読書感想文。

メインは読んだ本の記録です。

「少年少女飛行倶楽部」を読んで。

2009-09-29 08:00:21 | 作家さん/か行
加納朋子さんの「少年少女飛行倶楽部」を読了しました。

読んでいて心が少し温かくなった作品だったので、満足度は75%です。

「あのね、宇宙人がいない派は、宇宙人がいる派には永久に勝てないのよ。だって、宇宙にある星全部、一個一個宇宙人はいないって証明しなきゃならないのよ。その点、いるって信じてる方は強いわ。だって、たった一個の星に、宇宙人がいるって証明できればいいんだもん・・・・・・いつか、ね」

屁理屈かもしれませんが、ちょっと真似したい考え方だなと思いました。

「親の夢と、子どもの夢は必ずしも一致しない。それは双方にとって不幸なことだ。いや、違うな。より多く、子どもにとって不幸なことだ。強いられる辛さに、親の期待に応えられない罪悪感に、そんな自分は親にとって無価値なのではという恐怖感。あれやこれやが絡まり合って、どうしてもほどけない結びコブができあがる。子どもはそこに立ちすくみ、一歩も動くことができなくなる。」

子どもの頃に「やれば出来る子」だと母親から思い込まれて、すごくプレッシャーだったのを思い出しました・・・。

「名付けってのはさ、みーちゃん。親の願いだったり祈りだったり、場合によっちゃ、呪いになったりもするものね」

「名付け」って難しいと思います。
私の名前は母親が付けたそうです。
上の姉2人は父親が付けたそうで、3人目の私こそは母親が付けたかったのだと聞きました。
小学生の頃は名前でからかわれたりしたこともありましたが、今はわりと気に入ってます。

「正直私は彼女のことを侮っていて、自分より格下の、守るべき存在だと思っていた。もちろん心を許していて大好きで安心できて、だけど時々イラっときてうざったい・・・・・・たぶん、妹がいればこんなだろうなって感じ」

私もこれに近いような感情を抱いたことがありました。
「妹」タイプは得だなぁと思います。

それでは、また。