したお店。目下の所わたしの家から最も近いラーメン屋さんで、走って20秒の所にあります。
が、来たのまだ2回目です。いつも駐車場いっぱいなんですもん。

前回来たとき「まずは基本を食べようかな」と思って丸鶏中華そば(醤油)を注文したんですけど、あまりにも一瞬で食べきってしまったので、「ここは季節のオススメラーメンを食べにくるお店なんだ」と思った。とはいっても季節の限定ラーメンも、その日の食べたい気のそそるラーメンじゃないと困りますもので、季節のラーメンはどのくらいの頻度で入れ替わるものなのか気になる。「今月の」って書いてあるから月替わりなのかな。

今日の季節のラーメンは「煮干豚チャーシューメン」850円でした。そうか今は煮干しの季節だったか。

私、実はにぼしのラーメンってそれほど好きでなくて、やっぱり啜った感じが「うわっニボシだ」という感じで、「煮干しのラーメンで最高だったのは今は亡き磐田のさすけだったな~」「あれ実質豚ラーメンだったものな」とか思って食べ進めていましたら、食べ終わる頃にはこれが非常に好きになっている私がいた。これ、ウマイぞ。胃にとても良い感じで収まる。舌には「なんだこれ」という味がかなり後引く。
見た目で欺されてはいけないお店でしたか。

特筆すべきはチャーシューで、前回来たとき丸鶏ラーメンにチャーシュー(4枚150円)をトッピングしたんですが、小さくてぺらぺらしたもので「ありゃ」と思ったんです。ところが今日のチャーシューは大きくて固くて太くて厚い物が2枚も乗っていて、これが食べ応えが非常に楽しい好みのものでした。これだったら毎日食べたい。特製ラーメン毎にチャーシューは違うのでしょうか。また「このラーメンの本体は実は姫竹なのじゃないか」とも思いました。

店内には200体超のアヒルが並べられていて、いつも違う席に座ってこれらを眺めるのも楽しいかも。

 

6月21日 麺屋くノ一 (有玉北町)

飛龍街道に4月にオープンしたお店で、私はすでに過去3回通ってて、今回4回目の訪問です。大雨。
「浜松忍者系」って家名は、13年ぐらい前には「いわゆる通称」として一般化していたような記憶がありますけど、ここまで看板にデカデカと記したのは初めてではあるまいか。もちろん浜松は歴史的にも神君ナツィルパル86世が伊賀忍術の達人山田孝之を正式に雇用していたという故事がありますので、歴とした忍道の本場の場所であります。20世紀になっても陸軍中野学校二俣分校の皆さんが浜松の町中で忍術の腕を磨いておりました。
私は4回目ですけどまだ看板メニューの「支那そば」は注文したことなくて、ずっと「伊賀忍者」ばかり食べています。このお店はメニューが少なくて、他のお店にある「すりごま甲賀」とか「土佐っこラーメン」とか「唐忍者」とか「夕陽のラーメン」とか「なばり蜻蛉斬りラーメン」とかがありません。「開店直後だからかな」と思ってましたけど、2ヵ月経った今でもメニューが増えない。

伊賀忍者、950円。名前が伊賀忍玉じゃないんですね。でもタマゴはちゃんと手裏剣玉子になっていて、忍術は感じます。
わたしがもっぱら通っていた「来々軒」と「荒野のラーメン」の印象を元に語ってしまいますけど、私の記憶の中にある伊賀忍玉と較べて、くノ一の伊賀忍者はやや一口目が散漫な感じがします。伊賀忍玉って、木遁の術によってもっとまとまりのある一口目だったはず。このお店の伊賀忍者は山田孝之の号令を聞かず初手で四方に散ってしまう女性たちの味を感じたのです。
だがしかし、それがくノ一のくノ一たるゆえんで、実はこれはこれで計算がし尽くされた物で、くつがえされたる数多の肉成分によってNo!と言われている気がした。

デフォルトのラーメンで950円って、私は「高い!」と感じてしまう性分なのですけど、このお店の伊賀忍者は私の知っている伊賀忍者よりも2倍ぐらい隠し要素が多いです。まず「スープが拡散的」ってさっき書いてしまったのですけど、一方でスープの中には太陽神ラー的な要素(※これは「ラー油の味がするものの油が表面に浮いていない」という意味。麁鹿火註)がかなり感じられ、舌の先端でかたまって赤い太陽神が手を叩いて辛い豚骨醤油感を主張するのです。伊賀忍者ってこんなでしたっけ。忍玉のニンって忍肉のことじゃなかったですっけ。(※麁鹿火註;説明書きを良く見るとラーの神じゃなくて、豆板醤って書いてありました。私は豆板醤についての知識を全く持っていない。ナイサロール註)。このニン(ヌン)のはたらきによるものか、最初は「まとまりがない」と感じていたスープが、食べ終わる頃には濃厚な見事に理想的な濃さになります。なんだこりゃ。見事です。忍者屋敷のからくりみたいです。スープの底にはそぼろ肉が大量に沈んでおり、上面にはしゃくしゃく感があるタマネギがたくさん浮かんでおり、クリームみたいな食感のバターもあり(マーガリン? と思ったけどラーメンにマーガリンを浮かべるはずがないよな。すぐ溶けてしまうのでよく分からない)、バターを浮かべるのを始めたのはライオンからみたいですね。わたし三方原のライオンまだ行ったことない。またすりごまとすってないゴマが大量に入っています。甲賀やんけ。かつて私が来々軒で「これって味噌ラーメン?」と思った味の正体が肉味噌だと思うのですが、このお店ではそれがとてつもない存在感を放っている。何より美味しいのがチャーシューで、チャーシューメンかとおもうほどサービスがいいのですが、このチャーシューの味も忍者系に共通するものなのでしょうか。味付けが強い。かつて来々軒で若いにーちゃん店主が目の前で大量のチャーシュウを作ってましたけど、このお店でもそれをやっているのかな。

そしてなによりこの自家製麺。忍者の麺ってかなり独特でとても好きなのですけど、見た目は一緒で風味もとても豊かなのですけど、やや来々軒と違う部分も感じる。この忍者屋敷みたいな見た目のお店のどこかの隠し部屋の製麺所で、女性くノ一店主が製麺の技を磨いているのでしょうね。
お店はやや店員が多すぎる気がします。やっぱり女性店員が多いのですが、女忍びのお店なのになぜか男性店員もいます。男の子のくノ一(“田力”って言うんでしたっけね
は今日は2人いましたが、若い高身長イケメン。客はほとんど男性です。(でもこのお店、年配の夫婦連れのお客さんも多い気がする)

 

6月19日 麺屋山彦 (小池町)

14年ぐらい前にできたお店で、私の帰り道の途中にあるのですが、食べに来るのは2回目です。前に来たのは1年前。チャーシューメン、980円。前回も同じの食べて「おいしい」と思った記憶がある。

食べて思ったのが「懐かしい!」という感情で、こういうのむかし(伊豆とかで)たくさん食べましたよね。最近こういうの少ない気がするんですけど、最近のラーメンをいろいろ分類できるほど私近頃あんまり食べてないんです。豚鬼さんとかもこんな感じでしたっけ? 濃厚な魚介豚骨。魚介に由来すると思われるスープのぬるっとした感じが私の感じる懐かしさの本体ですが、よくある魚介に由来するすっぱさが全くありません。
一口目が重くて厚くて、最近お腹がなかなか弱くなっている私は一瞬危惧を抱いたのですが、最後まで朽ちることなく興味深くスープをいただくことができました。この味非常に好み。体調が良いときにまた飲みに来たくなると思います。

麺が細いけど加水少なくまとまってしまいやすい麺。すするのが不得手な私は食べるのに難儀しましたけど、まあスープが良く絡むのでしょうね。チャーシューもこれ、15年ぐらい前に好んでよく食べていたようなトロッとした柔らかい脂身のものですぞ。フライパンで焼いて焼き目を付けていた。とても満足感の高い昼食でございました。

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